表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/10

6

保健室で横たわる私はそんなことを思い出していた。

前世の夢は、実のところ警告ではなく予告だったのかもしれない。

「お前はこんな人生しか歩めないのだ」という・・・


「ユミリア、あなた少し休んでなさい。あとはほとんど確認作業だけだから。また迎えにくるまで、ちゃんと寝ておくのよ?」

クリスティーナは腰に手を当てて私を見下ろしていった。

明日の式典の準備中にわたしは倒れてしまったのだ。

これ以上の迷惑と心配などかけたくなかったので、素直にうなずいた。

「そうさせて頂くわ。ごめんね。クリス」

「…謝らないで。無理をさせてしまったわね。先生、ユミリアをお願いします」

クリスティーナは保健室の机で書き物をしているルーファスに声をかけた。


ルーファスは白金の長髪をみつあみにして背中に垂らしている。すらりとした長身で中性的な容姿の、二十代半ばの養護教諭だった。ルーファスはにっこり微笑んだ。

「ああ、任せていってらっしゃい」


クリスティーナが部屋から出ていくと、ルーファスは表情をすっと消して、椅子から立ちあがるとベッドまで歩いてきた。そして、

「まだ生徒会の仕事をしてたの?」

と冷たい声で聞かれた。

「一応まだ役員なのよ」

平静を装って私は答えた。心臓が早鐘のように鳴っている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ