表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

110/303

査定基準を作る。

如月さんが、板橋の図書館で言った。


「人間を小説を読むだけで給料を出すのはムリがあったのでは? 考え方を変えて、例えば、FXを1日にやって、その実績だけで、給料を1万2000円与えてはどうでしょう? FXは貨幣代替なので。そうすると、経済的には、補正が掛かる状態になると思うんですけど」


僕は言った。


「いや、それはダメだよ。如月さん。FXは貨幣機構に近すぎる。だから、FXの投資を仕事にしたら、貨幣機構が民衆からお金を奪うことばかりすることになる。どうしたって、経済構造から離れた、小説を読んで感想を書くことにしたいんだ」


「・・・そうですか。それは私の考えが足りませんでした」


そこから、僕は常に12000円・小説を読むだけアルバイトをまともに査定する構造を作った。


本を厳選し、その本の中で焦点となる、質問に対する答えを感想の中に入れ込まなければならない。


例えば、小説を読んで。


渚という登場人物が、東京駅で主人公に投げかけた問いかけとはなんでしょう?


この質問の答えが間違っていても、まともなら、小説を読んだという証明になるという方式だ。


1日を換算して、人によっては読書量も違うから、最低限のチェックポイントのようなもので、質問の答えを1日ごとに出していく方式になる。


ヤンキーがキれて文句を言う。


僕は板橋でキレた。


「黙れ!!!! 本来お前らなぞに金をやる必然性を僕は全然覚えない!!!! ただ、本を読んで、その感想を書けるくらいの気持ちがなくて!!!! 金など配れるか!!!! 真面目に生きようとして!!!! それでも生きられないヤツに僕は金を配りたいだけだ!!!! お前らは、真面目に生きようとしていない!!!! 金などやるか!!!!」


この形で、常に12000円・小説を書くだけアルバイト機構を完成させよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ