歴史の国のシイラ
シイラが目覚めると、そこは歴史の国でした。ここでは、シイラは保安官です。シイラはもうテンガロンハットを被って、シャツとベストも着ていました。おまけに、木製の椅子にロープで縛り付けられていたのです。
シイラの周りには、五人のならず者たちがいました。きっとこの五人が私をさらったのね、とシイラは直感しました。シイラが目覚めたことに気づいたならず者たちは気味の悪い笑みを浮かべて近づいてきます。ならず者の一人がシイラの目の前に立った瞬間、シイラはその男のすねを蹴って無理矢理立ち上がり、他のならず者に背中から体当たりしました。
椅子が壊れると、シイラの枷になっていたロープが外れました。シイラはすぐさま右腰のホルスターから拳銃を引き抜き、四人のならず者に一発ずつ撃ちました。男たちは次々倒れていきます。同時に最後の一人はライフルを持ち出し、シイラに向かって今にも引き金を引こうとしていました。シイラは咄嗟に四角いテーブルを倒して盾にしました。テーブルに置かれていたトランプが辺り一面に舞い散り、一瞬のこう着が訪れます。
カン!
音が聞こえた方向へ男がライフルを向けると、そこには宙を舞うコインがありました。しまった! そう思うより速く、シイラの弾丸はならず者の体を貫いていました。
「ああ、ハラハラした。ところで、ここはどこなのかしら?」
硝煙と血の臭いで満たされた小屋のドアを、シイラは開けました。