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今、自分ができる事

作者: 竹宮小央里

 理科の教員であった父は「産業革命以来、人類がいかに地球環境を破壊したかを猛省する必要がある。」と言った。


便利さ、豊かさを求め続けてきた人類は、第二次大戦以来、自分たちの利益、いわば物質文明にばかりこだわって、自然環境をないがしろにしてきたのである。


自然は、一つの生物のみ、はびこることを許さないという。掟のようなものはあると信じている。


たしかに人類は、地球にわがもの顔で海を汚染し、森林を伐採し、空を汚し、地球の温暖化を促進させてきた。そのため、在来動植物の絶滅を助長し続けているのだ。


 今年になって、新型コロナウイルスが流行した。これは、やりたい放題が過ぎて、他の生き物を、どんどん絶滅に追いやった罰が当たっていると思い、罪深い人類への、神様の怒りなのではないかと考える。


過去、人類は百年に一度、大きな罪を自ら受けている歴史がある。一八〇〇年以降にヨーロッパで流行したペストがそれに該当する。


これは史実によると、江戸時代でも流行ったという。江戸の人々は、ネズミを一掃するためにネコを飼ったという。そして、その名残りで東京は犬よりネコの数が今でも多いという。


ヨーロッパでは、ユダヤ教の人々が清潔に暮らしていることで、ペストを発病する確率が極端に少なかったという理由から、ペスト菌をユダヤ人がばらまいたという説が、まことしやかに語られ、ユダヤ人の虐待や、迫害が起きたという。俗にいうインフォデミックである。


そして、二度目は第一次世界大戦直後のスペイン風邪で、今でいう新型インフルエンザである。世界中から集まった兵士がウイルスを保有して、帰国して、各国に広まったのだ。世界中で、一億人ともいわれる死者を出したという。


二〇二〇年現在、三十万人を超える死者が出ている新型コロナウイルスである。これは、自然、いや、地球からの傲慢な人類に対する淘汰なのではないのかと思う。


人間は、他の共存するあらゆる生き物、環境に対して、謙虚に労りの精神を持つべきだと、神が猛省を促しているとしか私には思えない。


現在、あらゆるインフォデミックがオンラインで拡散している。


イランの人たちは、イスラム教の禁酒という戒律を破り、消毒用アルコールを飲む人がいるという。


エタノールならまだしも、メタノールを飲む人さえいるという。


メタノールを飲むと、失明や腎機能障害を招くという。恐ろしいインフォデミックである。


日本でも、二十六、七度のお湯を飲むと、コロナウイルスが身体から無くなるというものまであった。


冷静に考えて、体温より低い温度で菌が死滅するというのは、おかしい話である。


私たちは、情報社会に生きているので、何が正しいものなのか、何が間違っているものなのか、冷静に見つめて、日々暮らしたいと考える。


ダーウィンは著書の中でこう書いている。「強い者が生き残れるのではない。環境に適応した者が生き残れるのだ。」と、コロナの時代を転機として、私たちは生き残れるこの環境に適応することが求められている。


そして、今までの働き方も変化する。かつて、無駄だった時間の使い方や、移動の困難を克服して、オンラインによる働き方なども当たり前になる事だろう。


また、今までの物質文明を猛省し、自然環境を守り、生きとし生けるものを労り合う精神文明を尊ぶ社会へと変革を遂げる事を望んでやまない。


私たちは、自然を敬い、人間同士、労り合い、弱い立場の者に心を向けて、共に生きていきたいと、心から思っている。


太陽系第三惑星である地球は、太陽系で唯一の人類が住みやすいというハビタブルゾーンである。


これは、金星でも火星でも人類は住むことができないという事である。


地球に生まれ育った私たちは、今、どうやってこの地球を守っていくか、考え直す時期が訪れたのではないか。取り返しのつかない状態になる時期は、もう間近に迫っているのだと思う。


だから、私は化学肥料を使わず、魚粉を用いて、土の中の微生物さえ殺さぬように、極端に農薬を使用しないで、水稲を作っている。日々、ジャンボタニシと闘いながら…

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