表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ナインライフス~不幸な少女と最弱魔王~  作者: 狐狗猫
第四章「アンデット戦争」編
236/327

16歩目「ラドリオ先生言いくるめる」

 同質とはまた厄介な話だ。

 そんなことは顔には出さずにラドリオは笑みを浮かべる。


「そりゃ、魔力なんだから同質なんじゃないか? 確かに一見するとあの力は異質というか不気味に見えるかもしれないけどさ。だからって不死者(アンデット)と同じような物だっていうのは流石に言いすぎじゃないか?」

 当たり障りのない言葉で説得をしていくラドリオ。


「それ、本気で言っていますか? 私自身も何度も体を撫でられましたから分かります。あれは現世の存在ではありませんよ、そうでなくとも識別もなしに選択範囲の魔法という時点であり得ませんし」


 ピアの話によるとだ。


 範囲魔法っていうのはふつう味方のいない密室だとか、遠くから向かってくる敵だとかに向かってぶち当てる物で、先ほどのような乱戦で使用するものではないそうだ。

 そんなところで無差別に範囲内を攻撃する魔法を使うのは余程の馬鹿か、命知らずか、錯乱した間抜けなのだそうだ。


 範囲識別型魔法というのは、王国で最近開発された最先端の魔法で、識別証を持っている存在以外を範囲攻撃する魔法らしいのだが、それにしても一帯を吹き飛ばすような魔法ではなく、一撃一撃の攻撃を複数ばらまくタイプで、用意するのに手間と魔力と希少な触媒が山のように必要なのだそうだ。


 つまり、先ほどの木乃美のように大ざっぱの振り回すだけの物体で、赤の他人を巻き込まず不死者(アンデット)を吹き飛ばす魔法はこの世界には存在しないのだ。


 では魔法以外ならばどうか? 一番身近な例が先ほどの幽霊(ゴースト)で任意に物質に干渉できるがこちらから物理的に干渉することは難しく、さらに幽霊(ゴースト)同士ならばお互いを干渉できるらしい。


 長々と余計な説明をしたけれど簡単にいえば目の前のピアちゃんは

「お前のところのあれは、巨大な幽霊の腕を操っているんじゃないか? 間者(スパイ)なんじゃないか? こら」

 ということだ。


 ラドリオは背中に嫌な汗をかきながら考える。

 間者(スパイ)でないことは間違いないのだが、探られて痛い腹は持ち合わせている。

 上手く言いくるめないことには、敵地に到着前に火あぶりにでも処されかねない。


 どこの世界も、敵にばれた間者(スパイ)やそう疑われた者の末路は悲惨だ。


「……そーなのか、実は俺も詳しいことはよく知らないんだ。お嬢ちゃんは詳しそうだから何なら徹底的に調べてみてほしい」

「あ、いえ、詳しいというわけではないですけど……では野営の時にでも」

 こういう時は下手に語らず堂々とがラドリオの持論だ。


 相手も逆に調べることをお願いされるとは思っていなかったらしく驚いた顔をして去っていった。


「後は二人に相談でもしておけばいいか……マルスのやつがうまくやるだろ」

 面倒なことは得意な奴に任せるもラドリオの持論であった。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 PCの方は下のほうに評価があるので良ければどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ