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名前のない島  作者: 巫時恵
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タイニーばあちゃんの不思議なお店

ペドロリーノが嬉しそうに話すので、トーイはタイニーばあちゃんの家に行ってみることにした。


タイニーばあちゃんの家はペドロリーノの喫茶店から川を挟んだ向こう、橋を渡ってすぐだ。


タイニーばあちゃんが一体何歳なのか、誰も知らない。

でも、トーイとタイニーばあちゃんの大きさ(つまり身長)はほとんど変わらないのだ。

年齢と共に大きくなると聞かされていたトーイは、タイニーばあちゃんを見る度にいつも不思議に思ったものだ。

だってトーイは8歳。

じゃあ、同じ大きさのタイニーばあちゃんは、一体何歳なのだ。


そしてこの、へんてこりんな店…。


毎回、扉の場所が変わるのだ。

変わるというか、入り口が移動するのだ。

昨日は確か、ベンチの下のマンホールだった。

でも今日はまた別の場所から入らなくてはならない。

そう、毎回入り口を探すところから始まるのだ。

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