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小話4。  作者: そぃ
1/1

サブタイって何?


牢屋にて。


「お二人はどういったご関係で?」

「アカリと俺?あー、俺達は昔っから一緒なんだ」

「家族ですか?」

「まぁ、家族みたいなもんだな。将来的には本当の家族になるんだけどな!」

「えっ、それって・・・」

「ち、違う」

「なんだー・・・ビックリさせないで下さいよ」

「私は、レジスタとは違うから」

「えっ、どういう意味ですか?」

「安い女。トマト一個分の値段」

「や、安すぎるっ」

「逆に私は高い女」

「い、幾らなんです?」

「このお城のてっぺんくらい」

「確かに高いです!」

「誰も私には手が届かない」

「物理的に!」

「どやぁ」

「そもそも安い女の意味が分かりません」

「そらは・・・直ぐに体を許す様な女」

「それだったら私だってそうですよ!ま、まだ清い体ですからっ」

「・・・その歳で?」

「ぐぅっ」

「寂しいヒト」

「ぐぅぅぅ・・・」

「何で家族からそんな話しになったんだよ」


マリー王妃。


「マリー王妃か・・・」

「国王様の奥さんですね。国王様亡き今は一番権力を持ってる方です」

「あぁ、知ってる」

「アルベロに居たのによく知ってましたね?」

「何となく、なら。まだ生きてるのか?」

「勿論ですよ!」

「じゃあ、知らない人だわ」

「他人の空似ってやつですね」

「多分違うな」


トラディ城。


「噂には聞いてたけど、実際見ると滅茶苦茶デカいな」

「なんたって世界一ですからね!」

「へぇー。外見も綺麗だし何十年も経ってるとは思えないな」

「え?お城の歴史はそんなに古くないですよ?」

「そうなのか?」

「はい。私と同い年ですから」

「三十年かー」

「えっ!?違いますよ!私まだ二十歳ですからっ」

「ッ!?」

「えぇ!?何その反応っ!心外です!!」

「意外です!」

「酷い!」

「アカリには優しくできるんだけどなー」

「他の女の子にも優しくして下さいよ」

「気が向いたらな」

「嘘でも良いから優しくして!」

「んー・・・お前さ」

「はい」

「初めて会った時から思ってたんだけど、可愛いよな」

「・・・」

「ちゅっちゅしたい」

「・・・変顔で言うのは止めてください」


魔女狩り。


「なぁ、アカリ」

「ん?」

「魔女って、あの魔女だよな?」

「英雄譚の?」

「あぁ」

「そのかもね」

「あまり信じてなかったんだが、実在したんだな」

「魔女なんて居ないよ」

「でも、あの兵士が魔女狩りとか言ってたじゃん。それって魔女が居るからやるんだろ?」

「んー・・・君にとって魔女って何?」

「・・・アカリかな?って嘘だよごめんだからナイフ出さないで」

「いつでもやれるよ?」

「おっ?その道のプロかな?取り敢えずあれだな、レジスタの言ってた黒魔術を使える女の人が魔女になるのかな?」

「言葉的にはそうだね」

「違うのか?」

「魔女っていうのは、人によって違うから」

「深い話し?」

「例えば、私がレジスタを魔女だって言ったらどう思う?」

「アカリが言うならそうなんだろうな」

「レジスタは黒魔術を使えないのに?」

「俺はアカリを信じてるから」

「じゃあレジスタが私を魔女って言ったら?」

「信じないな」

「でも彼女からしたら私は魔女だから、私が殺されたら「魔女狩りが行われたんだ」って言うだろうね」

「ふん?」

「そして魔女を決めてるのはマリーだから、彼女が魔女と言ったらその人は魔女になるの。男の人や子供でも」

「つまり、実際には魔女なんて居なくて、マリー王妃が勝手に決めて殺してるって事か?自分の都合に合わせて?」

「うん」

「ふーん・・・それ良いのか?」

「どう思う?」

「酷い話しだ」

「そうだね」

「まるで、英雄譚に出てきた奴そのものだな」


ペロペロ。


「お前、舐めてただろ?」

「・・・?」

「指だよ指、俺の指犬みたいに舐めてたじゃんか」

「・・・?」

「お?なんだ、しらを切るつもりですか?」

「いや・・・本当に意味が分からないんですけど・・・」

「あくまでもしらを切るつもりなのか」

「そもそも、何で私がそんな汚い事をしなくちゃならないんですか?私、乙女ですよ?そんな下品な事出来ません!ぷんっ」

「ぷんっ、じゃないよお前。その年で口で言うのは痛いだけだよ?胸も無けりゃ常識も無いのかな?」

「あなたはほんっとーに口が悪いですね!辛辣ですっ」

「アカリ意外にはな」

「口悪さんなんて嫌いです!」

「そっか、残念です」

「折角、指は甘いのにどうして口は辛いんでしょうかね?」

「おいちょっと待て」

「信じられませんっ!」

「こっちの台詞だよ、変態女」


終わり。


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