珍問珍答シリーズ その17 三浦哲郎の「月食」の時代背景について
三浦哲郎の「月食」の勉強をする際、時代背景をよく知っていた方が理解が深まると、
「作者の思い出の月食があったのは、どんな時代だったか、文章で説明してみなさい」
という問題を出してみました。
それに対する解答の例を紹介します。
第二次世界大戦中。いつ爆弾が落ちてくるかわからず、また、いつ焼き殺されるかわからなかった時代。敵の飛行機が飛んできた時は、防空ずきんをかぶり、防空ごうに避難していた。しかし、その防空ごうでも焼き殺される人がいた。
食べるものもなくて、困っている戦争中のことで、作者がまだ子供だった頃のこと。戦争で死ぬのはかっこいいと言われた時代。戦争で死ぬと、英雄あつかいされて、男の子なら、ほとんどの人が、それにあこがれていた時代。
戦争中、その日に食べる物もなく、いつ死ぬかもわからないという時代。中学生、高校生ぐらいの年の子も、学校で勉強するのじゃなく、「お国のため」と言われて、働いていた。そんな子供たちも、戦争で死ぬのはこわくない、お国のために死ねないのはくやしいと言う、悲しい時代。せ
わかっている者は、わかっている、ということでしょうか。理解の程度は、個人差が大きいと思われます。