EP1 行き過ぎた未来①
ーーー宇宙航行試験学校ーーー
教官がマイクを持って最後の演説を始める。
「貴様たちは過酷な訓練に耐えた、そしてここからはさらに過酷な事が多く待ちわびているだろう・・・
どうか許してほしい、こうして話すことしかできない私の無力さを、せめて心から信用ができるものを三名選んでくれ。私にできるのはそれくらいしかない・・・だがこれだけは信じてほしい、君たちの武運長久を心から願っていると。」
そうして一礼して全員がその場で解散となった。
(何が許してほしいだ、勝手な奴だぜ)
俺は心の中でそう呟き、三年間の生活で仲が良かったアンドリューに連絡を取ろうと思い
耳についている通信機兼翻訳機のスイッチを入れた。
ピ!そう音を立ててアンドリューに意識を向ける、何度も何度も訓練させられ
やり方は嫌と言うほど解っていた。
(アンドリュー俺だ、進だ)
そう言ったらしばらくしてからアンドリューから返事が返ってきた。
(どうした?俺をパートナーに選んでくれるのか?)
アンドリューが鼻で笑いながらそう言った。
(残念ながらそのとうりだ、とりあえずう落ち合おう)
アンドリューと通信してると後ろからチョンと触られた。
「ん?」
そう言って振り返るとそこにいたのは小柄で巨乳な女の子だった。
「この前はありがとうございました!ひとみと申します。」
「・・・」
(誰だこの子は・・・それにしても・・・・・巨乳だ・・・・)
「すまないが礼を言われる覚えはない。」
「あの時不良「進!!」
アンドリューか・・・
「おいおいおい!!もうこんなにかわいい巨乳ちゃん見つけちゃったの!?
やるじゃん!いつクルツに乗り込むよ!?」
「・・・」
クルツ・・・中型宇宙航行用xl-02、通称・・・死の棺桶(打ち上げ花火)
俺もとうとうあんなものに乗る日が来るとは・・・遺書まで用意させやがって。
「私の事を巨乳って呼ぶのやめてください、あなたのことは嫌いです。」
「俺は好きだぜ。」
「そんなくだらない話ばかりしてないで・・・ひとみ、俺たちと来るか?」
「・・・・・・はい。」
「良し人数揃ったし行くか、、水と元素と未来を求めて。」
そして、クルツに乗り込み出撃の準備を始めた。