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第四十四話

『ユニーククエスト、《偉大な祖父との約束、双子天狗の願い》が開始されます。受注されますか?Yes/No』


おろ?急にアナウンスが聞こえてくる。


双子天狗ってアボウとカボウの事だよね。

とりあえずイエスを選択ーー


ーーんん?なんか二人の▽の色がNPCの緑からテイム可能なピンクに変わっている。

いや、まだ出来ない?時々点滅している。


けど…これってそういう事?


「スノウさん。アボウとカボウのネームカラーが変わったんですけど…具体的に言えば緑からピンクに。」


「ピンク?魔獣使いがテイム可能ってこと?」


「みたいです。とりあえず作戦が終わるまではこのまま放置にしときますね。あれ?クエストの説明欄が追加されてる。」


《双子天狗は祖父である偉大な大天狗 カクシャクを襲った元凶へ復讐を誓っています。しかし双子天狗はまだまだ弱く幼く、祖父の仇など取れません。貴方は双子の手を取り共に戦いますか? それともその手を拒み、貴方自身の手で双子天狗の仇討ちをしますか?…Hint‥貴方の選択で双子天狗が大きく成長するかもしません。全ては導き手の想いがままです》


ん?普通に考えて双子と協力してヒルゼンの領主をやっつけろってことだよね。


けど、私が直接手を打って双子天狗には手を出させないって言うのも出来るみたい。


どっちが正解なんだろう?


わからない時は周りを頼ればいいか。

と言うことでスクショを撮影してグループトークページに、ていっ!


「ふむふむ。この双子ちゃん、もしかしたらNPCでありながらテイム出来るってことだよねー?大発見かも?それなら双子ちゃんの好感度が足りないから点滅してるって普通は考えられるだろうけどにゃー。」


「…何かこのクエスト中に鍵が有るのかも。三馬鹿と、私と双子、ハルカのパーティに交代出来る?」


スノウさんのその提案に私は首を傾け唸る。

うーん…それが正しいのか?


双子の好感度を一番稼いでるのは現状スノウさんだ。


さっきのすりすり甘えている姿を見るに同然だろう。

詳しくは知らないがアボウもカボウもスノウさんへの好感度は高い筈であり、私にクエストが現れたのは…現状従魔士職だからっぽい以外には浮かばないなぁ…

‥というかスノウさんもナチュラルに三馬鹿呼びなんだな…


「一旦持ち帰って私の家のメンバーで詰めてみるよー。20時30分にまたこの場に集合でOKかにゃー?」


うーん、ここで悩んでも仕方ないし、そろそろ夕食の時間だもんね。


と言うことで全会一致でログアウトになった。


はてさて、この後の再ログインが楽しみだ。



リアルに戻って皆で夕食だ。今日は人数が多いので出前を取ることに。

マリモさんとハツネさんはこの後雑誌の取材があるから先に失礼するという旨の置き手紙が有って帰ってしまったみたい。


うーん、それは良いんだけど…

「深雪さん…そのちょっと動きづらいんですけど…?」


「ん。セレナもサクヤも居るからけんせーしてる。ミクの隣は渡さない。」


この調子である。まぁ私は約得と割り切っているんだけど、朔久耶ちゃんも世麗那さんも二人で言い争いをしてるんだよね。間に挟まれる茜さんが可哀想

…でもないか。さっきのお仕置きの事もあるし、ここは茜さんに生贄となってもらおう。


「私、飲み物買ってきますね。深雪さんは何飲みま…す?」


「ん、私も行く。…ミクとデート。」


朔久耶ちゃんも世麗那さんもぎゅるん、と首を回し深雪さんを睨みつける。


今度はデート権を争う形で口論を始めた。


「わ、わたくしも美空さんとお出かけしたいですわ!美空さん選んで下さりますよね?!」


「何を言ってるんですか美空お姉様は私とお買い物したいはずです。だって私はお姉様の舎て…妹ですから!」


「ん。二人の言い分は分かる。今からIMOで決闘する。」


んー…それは本末転倒というやつでは?

泣く泣く茜さんに買い物を頼み、出前の対応をしつつ桃瀬さんと会話しながら私は三人がIMOの世界から帰ってくるのを待つのだった。


こんな日々だが相原家は今日も平和だ。

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