最後のたばこ
何度目かの転生のとき、僕が静岡に住んでた頃、最後のタバコを、静岡で吸ったのを思い出した。
そのとき、七月先生は、僕の最初敵だったけど、僕の考えに、味方を裏切って、僕のために死ぬ気で、傍にいてくれた。
でも、そのとき、最後の瞬間が来て、僕は七月先生の前で、タバコを吸ったんだ。
「・・・最後のタバコ、おいしい?」
「わからないよ。ただ、いつもの味。かわんないや」
「・・・」
それから、僕は七月先生と二人で自殺したんだ。
どうしても味方がいなくて、どうしても、二人きりになってしまって、どうしても、先に生きて行けなくなった。
それから、次の転生から、七月先生は、タバコを吸うようになって、僕は、タバコを止めて、何度かその繰り返しの転生を続けているけど、確かなことがあるとすると、
僕らはいずれも死んでるってことなんだ。
僕は最後のタバコを思いながら、世田谷のボロアパートで叫ぶ。
「自殺する人間は!!!! 全部生活苦だ!!!! 人は人を愛して死んだりしない!!!! ただ、生きられなくて!!!! このまま生きるとひどいことになるって死ぬんだ!!!! そんな状況の中!!!! 自殺する人間が多量に出てても!!!! 嘘の統計で誤魔化して!!!! 人が生きてるように見せる世界の中!!!! お前ら、なにやってるんだ!!!!」
七月先生が僕に笑った。
「・・・最後のたばこ。おいしかった?」
それから、僕は七月先生とキスをした。
ちゅっ
七月先生のキスは、今日も苦い味がした。
とにかく、常に12000円・小説を読むだけアルバイト雇用を頑張りたい。




