*夜は肝だめしでしょ*
~お化けより恐いもふもふ~
『草木も眠る丑三つ時、お化け達の時間が始まります。お墓では大運動会が始まってるかも。運悪く覗いてしまった人間は、2度と墓場から戻る事ませんよ。』
先生達のお話、前置き長い~。準備遅れてるのかな?早く始めて終わらせちゃえば良いのに。何てちょっとビビりな私なのです。
準備出来たみたいです。3組に別れて別々のルートで進みます。墓地の中心に有る大きな木から、お札を取って戻って来ます。
順番に先生からくじの箱を渡されました。私は77番です。ペアは誰かな?
『こんばんは。お昼ぶり。宜しくね。』
『こんばんは。こちらこそ。』
ペアのお相手は、ランチで前に座っていた男の子でした。優しそうな人で良かったです。食べるの遅いっ!て、言った子じゃ無くてホッとしたのは内緒です。
あいりちゃんとえりちゃんはどうなったかな?あっ!あいりちゃんとペアの子、私に食べるの遅いっ!て言った男の子だよ。あいりちゃんはしっかりしてるから大丈夫かな?えりちゃんは見えないなぁ。
皆ドキドキ順番待ちです。お墓の方で結構悲鳴が聞こえて来ます。そんなにこわいのかな?先生達張り切り過ぎたんじゃないの?
とうとう出発になりました。懐中電灯持ってお札目指して進みます。先生のお化けはこわいけど、本物じゃ無い!と心で呪文みたいに唱えてれば大丈夫。どんどん進みます。あれ?いつの間にか木に到着してます。さてお札取って帰ろう!
『なっ!何これこわいよ。』
『血のりみたいだね。凝ってるね。』
先生達悪のりし過ぎでは?お札は藁人形に釘で刺され、木の幹に打ち付けられています。更に血のりがべったり。リアル過ぎて引いちゃいます。私がビクビクしてたら、男の子が取ってくれました。
『これ僕持つから帰ろう。』
『うん。お願いします。』
びっくりして見つめ続けて居た木から視線を外し、振り返ると風がザワリ。
私の頭に何かもふりとした毛?白い何がが乗っかりました。驚き過ぎて何が何だかわからない。手を振り回しても外れない!パニック常態になり、いつの間にかペアの子ともはぐれてしまった様です。どうしよう。取り敢えず落ち着いたし、このまま動かずに居よう。今は其しか出来ないです。
落ち着いてから、頭の上の毛を自分に寄せてみると、何かの着ぐるみみたいです。白いもふもふに赤いベトベトしたのがいっぱい付いてる。私の髪の毛に毛に絡まってるみたい。更に座った時に引っ掛かったのかな?横の木の枝とも絡み付いてるし。もう身動きも出来ません。皆探しに来てくれると思うけど、暗いし静かすぎてこわい。お墓から結構離れちゃったのかな?
し~ん…。結構時間立ったと思うけど誰も来ないよ。何だか寒く感じて来たし。この着ぐるみ、もふもふしたら暖かいかな?
…。…。…。
いや~!もふもふが却ってこわいよ~!
『助けてぱんだちん~!』
あっ!これじゃダメだった…。
『大好き素敵なぱんだちん~』
はっ恥ずかしいっ!誰も居ないから言えたけど…。素敵なって要らないじゃん。ぱんだちん、このセリフ自分で考えたのかな?
『ぱんだちん参上~。とうっ!』
くるくる回転しながら目の前に落ちてきて、すくっと立ち上がりブイサイン。有れ?ぱんだちん立ってる?何時もはコロコロかパタパタ飛んでるのに!?それにブイサインは古く無いかなぁ…。
『何大きな口開けてるの。ねえ素敵になったでしょ?擬人化出きる様になったんだよ。人型は10分しかもたないけどね。』
『ぱんだちん可愛くない。もふれないよ。』
『でも格好良いでしょ。』
『うん』
『時間無いから先にそれ外すね』
確かに格好良いです。格好良いと言うか神秘的と言うか…。ぱんだちんは性別無いって言ってたし、中性的って言うのかな?羽根有ったら天使さまみたいです。あっ羽根出せるのかな?何て考えてたら終わったみたい。
『擬人化出きると、物理的にも役に立つでしょ?まだ時間制限付きだけどね。』
ぱんだちんがぬいぐるみタイプに戻りました。そっと抱っこしてもふもふ。
『助けてくれて有り難う。』
くるくるすっぽん。何時もの腕抜け…。
『役に立てて良かった。何か有ったらまたあのセリフで呼んでね。』
ぱんだちん笑ってる…。あのセリフ恥ずかしいのに、絶対わざと言わせてるんだよ…。
『あれ?何だかカサカサ音がする?』
『探しに来たみたいだね。帰るね~。』
『本当に有り難う。またね。』
遠くで声が聞こえて居ます。カサカサしたみたいだけど、声はまだ少し遠いみたい。外してくれた着ぐるみを持って、声のする方へ歩き出します。すると木の影からペアの男の子がひょっこり。
『あっ居た!良かった。大丈夫?』
『大丈夫。探させちゃってごめんなさい』
『僕は大丈夫。君を追いかけてただけだしね。先生達の声も聞こえて来てるし、もう大丈夫だと思うよ。』
『あっ2人共居ましたよ~。怪我は無い?』
『大丈夫です。先生達もごめんなさい』
『2人共無事で何よりです。さあ皆の所にもどりましょう。』
私達は無事に皆と合流出来ました。白い着ぐるみは、雪男の血塗れバージョンだそうです。着ていた先生がおトイレ我慢出来ずに脱いで放置。見付けた生徒がこわがり投げたそう。パニックになってて風の魔法で吹き飛ばしたみたい。本当にびっくりしました。
『今日は本当に有り難う。肝だめし堪らなくしちゃってごめんね。』
『大丈夫だよ。結構面白いのも見れたし。また会えたら宜しくね。ニコリ。』
面白いのって私が慌ててたこと?
『本当にごめんなさい。此方こそまた会えたら宜しくね。』
バイバイ。
あっ。助けて貰ったのに、名前聞くの忘れちゃった。また会えたら教えて貰おう。
あいりちゃんとえりちゃんが、私を見付けて走ってきます。心配させちゃったかな?
明日は湖での班行動です。湖で水遊びをします。夜はキャンプファイヤーで盛り沢山なのです。
ログハウスでのお泊まりでは、ふかふかお布団にお風呂まで付いてる。枕投げ出きるかな?ドタバタな肝だめしだったけど、明日を楽しみにしてお休みなさい。
キャンプは雰囲気有るけど寝にくいです。
ぱんだちんの出番が少ない…。
ぱんだちんのside story思案中です。




