表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/303

タバコのポイ捨て

新宿の街を歩くと、必ずタバコの吸い殻が街の端っこに落ちている。


喫煙禁止区域を作ったことで、


人がタバコを吸わないかと言われると、やはり吸うのだ。


タバコを吸ったら、タバコのゴミを捨てる。


丁度歌舞伎町に行くキャバ嬢が、街の端でメンソールのタバコを吸ってから、ポイと捨てた。


僕がそちらを見ると、キャバ嬢がこちらに振り返った。


「なんか文句ある? あたしがタバコを吸うのは、この新宿のくそったれの街が大嫌いだからよ」


・・・同感だ。


人が多くいるのに、いちいち金の取り合いで汚い諍いが絶えない新宿の街が僕も嫌いだ。


世の中で仕事にならない、お金にならないが、どうしても、人の手が足りなくて仕事にならないものってある。


例えばそれは、路上のタバコのポイ捨てだったりする。


今日、僕は常に12000円アルバイト雇用で、タバコのポイ捨てを拾う仕事をしている。


僕は新宿でタバコのゴミを拾いながら叫んだ。


「おりゃああああ。なぜか、人はゴミを出すなと言っても、路上やどこかにゴミを捨てるだろうがっ!!! それをなんで、近所の人間が拾わなきゃならない!!! そんな暇、都会にはねえから、都会の街はゴミだらけだろうがっ!!!」


人がゴミを捨てるのは法令で禁止するだけじゃ足りない。


人が住む町はその町を守りたい人間はきれいにするが、その町が大嫌いで無理矢理働かされている人間は、きれいにしない。


ふぅ。


なんとか仕事を終えて帰ってくると、如月さんが、コーヒーを淹れてくれた。


「お仕事おつかれさま。アルバイトがんばりましたね」


常に12000円アルバイト制度は、やっぱり絶対に世界に必要なものだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ