29 「読者への手紙」
「リョウタ――」
ミズキはそっと近づきながら呼んだ。
「どうしてナギにあんなにきつく当たったの?
確かに彼は何度か限界を超えたけど、
君の反応は…ちょっと強すぎたよ。」
リョウタは顔をそむけ、歯を食いしばりながらしばらく黙っていた。
「わかるよ、ミズキ…
彼が俺に無礼なだけじゃない。
俺が一番傷ついたのは、
彼が君にどう接しているかってことだ。
君は俺にとって、ただのクラスメイトじゃない。
もっと大切な存在なんだ。
誰かが君をそんなふうに扱うのを見るのは、
心臓を打ち砕かれるような痛みだ。」
一瞬、言葉を止めてから、彼は彼女の目を見つめて続けた。
「言い訳にはならないかもしれないけど、
俺は抑えきれなかったんだ。」
みなさん、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。
ついに、この物語の“はじまりの章”を一区切りつけることができました。
地球での葛藤や苦悩、そして異世界への召喚といった大きな問題たちに、
ナギたちは一つずつ向き合い、乗り越えてきました。
その姿を、皆さんにも見届けていただけたと思います。
振り返れば、あの激しい葛藤や胸を締め付けるような痛み、
そして決意の瞬間は、まさに彼らの“原点”でした。
この先、彼らがどんな未来を歩んでいくのか、
僕自身もまだわかりません。
でも、それがまたこの物語の魅力であり、
僕たちが一緒に紡いでいく旅の始まりなのです。
正直に言うと、ここまでの制作は思った以上にエネルギーを使いました。
だから少しだけ、頭を休めるために小休止を取ろうと思っています。
次の展開をじっくり練る時間を持ち、
より良い物語を届けたいからです。
だけど、皆さんの応援やコメント、ブックマークがあるからこそ、
僕はここまで頑張ってこれました。
だから、もしこの物語が少しでもあなたの心に響いたのなら、
ぜひ感想や応援の言葉を聞かせてください。
みなさんの声が、僕の力の源です。
そして、この先もナギたちの冒険がどんな風に続いていくのか、
一緒に見守ってくれると嬉しいです。
まだまだ、壮大な戦いと成長の物語が待っていますから。
最後に、改めて感謝の気持ちを込めて。
ここまで読んでくれて、本当にありがとう。
これからもどうぞよろしくお願いします!




