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第3章〜2箇所で映える色〜

白い花の中で目覚めたなぎさは灰色の町に着く。そこの人は皆無反応。

廃墟で眠りについた渚は・・・?

フと目が覚めた。

まだ真っ暗・・・と思っていたら灰色の街には薄い光が差し込んでいた。

目をこすって立ち上がる。

あいかわらず僕には色がついている。

「あ〜・・・やぁっと見つけた・・・」

・・・・・人を求めすぎてついに幻聴を聞くようになったか・・・。

「こんな所にいたんだ。って・・・おーい??」

再び聞こえる声。今度は声の持ち主まで現れた。

スポーツカットの蜂蜜色の髪。ややつり目だがパッチリ開いた琥珀色の目。

赤いTシャツ。黒のズボン。黒のコンバースの靴。

・・・・・幻覚??

「・・・まさか幻聴とか幻覚だとか思ってないよね??」

「ぅ・・・」

図星をつかれてしまった。

「幻聴でも幻覚でもないよ。俺も昨日此処に来た」

「・・・・・・・・・・・」

「詳しく言うと君と一緒に死んだ人。これならわかるっしょ??」

「・・・・・・・・・・・」

「あ、ちなみにってのぉぉぉ!?な・・・なんで泣いてんの!?」

「・・・・・・・・・・・」

僕の目からはまた涙が溢れていた。

昨日1日をかけて話の通じる人を探した。

どんなに探してもいなかった。

これが死の世界?ここが僕の待ち望んだ死の世界?

此処でもまた孤独を味あわなければならないのか?

孤独が嫌で

僕を孤独にさせるまわりが嫌で

僕を孤独でいさせる世界が嫌で

孤独な自分が嫌で

それで自殺したんだ。

でも孤独だった。

だから・・・嬉しかった。

やっと僕を見てくれる人がいた。

軽蔑心も何もない、純粋な瞳で

僕を映してくれた。

ただそれだけのことかもしれないけど

僕にとってはこれ以上ない喜びだった。


そのことを時々引っかかりながら何とか伝えた。

言い終わる頃にはまた波がきて口を開くことができなかった。

彼は、僕を優しくなだめてくれた。

時々吹く風と一緒に。





「で、これは推測なんだけど・・・」

この灰色の街に来てから3日たった。

ここはビルの廃墟。の隅っこ。

僕の目の前にいるのは白樺しらかば みつる。僕と同じ享年16歳らしい。

生前はやっぱり僕と同じ古町第2高校に通っていて、いつも僕を見ていたそうな。

・・・見てたんなら助けてくれたっていいのに・・・。

「そいで・・・って渚・・・。聞いてる?」

呆れ顔で僕を見る。

「あ、ごめん・・・で、何?爾くん・・・」

スポーツか何かで日焼けした小麦色の腕が伸びる。

伸びて・・・・・・


べしっ


「っだ!!」

必殺デコピン。額の真ん中に見事に命中。

「いっだ〜・・・・何すんのぉ・・・??」

銃弾が当たったみたい・・・当たったことはないけれど。

「またくんってつけたなー・・・??」

笑ってる・・・笑ってるのに目が笑ってない!!

「だ・・・・だってぇ・・・」

「呼び捨てにしろって言ったじゃんか!」

こう言ったら彼は怒るだろうケド。

男である僕から見てもかっこいい。

特に笑ったときと怒ったとき。

きっと生前はモテたんだろうなぁ。

抱かれたいと思った男も少なくないに違いない!

「・・・また話聞いてないし・・・・・」

「あ・・・・」

もうすでに顔は呆れ顔。この顔はこの顔でかっこいい・・・・

・・・・・・・僕・・・ホモ・・・?

「まぁいいや。ちゃんと聞いてよ??たぶんここは普通に死んだ人が来るようなとこじゃないんだと思う。例えば俺らみたいな。自殺だったりさ」

「えぇー??それって確率低くない?」

まぁ確かに天国ではないと思うし地獄なんかでもないと思うし。

天国と地獄って本当にあるのか?

「でもさ、俺ここでお前に会う前に*DAYSのしん見たぞ?」

「嘘!?僕たちが死ぬ2日前ぐらいに自殺した!?」

「そ。だからさ、自殺人がここに集まるんじゃないっかな〜って」



その日はここがどこなのか

ここが何なのかという話だけで終わった。

このとき僕も爾く・・・爾も知らなかったんだ。

この4日後に消え失せることなんて。




*DAYSの秦

 架空の人気グループ。4人で結成されていたが秦が自殺したさい解散。

「道案内」「凍結」が100万枚売れる。最新曲は「椛」。3週間連続CD売れ行きトップ。



勉強のため他の先生の作品を見てきました。

やはり皆様すばらしいですね。

感情表現も、物理的表現も文章の構成も全体的にまだまだだな、と改めて自覚しました。精進します。

よければもうしばらくお付き合いください。そう長くはならないと思います。三沢でした。

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