第1章による第2話 物品押収
校舎から離れたところに部室があった。「ここが、サッカー部だ。」部室の前に来て、遼河がいう。
「遺体は?」と手袋をはめながら、亜璃朱が言う。
「もう、運ばれたぞ。」と大雅。
「ふうーん。では、早速、始めよう私達の事件簿を。」と亜璃朱が言う。
「嗚呼。」と二人が頷いた。
ドアを開けると、机が置いてあり、ロッカーも設置してある。
黒板も、色々書いてある、県大会出場の文字が書かれてあり、カレンダーの日付も昨日のまま。
遺体があった場所には、人型の白いテープがあった。
「ここで、死んだのか。」と亜璃朱が呟く。
遼河が説明に入る「被害者は、刃物で、襲われたようだ。胸部と腹部に刺し傷があり、背中まで到達していた。胸部の傷は心臓まで、達していたようだ。」
「刃物の押収は?」と亜璃朱。
「ゴミ箱の、中に捨ててあった刃物、押収しておく。」と大雅が言う。
「なんか、トランプがあるぞ?」と亜璃朱が言う。机の上に、3つのカードが置いてあった。
「袋に入れて、3つずつべつにしてね。大雅任せた。」
「おう。」
遼河も「亜璃朱、クローバーがあるぞ、それも5個も。」
「とりあえず、袋に入れて。
あのさ、その殺された人の名前聞いてもいい?」と亜璃朱。
「あ、言ってなかったね。忘れていた。日向 隆義って、男子知らない?3組の奴。」と遼河。
「隆義が殺されたのか!顔立ちが好い奴だろ?
彼奴は、モテモテの男子だったし。サッカー部のエースだよな。」と大雅。
「嗚呼。今年の先発メンバーって、言う話は聞いたけど。1番良いポジションにいたみたいだぞ。」と遼河。
「へぇ。でも、殺された意味あったのか?そもそも被害者はどんな奴だったの?」と亜璃朱が言う。
「とても、真面目な奴だったよ。」と遼河が答える。
全員の手が止まる…
「待ってよ、そこから行くと」と亜璃朱が言う。
「嗚呼、俺の唯一の親友だった。」と淡々と答える遼河。
「そっか。辛いな。」と大雅がいう。
「彼奴が、なんで、こんなことになったのか、分かんねぇんだよ。」
「今、言っても仕方ねぇだろ。」と大雅。
「お前はこの気持ち分かるのかよ…」悲痛な叫びを言う遼河。
「分かるよ!」と言ったあとに二人は、亜璃朱を見る。
亜璃朱は少し震えながら、こう続けた。
「お前は、大事な友達失ったからって、お前のせいではない。きっと、運が悪かっただけだ。だから、今はこの事件の手がかりを見つけることをしようとしているのだよ?いいからやるぞ。」
その言葉は、亜璃朱の少しの優しい言葉だった。
いつもは、こんなことをハッキリ言わないのだ。
亜璃朱は仕事モードにはいってしまっているのだから。
そして、約1時間かけて、サッカーの部室にあった品物を押収した。
続く。