表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ナインライフス~不幸な少女と最弱魔王~  作者: 狐狗猫
第三章「聖女であるか聖女になるか」
217/327

91歩目「反省会(聖女編)」

『Side 聖女マータ』

 

 どこかに寝かされている感触と腕の暖かな温もりで目が覚めた。

 恐ろしい吐き気に襲われて胃の内容物をぶちまけた後の記憶がない。

 ぼんやりした頭で周囲を見回そうとしてサビオリスと目が合った。


「聖女様、目が覚めたんですね!」

「……ええ、あれからどれくらいたったの?」

「聖女様は三日間眠られておりました」


 体を起こそうとするとサビオリスに押さえつけられた。

「ダメです、絶対安静ですよ」

「上司に文句をつけるつもり? お願いよサビオリス」

 我ながら汚いと思うけどサビオリスならば権力と私のお願いと言う形には弱いはずだ。

 こんな所で寝ているばいいじゃない、おじ様が……元領主が裏切者だった事実は聖都を震撼させているはずだ、私が皆を落ち着かせないといけない。


「……マータ様のお願いでも決めません、絶対安静は第九騎士団第八班班長として、医療班としての判断です」

「そう・・・・・・」

 現にサビオリスに押さえつけられて起き上がれないのは相当弱っている証拠だし。


「どれくらい? 今日だけでいいわよね?」

「何を言っているんですか!」

 サビオリスは涙目になりながら冗談じゃないと言わんばかりに首を振る。


「最高位の回復魔法が効かないほどの重体です。今のマータ様はいうならば究極の飢餓と衰弱状態なんですよ? 一ヵ月は絶対安静の上体力のつく料理を嫌ってほど食べてもらいますからね!」

「それで一ヵ月はちょっと大げさじゃない?」

「……それだけじゃありません、マータ様には未知のダメージがあります。回復魔法や静養が効果があるかは分かりませんがそれの軽かも確認を含めての一ヵ月です、長くなることはあっても短くなることはありませんから覚悟してくださいね?」

「そう」


 未知のダメージと言うのは最後の魔王からの攻撃だろうね。

 自分のダメージを無視、さらには周囲の警戒を怠るほどの無警戒、それほどまでに私は彼女を許せなかったのだろうか?

 分からない、彼女の行動、彼女の言動、そして彼女の意志と闘志が私を燃え上がらせた。

 そうとしか言いようがない戦いだった。


 また会うことがあれば今度は嫌味を言いながらお茶を飲むくらいは出来る。

 だけどまた同じ状況になれば私は同じように戦うでしょうね。


 「ところで」

「はい」

「私の名前で呼んだわね?」

「あ、すいませんつい」


 今はさっさと体を治す方が先だ。

 この先出会うかどうか分からない彼女のことを考えていてもしょうがない。


「良いのよ別に……これからはそう呼んで頂戴」

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ