第六話
珍しいアイテムを集め終わり、イベントエリアのフィールドで魔物狩りに出かけた皆を見送り、私はスノウさんと敗退した他の同盟メンバー達公式のアーカイブを確認していた。
出掛ける前にアカネさんはレベル98、セレーネさんもっセルさんは96、サクヤちゃんは99だったので全員カンストまで行けたら合流することになっている。
「注目選手は極光騎士団のアーハー、天上天下の獅子丸…この二人五次職か、その上の可能性がある。」
「獅子丸。あいつはヤバいわ…私達じゃ手も足も出なかった。」
「アーハーもヤバかった。全試合一撃よ?全く反応出来なかったもん。ネットじゃ最優の騎士なんて呼ばれてる。」
第3会場で獅子丸と当たったユイさん率いるCチーム、第7会場でアーハーと当たったチキさんBチームも予選決勝まで上がったが敗北した。
「ハルカ様。私は聖女見守り隊のステラが危険と考えます。あいつらの異様な雰囲気…まるで人形の様な抜け落ちた表情。並みの腕では恐らく刃が立たないでしょうね。」
第11会場にて敗退した社畜丸さんが動画を止めて1人のプレイヤーを指差す。ステラ…ねぇ。
神官の様な格好に円筒形の帽子を被った聖職者。髪の色は燃えるような赤。周りに立つ5人も似たような格好をしていて武器は持っていない。全員が魔法使いのようだ。
「皆さんの忠告は胸に留めておきます。それじゃ今日は解散ですね。各々好きに時間を過ごして下さい。明日は自由行動ですが、応援に来てくれると嬉しいです。」
「ははは、大将。皆そのつもりだぜ?大将が優勝するのを皆で見るつもりだからな!」
なんてオヤカタが嬉しい事を言ってくれた。
その気持ちに報いる為にも頑張らなくては…!
「はい、頑張りますよ!」
その場は解散し、私は送られてきたトーナメント表を確認する
シクステットの部 〜本戦〜
第1試合 灼熱vs聖女見守り隊A
第2試合 極光騎士団Avs屈殺騎士団
第3試合 水玉海賊団Avsオシラ武装商会
第4試合 流転vs華天A
第5試合 天上天下vs黒鍬衆A
第6試合 清流会vsライカ
第7試合 ポテトナイツvs百鬼夜行
第8試合 アルコバレーノvsサザンクロス
水玉海賊団A、屈殺騎士団はマリンさん、リンネさんのパーティ。
うーん、やっぱりまだ大陸間移動が解禁されてないし、それぞれで同盟組んじゃってるから華天加入はない…か。
リンネさんはトーナメント運が絶望だろうな…
一回戦からアーハー率いる極光と当たるのだから。
マリンさんは勝ち上がってきそう。
第2試合で当たるかもだから研究は進めておかないと。
「ハルカ。最初の相手…流転だけど、ハルカと似たような能力してる。この人、従魔士で格闘家。」
スノウさんが指す人は桃色の髪に革鎧を着た綺麗な女性だった。
「えーと…この人ハルラさんって名前ですね。何々…ジェノビア王国出身でハルカのファンを自称しており、プレイスタイルを模倣している…って私のファンの方ですか…いやー、どう反応したら良いんだろう?」
「嬉しいのは分かるけど、注意しないと。ファンってことは見られてるって事。警戒するに越した事はない。」
「なるほど…確かにその通りですね。少し浮かれていたのかも知れません。」
「ん。いつものハルカなら大丈夫。それにハルカの方が可愛いし、偽物には負けてないよ。」
「いやーははは…ありがとうございます。他のメンバーも…あ、これペルソナガールズ…?」
「ぽいですね。まぁ、本物スノウ様こそ至高であり、唯一無二で絶対なのは間違いありませんが、その熱意は認めてやらないことはありませんよ。」
スノウさんに扮するスロウさん‥また安直なネーミング。
クッションを詰めた翼は服に縫ってるみたいだし、目はカラコンかな?人族プレイヤーって書いてあるし。
皆、芸能関係の人っぽい。スロウさん、ハルラさんは…電脳漫才師ってなんだ?芸人ってこと?
他のメンバーはセレーネ→コレーネ(モデル)、サクヤ→サクラ (バラタレ)、マリン→マリル (元水泳競技のオリンピック強化選手でスポーツ解説者)、一番酷いのがリンネさんでソンネ (歌手)とか無茶苦茶だよ…。
あ、でもよく見たらソンネって人、アジア系の外国人っぽい?
差別はしたくないからその辺は放っておこー。
「なぁなぁ、このアルコバレーノっつうパーティも強そうだな。法国の出身か、聖女見守り隊といい法国の連中も随分力つけてるみてえだな。」
「本当だね。法国スタートだと聖女の加護が貰えるみたいだし、その辺は有利なのかも。」
「ふぇー…でも私達も負けないよ?…ハルカちゃんのお陰で皆オールマイティな動き出来るし。」
「ハルカちゃんと言うかアンジュとカキツバタのお蔭だな。本当、学習スキルエグいわ…」
はやとさんの言葉にチキさんショミーさんが応えている。
珍しくショミーさんが強気な発言をしている。
学習 筆記のコンボでスキル書を量産し、目ぼしいスキルはそれぞれ会得している。
尚、本戦出場者に貸し出されている個室で話しているのでこの話が外に漏れる事はない。
魔猪の宴の件同様に機密情報だ。
まぁ誰かが掲示板なりに情報をリークすれば漏れるんだけど。
パーティ全員でバイカーシュートを打つことも可能だ。
「ハルカ、そろそろソロの予選の時間じゃない?」
「あ、そういえば…教えてくれてありがとうございます。」
「ううん。応援してるからね。頑張れ!」




