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プロローグ

すべてが闇に閉ざされた地球で、誰ひとり、太陽の光を知らずに生きる中、


足立区の元ヤンキー学校で七月先生が笑った。


「不思議ね。あなたとは、何度も転生して、何度も出会ってるけど、いつも、私たちは愛し合うの。なぜかしら?」


少し肌寒い世界の中、僕らは生き続けている。どうしようもなく、閉塞されてうしなわれて行こうとする世界の中、


この世界はコンピューターゲームのようで、七月先生とは何度も転生して恋人同士になっている。


でも、その末路はいつもひどくて、常に一緒になるとき、悲劇的な末路になるんだ。


GAME・OVER。


「・・・ただ、それでも、一緒に死ぬってことは大事よね。人間生きようとすれば、憎しみ合って、突き落とし合ったりするから。だから、私はあなたについて来てよかった。例え死に際が一緒に死ぬことになっても、二人で愛し合って死ねるもの」


七月先生は、僕と愛し合うことしか考えていない。


僕自身は、やはり、何度の転生でも、常に12000円・小説を読むだけアルバイト機構を考えてしまう。


七月先生が笑った。


「ねえ。今だけ世界を取り戻せるとしたら、あなたはどうしたい? 私たちの望む過去の世界を作れるとしたら、あなたは何を望むの?」


「僕が望むときは決まってる。常に12000円雇用が作られているときの世界だ。その世界の中で、僕と七月先生は、確かに今と同じように愛し合えていた。そして、最後まで二人で生きて、愛し合いながら死ねたんだ」


僕はずっと願っている。たったひとつのたいせつなこと。


―――それを叶えるために、僕はずっと転生を続けるんだ。前世の記憶がなくなって、ひどい死に方をしても。


ループするBAD・ENDゲームの中で。


何度でも・・・。

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