第二十一話
「やっほ、小雪!お見舞い来たよー!そしてそして〜スペシャルゲストも来ました!お二人共入って下さいー!」
やけにテンションの高い佐柄さんの紹介で私達も病室へと入っていく。
個室のようで左奥のベッドに見覚えのある女性が読みかけの本を閉じ此方に視線を向けた。
「初めまして、IMO、華天のHALCAこと春風 美空です。」
「同じく、AKANEこと相原 茜だよー!」
「え?!ちょっ、待って!堪忍してや、ハルネったら!ウチすっぴんやし…こんな格好で…!ーーうぅ…取り乱してごめんなさい。スロウこと渡辺小雪、言います。」
見た目は色白に白髪で凄く美人さん…なんだっけ、あぁ!
アルビノってやつ?
日本語だと、白皮症だったか。
メラニンを生成する力が弱くて皮膚、髪、体毛、目の色が白、若しくは薄いんだっけ。
視力も弱い…のかな?
分厚い眼鏡を掛けてるし。
「小雪さんは白皮症なのかな?不躾な質問でごめんねー。」
「いえ、この見た目は目立つぅ、思いますんで気にせんといて下さい。昔から身体が弱くてハルネくらいしかウチの相手してくれへんかったんですよ。今は色んな縁が不思議と繋がってこうしてお二人に会えました。もし良ければお友達になってくれません?」
「勿論さー!仲良くしようねー!」
「私で良ければ宜しくお願いします。」
小雪さん、凄くしっかりしてる人で良かった。
電脳漫才師って職業も身体に負担を掛けない様にハルネさんが提案して始めたんだって。
試合で倒しちゃったことも謝ったけど、それは試合中なんだから気にしたらダメと諭された。
二人とも良い人…!
「さて、美空ちゃんはそろそろ学業の時間だよー。桃っちも待ってるみたいだし、私も事務所に寄らないと行けないからからね。と言うことでお暇するねー!」
「また来て下さいね!」
「こんなとこで良ければいつでも来て下さい。またおいもで会いましょう!」
という感じでお別れして私達は桃瀬さんの運転する車で移動。
学校で降ろしてもらい茜さんはお仕事に、桃瀬さんは茜さんのお手伝いとの事。
大学からの仲らしいけど、仲いいよね。
さて‥と、教室に到着すると丁度お昼休み。
先生から私が遅刻するのを通達されていたのかクラスメイトの何名かが気遣ってくれた。
軽く受け答えして桃瀬さんの作ってくれたお弁当を確認…
お!サンドイッチだ。
桃瀬さんのたまごサンド好きなんだよねー。
フワフワとろとろで隠し味のトリュフ塩がまた格別に香りを昇華させていて…いけない、早く食べないと午後の授業に遅れちゃう…急いで口に詰め込んで水筒の中身…ほうじ茶を飲む。
あー、次は体育か。
うーん、サボろうかな?
一応体調不良で遅刻登校してるのだし、許される筈だ。
「春風さん。体調の方はどう!?」
「あ、生天目ちゃん。頭痛はある程度治まったよ。あ、聞いてよ、私VR適性体らしくてさー。まぁ軽度なんだけどね。」
「え、凄い!それってゲームの中だと自在に動けるんでしょ?段々現実にも影響していって身体能力も向上するやつだよね?」
「あー。一般的に広まってるのはメリットだけでデメリットはあまり知られてないんだっけ?潜ってる時と現実で脳が混乱して日常生活にも支障が出る場合もあるらしいよ。それで錯乱して刃物持ち出して暴れる人も出るくらいなんだからね?」
「えぇッ?!春風さんは大丈夫なの?」
「うん、軽度らしいから大丈夫。気にしないで?」
「わかったよー。あ、会長から連絡。返事ちょうだいだって。」
そういえばずっと電源切ってたっけ。電源を入れて確認するとメッセージが84件、着信が57件…どゆこと?
世麗那:美空さん、お返事ありませんが大丈夫ですの?わたくし心配で、心配で…これを見たらご一報欲しいですわ。
世麗那:美空さん…大丈夫ですの?
深雪:美空ー。世麗那が凄い心配してるみたいだから連絡してあげてー。
茜:私から世麗那達には報告したんだけど、美空ちゃん電源切りっぱなしかな?早めに連絡してあげた方が良いよー。授業中に呼び出される前にねー。
ありゃ…これはちゃんと謝っておかないと。
私は無事です。幸い軽度のVR適性体との診断でした、ご心配、ご迷惑をお掛けしました。と…
速攻で返事が来て安心したという旨が書かれていた。帰りは一緒に帰ろうとのこと。
了承の返事を返し、更衣室へ向かって着替える。
うっ…少しお腹にお肉が付いてきた?
ヤバいな、運動しなきゃ…
最近ヨガくらいしか運動してなかったし。
深雪さんの作るご飯美味しすぎなのがいけないんだ…!




