囚われし目覚め
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朝日を浴びながら河原の側に佇む氷像。
鬼の形相の男を必死に抱きしめ、身動きを取らせない様にしている。
その氷像が突然輝きだした!
その光は次第に輝きを増していき、辺り一面を包み始める。
『Gararaaaa!!!』
*
「・・・ううっ!」
頭に響く痛みと共に目を覚ます。
だがそれをすぐに収まっていった。
しかし、あの夢は何だったのだろう……。見たことのない人、街並み、そしているはずのないコレット以外の友達。
あれは一体何だったのか……。いくら考えても答えは出てこない。
・・・わからないことをいつまでも考えたってわからないままなので、とにかくだいぶ痛みが引き、周りを確認できる程度には回復した。
「・・・ここは……」
目の前には鉄格子。視界には石で天井も床も作られた四角形の部屋。そして両手両足に繋がれた枷。
・・・
鉄格子!・石に囲まれたの部屋!・繋がれた枷!。
「・・・これ、もしかしなくても捕まってね?」
*
重苦しい扉が開く音がして、コツコツと足音が聞こえてくる。
その足音はどんどんこちらに近づいてきて、急に足音が止んだ。
「牢屋が騒がしくなったって言う連絡あってきてみたけど…やっぱり目を覚ましていたか」
足音を出していた男は俺のがいる鉄格子の前で立ち止まり、俺の様子を確認していた。
中の様子を伺う男は黒いローブを身に纏っていた。
「ところで……何でそんなぐるぐる巻きなのございますか?」
男が牢屋の中の俺を見て思ったことはそれだ。
俺を捕らえていた枷の鎖がどういう原理か、体全体に巻きつき、オムレツ状態になっている。
「・・・ふ。そんな俺から言えることはただ一つだ」
故に言ってやることにした。
「・・・たすけて……」
「・・・」
俺は、涙を流しながらそう言って、外にいる男はとても困惑している様子だった。
*
男の人は、ようやく状況を飲み込めたところで鎖を解くのを手伝ってくれた。
複雑に絡み合っていたのか、巻きついている鎖を解くのかなりの時間がかかったが、どうにか脱出することが出来た。
・・・枷は外させなかったけど……。
「あ、ありがとう、ございます」
「え、ええ。無事でようございます……」
・・・
ち、沈黙が痛い!
今さっきのことで俺も、この人もなって話せばいいかわからないし〜!!
と、とにかく、何か話さないと!!
そうして考えたのち言葉にしたのは、
「えっと、ここはどこなんですか?」
状況確認であった。
自分の状況を飲み込めないと、落ち着いて判断ができない。そう考えた俺はとにかく現状を尋ねることのにした。
しかし、現状を尋ねるのは失敗だった。
なぜなら……
「あ、ああここですか? ここは皇国の地下牢でございます」
ここは、敵の腹の中なのだから。
目を覚ましたソラ。
そこは何と皇国の地下牢だった!




