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結論

 翌日、鬱金がゾンビ達と昼食を取っていると立花が現れた。


「お疲れ大将。どうだったんです?」

 鏑木が話しかけ、蓬郷が無言で立花の食事を用意する。


「ん〜? 他の領主もこっちに着いたよ」

 席に着いた立花は眠そうだ。

「王家の扱いは?」

「他の領主と一緒」

 可哀想に王家はこの地方の盟主から一領主に格下げされてしまったらしい。


「立花様を襲撃したのはどちらだったんですか?」

「王家の方だ。領主と直接会わせたくないから、何処かにご招待してくれるつもりだったらしい」

「それはそれは、結構なことですね」

 何が面白いのか鏑木は笑っている。


「ないと思うけど、他の領主も見ておけ。俺は夜には帰る」

「忙しねぇなぁ。ゆっくりして行きゃあいいじゃね〜か」

 鬼田平は口に物が入ったまま喋っているので聞き取り難い。


「それよりあっち側のルートだけどな、街が一つ封鎖されてるらしい」

 立花は聞き取れなかったのか無視したのか話題を変える。


「誰にですか?」

「うちに」

 立花は不機嫌そうだ。


「どうして?」

「俺は知らない。他の隊の事は教えてもらえないからな」

「嫌がらせですかね〜」

 鏑木は慣れてるのか軽い様子だ。ゾンビの他のメンバーも当たり前のような顔をしている。


「軍部の事なら仕方ないけどな、完全封鎖なら色々用意する物が増えるし教えて欲しい……」

 立花はため息をついて食事を始めた。




  ▽▲▽




 立花は拠点にしている王宮の離れのテラスにいた。

 通信で海棠を呼び出す。

『どうした?』

「聞いてないんだけど」

 開口一番に文句を言う。


『なんの話だ?』

「街一個封鎖して道を切るってどういうことだ?」

『ああ、あれかぁ……』

 誰が聞いてるかも分からないため名前は出していないが海棠には分かったらしい。


『なるほどそれでね、でも大丈夫だったんだろ』

「そうだけど、俺にだって準備とかあるから教えてくれてもいいだろ」

 立花は海棠が相手だとつい甘えた調子になる。


『ん〜そうなんだろうけど、少し手間かかるぐらいいいだろ?』

「二度手間だけどな。まあいいや、分かった。

 お前が知ってるならそれでいい」

 そう言って立花は海棠の返事も待たずに通信を切った。




「立花様、今お時間頂けますか?」

 後ろから鬱金の声がして立花は驚く。全く気がつかなかった。

「あ、はい。大丈夫です」

 何の用か分かっているため緊張で声が震える。


「士官のお話ですが……」

 立花は脳内で断られた後のことを考えながら鬱金を見つめる。できることなら鬱金に誰か紹介してもらいたい。


「お引き受け致します」

「えっ?」

 鬱金の答えは予想と違っていた。


「微力ながらお力添えさせて頂きます」

「……本当に、俺なんかでいいんですか?」

 鬱金は優しい笑顔で頷く。

「ありがとうございます。よろしくお願いします」

 立花はすごい勢いで頭を下げた。


「こちらこそ、ところで早速お願いしてもいいですか?」

「もちろんです!」

「これで自分も立花様の部下ですから、そのように扱って下さい」

「いいんですか?」

「家臣に丁寧な主なんて気持ち悪いですよ?」

 はい、と立花は返事をする。


「立花様は夜に戻られるのでしょう? 自分にも準備がありますから、後で改めてお伺いします」

「それは、もちろん……」

 立花は誰かに騙されているのではないかと不安でなかなか喜ぶことが出来なかった。


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