12.道中
更新遅れました。
朝早くに出発したせいか、私達三人は出発してすぐに眠りについてしまった。時折大きく車体を揺らす馬車の中でも熟睡してしまった。
「......ア......ア........て。」
ゆさゆさと身体を揺すられている。ン?だれ、せっかく柔らかい枕で気持ちよく眠ってるのに。まだ、寝かせてほしいよ。
身体をよじって再び眠りに着こうとして毛布を被る為に布団の裾を掴もうとして、布団が無いことに気がついた。
「(あれ?布団がない。)」
屋敷の自室にならあるはずの布団がない事を疑問に思っていると、再び身体を揺すられる。
「アリアちゃん、起きてよ。」
「ふぇ......あ、あれ?ミントちゃん?」
眼を覚ますと何故かミントちゃんの顔が見えた。目線だけを動かし辺りを見渡すと、反対側に呆れてるリリスちゃんが見えた。だんだん思い出して来た。そうだ、みんなで旅行してたんだ。
と言うか私、ミントちゃんに膝枕されてる。
なんて言うか、そうこれは至福だよね。柔らかくて暖かい女の子の膝枕とかもう最高だよ。
じゃっかんおっさん化しているアリアを尻目に、膝枕している本人はいい加減脚が辛いのか、ちょっとぷるぷるし始める。さすがにまずいと感じたのか、アリアは起き上がり、ミントの隣へと座った。
「よっと......ミントちゃん、膝枕ありがとう。」
「膝枕なんて始めてだったから、恥ずかしかったよ。」
やんやんがやがやと騒ぐ私達三人を乗せた馬車は街道をゆったりと進んで行く。他の馬車に乗っている御母様達の様子はわからないけど、概ね問題もなく旅路を進んでいるようだ。
馬車窓のカーテンを開くと初夏の風景が広がっている。風に揺れる草原の草ぐさの音に交じり、遠くに見える畑から畑仕事にせいをだす人達の声が聞こえてくる。更に遠くには木々の葉を深緑に染め上げた山々を挑み、更に奥には更に標高の高い山が見えている。
その山の名前は『オルテシア山脈』。東西に延びた山脈郡はこの国『ミストランテ』と隣国『アーテシアム』との国境としても見られている。両国の山脈郡の低い場所には宿場街が存在し、山越えをする商人や旅人で大いに賑わっているらしい。行った事無いからわかんないけど
「おはりょう...ママ。」
「おはよう、しろちゃん。」
景色を見ていたら馬車の中に持ち込んだバスケットの一つからしろちゃんがふらふらと浮き上がって私の膝に乗って来た。
精霊ちゃん達、最近人みたいに為って来たんだよね。性格も外見もね。今もしろちゃんは私の膝の上で寝っ転がりながら足をぷらぷらさせて嬉しそうにしてるよ。
何でも私の真似らしい。あと、念話を使わなくても喋れるようになったし。
「そう言えば、他の子達は?」
「まだ眠ってるよ。」
バスケットの蓋を開けると折り重なるように他の子達は眠ってる。他の子達もしろちゃんといっしょで最近人の姿を取り出したから、それはもう酷い感じだし。
ああ、ミントちゃんとリリスちゃんが小さな子供を見るみたいな目で精霊ちゃん達を見てるよ。まぁ、私も微笑ましく思うけどね。ン?何で二人とも私も同じような目で見てるの?
「な、何かな二人とも?」
「「お母さんそくっり(だね)」」
ぐふ......。
わかってるよ。私もさっきまで寝てたからでしょ、それ。
三人を乗せた馬車はゆったりと進んで行く。




