一To release me一
一ヴァルニア帝国一
薄暗い城の地下。昔、反乱を恐れ7日ほどで作り上げられたものだが人が住むことはなんとかできる環境だ。しかし、壁はむき出しになっている所や補強を重ねた跡がある。国のトップと三英雄の1人と言われるものがいるべき様な場所ではない。5歳児のこの小さい脳みそでも理解できる。
だから、何故、王のリアムと三英雄でありこの国の科学者エディンヌがいるのか。そして、年に1度しか姿を表さない王と一般国民である私が同じ薄汚い部屋にいるのか。畑仕事が嫌で狩りに出掛け、昼寝をして起きたらこれだ。
新しい粛清方法かなんかか?
「08....只今、処刑が完了されたようです」
「ヴィーゲンごときにやられるとは改善が必要だなもっと....強い兵器を....」
なんなんだ、08(ゼロエイト)とは機械か?処刑?ヴィーゲン?兵器?ますます、分からない。あの二人は何を話しているんだ?私は他の同年齢のものより知識の面では勝っているはずだが全く理解に欠ける。
溜息を漏らしこちら側にある椅子に座ろうとリアムが近づいてくる。すると、私が起きていることに気づき大きく目を見開き私の前に跪いた。
「おはよう。09(ゼロナイン)」