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ナインライフス~不幸な少女と最弱魔王~  作者: 狐狗猫
第四章「アンデット戦争」編
295/327

74歩目「侵入成功」

本日は二回更新です。

 マルスたちが降り立ったのは屋敷の中庭の隅、庭師の小屋かあるいは道具小屋かは分からないが小さな小屋の隅の死角になっている部分だ。

 ドラゴンホースはその巨体と逞しい足と蹄からは想像もできないほど静かに、まるで猫のようにほぼ無音で地面に着陸する。

 馬? 竜? の表情はマルスにはよくわからないが、どこか誇らしげに見えるのは気のせいだろうか。

「おい、ついたぞ」

「う、うん」

 アルトに教えられていた通り、首元を二回たたくとドラゴンホースは足を折ってしゃがむ。

 マルスが器用に器用に降りていくのに対し、木乃美はゆっくりと慎重に地面に降り立った。

「……大丈夫か?」

「あんまり……ここからは灰ちゃんに交代するね」

 ここで初めて木乃美から灰へとチェンジする。

 できればこの変身? マルスは事前に済ませておきたかった。

 この世界が『ブレル』感覚がどの程度の距離から知覚できるか分からなかったからだ。

 目視していればどんなに遠くでも感知できるのか、できないのか。

 近くにいるだけで感じるのか感じないのか。

 検証している時間がなかった。

 いつか検証しようとマルスは心のメモに記載しておく。

 そして事前に済ませておけなかった理由だが、ドラゴンホースが灰を乗せるのを嫌がったためだ。

 木乃美の姿ならば何でもないどころかむしろ好意的な雰囲気を見せるドラゴンホースなのだが、灰になったとたんに攻撃的な様子を見せる。

 アルト曰く

「これはむしろ怖がってるな……攻撃的なのは精一杯の強がりだろうな」

 とのこと。

 アルトとラドリオがなだめようとしても徒労に終わったため、現地で灰に交代せざるおえなかったのだ。

 マルスは小屋の陰から周囲を観察する。

 巡回している兵士? からは今の様子に気付いている様子はないのだがどことなく警戒しているように見えるのは気のせいだろうか。

「気のせい……じゃない」

「っ……心を読むな背後に急に立つな」

 声をかけられた途端に走った悪寒で叫びそうになるのをこらえながらマルスは後ろを振り返る。

 相変わらず不気味な容貌の灰は、薄ら笑いを浮かべていた。

「驚いた?」

「驚いたよ……それでどういう意味だ」

 どうやらマルスが驚いたことがうれしいらしい。

 マルスがいら立っている様子を見て益々笑みを深めた灰はボソボソと喋り出した。

「こっちが侵入したこと自体は……気づいていない……だけどこっちの気配を感じている……」

 灰曰く、彼女が侵入したこと自体は気づいていないが、何か強大な存在が近くにいることを不死者(アンデット)として感知しているらしい。

いつもお読みいただきありがとうございます。

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