あら〜殴ってしもうたぁ〜
先輩に任せておけばいいのに、バカな俺!
殴られた男は、ただでさえ酔っぱらっていたし、殴られた瞬間!意識は飛んだかも知れない。脳みそが揺れ意識が遠のいたに違いない、気持ちいいくらいスローモーション。俺も一度経験済みだが。それも想定済みだろう!酔っぱらって自分から若者にからみ、はちゃめちゃな行動をする、よほどストレスが溜まっていたのか、自暴自棄になったか。
24時間闘えますか?というコマーシャルができる程の狂った時代において、この男のストレスなど、屁のようなものだ。おそらく、みんなバブルに踊らされ、勘違い、叩き落とされるまで、気づかない人が多かった。揺るぎない人は、貧困から抜け出せない人や、時代を見通し考えている中小企業の苦労人の経営者かも知れない。
バカな金のない我々若者は、金もないのに、毎夜、飲みに出歩いた。高金利だけど、金は貸してくれる。金借りてでも遊ばなきゃ損というイケイケの時代だった。
ノックダウンした男を背に、俺たちは電車に戻った。瞬間に
あんた達!名刺出しなさいよ!と女性の声が飛んだ!
狭い車内だ!すっかり悪者になった俺達は、隣の車両へと移った!そこまで追ってきたらどうしようと感じたがっ何事も起こらなかった。風呂もない古いアパートまで、誰かついてきてないか確認しながら帰った!久米ヒロシのニュースでやらないか心配で仕方なかった。
酒は飲んでも飲まれるな!