ヤンキー襲来
ヤンキーが500人襲って来た。
そのとき、僕は上月さんとボロアパートで料理を食べていて、500人の集団に囲われていることを知らなかった。
いきなり、窓ガラスが割れて、金属バットを持ったヤンキーが窓から襲って来た。
「××くんっ!!!」
上月さんの声で僕はヤンキーの襲来に気づいて、窓ガラスをやぶったヤンキーを蹴り飛ばして、外に出て行った。
ドカッ
ヤンキーの集団は500人、僕の狭いアパートの周りを囲っている。
僕の世田谷のボロアパート近くは、狭い小道が多くなっているが、その小道にヤンキーが所せましとひしめいている。
「へへへっ。お前を殺せば、5億手にはいるんだよお。死になぁ」
「おうだよ。皇太子さまは、お前を殺せば、俺たちに5億をめぐんでくださるんだよっ」
「へへへ。俺たちは皇太子さまの下僕としてお前を殺すぜぇ。天皇上位唯我独尊っ!!!!」
・・・そう。僕を殺せば、淀橋皇太子から5億が手に入る。
僕は、キレながら、バルタザルソードを握って、500人の小道にひしめくヤンキーをめた殺しにして廻った。
斬っ。
バサッ。100人。
斬っ。
バサっ。200人。
斬っ。
バサっ・・・500人。
僕は血まみれのバルタザルソードを握りながら、世田谷の自宅付近で大声で叫んだ。
「はぁはぁ・・・。僕は死なない!!!! なにがあっても、皇太子の圧政には負けない!!!! 僕はなんとしても!!! 常に12000円・小説を読むだけアルバイト機構を作るんだ!!!!! それが出来上がるまでは!!!! 僕は絶対に死なないんだ!!!! 僕は天皇を尊敬して下僕になるヤンキーと違って!!!! 本当に頭のある人間なんだ!!!!」
ヤンキー500人の死体に囲まれながら、上月さんが、僕を泣きながら抱きしめた。
「・・・ごめんなさい。ごめんなさい。私が戦いに巻き込んだの。・・・どうしても、あなたの力が欲しくて・・・。負けられない戦いだったから。・・・だから・・・死ぬまで私はあなたの傍にいるわ・・・ごめんなさい」
・・・上月さんのせいじゃない。
抱きしめられた上月さんの体温は高く、悲しい寂しい匂いがした。
僕はとにかく、常に12000円・小説を読むだけアルバイト制度を完成させるんだ。




