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1.起きたら異世界です。

こんにちは、雪月華です。

今回も、ノリと勢いまかせな作品ですがよろしくお願いします。

皆さん、こんにちは。

御堂(みどう) 絢香(あやか)と言います。

駆け出しですけどパティシエールやってます。


店長に怒られながら、御菓子造りが楽しい毎日を過ごしていたんだけどね。


ソレがさぁ、何でこんな事になってるのさぁ。


お店から帰って、家で寝て、起きたら全く知らない場所にいたんだ。家賃6万4千円のアパートとは比べ物にならない程豪華な部屋。なんて言うか、私の部屋の軽く3倍はあるんだけど。でも、とりあえず...


「ここ、何処さ。」


途方に暮れる私を尻目に、日は登る。薄暗かった部屋に太陽の光りが入り込ん、部屋を明るく照らして行く。


こんこん...


部屋の扉がノックされる音に、思わずビクッと飛び上がってしまった。もちろん、飛び上がっては比喩だよ。


...って、バカな事考えてる場合じゃない。どうしよう、本当どうしよう。つか、誰?誰が来たの。はわわわ。


「お嬢様、お目覚めの時間ですよ」


「は、はいぃ。」


扉越しに声をかけられ、思わず声が裏返ってしまった。やばい、怪しまれるよ。


「失礼致します。本日はお目覚めでしたか。」


部屋に入って来たのは、腰の辺りまで伸びた綺麗な空色の髪をポニーテールにしているメイドさん。顔立ちも綺麗だけど、成熟した女性の色香を感じない、綺麗な中学生を見ている感じなんだけど、部屋に入ってからの所作を見ていると、素人目に見ても素晴らしく隙がない。


ボーッと、メイド少女を見ていると段々と記憶が溢れてくる。その勢いは止まらず、私の知らない情報を無理矢理頭の内に記憶させられて、それをまた無理矢理思い出させるって言う苦行を体感するはめになった。まったくひどい気分だ。


ソレはソレとして現状とか色々解ったよ。


まず、この世界は私がいた世界じゃないって事。つまる所異世界に私は居ることになる。


「なんでやねん!?」


「....ッ!?どうかなさいましたか?」


「あはは...ごめんね、何でもないからリースは準備をおねがい。」


「はい、お嬢様もはやくベットから出て下さいね。」


あー、あぶないあぶない。なんとか誤魔化せた。あんまりな状況に思わずツッコミが出てしまった。

それで、空色髪のメイドちゃんがリースフェルトちゃん。愛称はリース。私の専属メイドと言う事だ。私の家は貴族って事になるみたいで、平民のリースちゃんは仕事として私の家に就職したんだって。あと同い年で身分を越えた友達なんだって。


そして私がアッシュフィールド家の一人娘のアリア・アッシュフィールドと言う事になるみたい。

肩口で整えられた銀色の髪。深い蒼色の瞳。小ぶりな唇。等の眼を引くパーツを多数持つれっきとした美少女だ。


まぁ、外形はリースに身支度をしてもらっている最中に姿見を見てビックリしたよ。何せ、日本にいたときとはまるっきり違うんだから。


「リース、もっと優しく髪とかしてよ。」


「あまり優し過ぎると跳ね毛直らないよ。だから、これぐらいで調度良いんだよ、アリア。」


すぐに慣れましたけどね。髪をとかしてもらうなんて子供の頃以来だよ。それに、二人ッ切りだから、リースも敬語を止めてくれてるから友達どうしじゃれあってる感じが溜まりませんなぁ。



朝の準備を済ませた私は、リースといっしょに館の一階にある食堂へと向かう。父、レオン・アッシュフィールドと母、ミリエラ・アッシュフィールドが椅子に腰掛け、食事を取らずに待っていてくれた。


「御父様、御母様、おはようございます。」


「やぁ、アリア。おはよう。」


父であるレオンはこの国の子爵で騎士隊副隊長なんかをしている。顔付きが恐い事を覗けば心優しい力持ち。筋骨粒々の肉体に、アゴの無精髭が凄いのも恐さを増強している原因だと思う。だって、記憶で見た時、どこのサ○タヤ○ザだってツッコミそうになったよ。それに、声が凄い低いし、口数が少ないよ。


「おはよう、アリアちゃん。」


御父様と正反対なのがこの御母様。

小柄で線の細い体つきに、膝裏まで伸びた銀色の髪。いつもニコニコと笑顔を絶やさない、優しい女性だ。ただ、私よりも身長が低いってどうなのかな。記憶には妹に間違われた事もあるってあったし、まず、初対面で御母様を私の母親だと思う人はいなかった。


そんな御父様と御母様はいつもラブラブで、リアル美女...いや、美幼女と野獣を素で行く関係だ。...よかった、私御母様似で。



とりあえず、お腹が減ってるのもあり、普通に朝食を食べ、他愛もない話しを両親としながら、朝の時間を過ごし、家を出る時間となった。


「それでは、行って参ります。」


「気を付けてな。」


「はい、行ってらっしゃい。」


「行ってらっしゃいませ、お嬢様。」


私の挨拶に三者算用に答えて貰い家を出る。


向かう先は魔法学院。本日はその入学式なのです。ついでに、私は今年入学するみたい。


春の穏やかな風が髪を撫でながら、かけていく。陽射しも柔らかいし、快適な気候だ。

さぁ、どんな人達がいるのかな。友達出来るかな。


そんな事を思いながらも、一人魔法学院へと向かう、アリアであった。




ついでにだがこのあとアリアは...


「普通に馴染んでどうするの、私。元の世界に帰るにはどうすれば良いのさぁ。」


なんて、一人パニックになったり、素に戻ったりを繰り返した、結果...


「まぁ、なるようになるかなぁ。」


...っと、この世界を楽しむ事にしたようだ。

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