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亜沙美はチョロ可愛い

【10月10日夜キッチン】

竹取家では同棲を始めたロミータに誕生日を祝われている亜沙美。しかし、普段からロミータに世話になりっぱなしの亜沙美は、ここぞとばかりにご褒美を要求されていた


「ねぇ亜沙美…Kissして欲しいな…」


「…え?その…う、うん…」

(流石に唇には無理だけど、ほっぺたにするくらいなら良いよね?女の子同士なんだし…あっ!ロミータちゃん可愛い…)


行儀良く椅子に座り目を閉じて、亜沙美からの口付けを待ちながら少し緊張しているロミータの顔は、恋愛弱者の亜沙美から見ても可愛く見えていた


(良し!ままよ!)

亜沙美は意を決してロミータの頬に唇を近づけた!



「ねぇ、亜沙美まだ?恥ずかしいんだけど…んぐっ!?」

「ふえぇぇぇ!?」


「(*-(  )チュッ♪」

「はわわ…こ、これはその…」


あまりにも亜沙美が覚悟を決めるのに時間をかけ過ぎた為、なかなかKissが来ない事に不安を感じたロミータが、亜沙美が居るであろう方向に向き直った時にKissをしてしまった


「ま、ま、まぁー!!亜沙美ったら、ほっぺたで良いわ。って言ったのに、唇にしようとしてくれたのね❤︎」


「(;゜∀゜)イヤイヤイヤイヤ...ち、違うのぉ!今のはタイミング的な事故なんだよぉ…」


……………………………………………


「そ、そうだったのね…まぁ、亜沙美がそんな大胆な行動に出れる訳無いわよね…」


「う、うん。なんかごめんねぇ…」

挿絵(By みてみん)

(あ、危なかったぁ…もう少しズレてたら…完全に唇と唇でKissしちゃうとこだったよぉ…)


ロミータのほっぺたにKissしようとしていた亜沙美だったが、直前にロミータが向き直ったことでお互いの唇と唇が、僅かに接触してしまう事故が起きてしまった


「ねぇ、亜沙美…」


「な、なぁにロミータちゃん?」


ロミータは顔を赤くしながら話し掛けてきた。しかし、僅かとは言え唇同士が接触したKissに緊張している亜沙美は、彼女が何を言おうとしているか読めていない


「緊張したから汗かいちゃったわね…お、お風呂入らない…一緒に?」


「え、うん…あ!だめ駄目ダメぇ!今日はダメ〜」


「えぇぇ…亜沙美の誕生日なんだから一緒に入りたいんだけど駄目なの?今夜だけは絶対にエッチぃ事しないからさっ!」


「う、うぅぅぅ…本当に、本当?」


「本当よっ!ロミーが亜沙美に嘘ついた事ってある?」


「……分かった。一緒に入る…でも、エッチぃ事してきたらスグに出るからね。それで良い?」


「(。'-')(。,_,)ウンウン。オーケーよ♪」


ロミータが嘘をついて来た事が有ったか?無かったか?今の超緊張状態の亜沙美に、ソレを正確に思い出す余裕などありはしなかった




【ロミータの部屋】

テンションの上がっているロミータが何もして来ないなんて有り得ない!と思っていた亜沙美だが、本当にロミータはエッチぃ事はして来ずに、普通に身体を洗いあいっこして出てきたのだが…


「ねぇ亜沙美。今夜は同じ布団で寝ようよ?」


「Σ( ˙꒳˙ ;)エッ!?でも、私の部屋のベッドで2人寝るとキツキツだよぉ?」


亜沙美の部屋のベッドでも、女の子2人が寝ようと思えば寝れないことはないのだが、やはり狭くて余裕は無い

という訳で、亜沙美の父親が生前使っていたキングサイズのベッドで寝ることにしたのだが…


「おっほ❤︎」


「あ、あの…パジャマ洗うの忘れてて…他にはコレしか無かったから…」


ここ数日バタバタしていて、今朝パジャマを前回着てたのと一緒に洗濯機に入れたままにしていた亜沙美は、仕方なくネグリジェ姿でロミータの部屋に入って来たのだが…


「あっ!?あん」


「( ´艸`)ふふ、亜沙美ったら良い声上げるのね♪」


パジャマ姿で入ってくる事を予想していたロミータにとって、露出の高いネグリジェ姿で来てくれた事に歓喜している


「だ、ダメだってばぁ…そんなにアチコチ触られたら…また汗かいてきちゃうよぉ…」


「だって〜、亜沙美の肌ってば白くてツヤツヤしてるから、触ってて気持ち良いんだもの♪」


「うぅぅぅ…どうして私ってこうなのかなぁ?もしかして私チョロかったりするのかなぁ?」


「ん?どういう事よ?」


「うん。前にね、太一をからかった時にもベッドに押し倒されて「俺だってお前を襲いたいって気持ちもあるんだよ!」…って言われた事があったからさぁ…」

挿絵(By みてみん)

そんな行動には出ないだろう。と予想していた太一に強引に迫られた事や、今ロミータからも身体を重ねられているし、視聴者(アミーゴ)達からもしつこく【アミー水!】と要求されている自分はチョロイと思われているのでは?とロミータに質問してみたのだが、彼女の答えは亜沙美の予想しなかったものだった


「はあ!?あんの野郎!ロミーの亜沙美にそんな事してやがったの!?許せないわね…【公開股裂きの刑】にしてやらないと!」


自分は甘いのか?の答えを聞きたいだけの亜沙美だったが、ロミータにしてみれば自分の亜沙美が太一に押し倒された事がある!というだけで怒り心頭だった


「お、落ち着いてロミータちゃん!太一は私に用心しろ!って意味でしてきただけだったからァ…」


「ムッキー!太一のくせに許せないわッ!」


その夜、亜沙美はロミータの怒りを沈めるのに苦労した。結局もう1度ロミータのほっぺたにKissする事を条件に、太一への怒りを収めてもらう事になったようだ




【日曜日8:00電車内】

「良かった。ロミータちゃんが一緒に来てくれて♪」


「当たり前でしょ?亜沙美が1人で東京に行ったら生きて帰ってこれるとは思えないわ」


「( ̄▽ ̄;)えぇぇ…ソレは酷くない?」


「何よ、本当のことでしょ?」


ロミータは以前言っていた「ロミータが所属しているブイチューバー事務所と半契約を結ぶ」為の付き添いとして都内の電車に乗り、その会社を目指していた


「ふえぇぇぇ。東京って狭いスペースにビッシリお店が入ってるんだね…やりにくくないのかなぁ?」


「ロミー達の居る三重県と違って、土地代が比べ物にならないくらいに高いのよ。それでも自分の店を持ててるだけマシだと思うわよ。レンタル経営してる人がほとんどらしいわ」


「へぇー、そうなんだぁ…」


「先月まで飲みに来てたスナックが、次きた時には別の店になっていた。なんて事はザラにあるって、オリビア先輩が言ってたわよ」


「ふへぇ、そうなんだ…」


初めて東京に来た亜沙美には、目に映る光景があまりに地元の三重と違い過ぎる為に【カルチャーショック】を受けていた


「人が多過ぎて怖いなぁ…服部さんにも付いて来てもらえれば良かったなぁ…」

挿絵(By みてみん)

「無理に決まってるじゃない。彼の仕事は秘匿性の高い仕事で超忙しいって話だし、亜沙美の東京遠征に付き合ってられるほど暇じゃないでしょーよ」


「う、うん。そうだよねぇ、あはは…」


あまりの人混みに、高校1年生の女の子2人だけで来ていることに不安を感じている亜沙美。そう、普通なら現代忍者頭領の服部がワザワザ来てくれるハズはないのだが…




続く

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