『プッチンプリン』を特にプッチンしたいとは思わない男。
皆様今晩は! シサマという者です。
読書の秋、創作の秋、(値上げと戦う)食欲の秋到来ですね!
……さて、10月は秋真っ只中、かつ、私の暮らす北海道でも辛うじて冬じゃない月として(笑)実に貴重。
加えて、近年すっかり日本に定着したハロウィン商戦により、食べ物の中でも特にスイーツの消費が増える時期だと思います。
旬の栗やカボチャなど、美味しいものは糖尿で死亡……いや、「糖と脂肪」で出来ているのですから……。
などと言いながら、今回のエッセイにハロウィンは全く関係ありません。
今回のエッセイのテーマは、タイトルから推測出来る通り「プリンとその価値観」です。
今やスイーツの高級志向はとどまる所を知らず、コンビニでも専門店で食べるレベルに近い商品が買える様になりました。
私はそれ程スイーツ好きという訳ではないので、たまに母親の好物であるモンブランを買いに行く程度。
それでも、わざわざ専門店に買いに行くお金や時間が乏しい身としては、自身の趣向や高級商品の対策、そして下調べの意味でもコンビニ商品の存在はありがたいですね。
しかしながら、高級志向どこ吹く風と言わんばかりに、リーズナブルな普及型スイーツも安定の強さを見せています。
その代表格が『プッチンプリン』!
現在、コンビニの主力商品は『プッチンプリンBIG』で、スーパーでは小ぶりなファミリーサイズの『3個入りプッチンプリン』が人気。
高級志向の商品ではないが故に、昨今のやむ無き値上げラッシュの中、続々と現れる高級スイーツに対して不利な印象を与えるプッチンプリンですが、現在でも『森永の焼プリン』に次ぐ業界第2位の売り上げをキープしているとの事。
「プッチン構造容器」の特許パワーがあるとは言え、1972年の誕生から今年で何と50年! というロングセラーぶりには感服致しますね。
……ちなみに、プッチンプリンは私よりも歳上である為、以後このエッセイでは敬意を込めて「プッチン兄ぃ」と呼ばせていただきます。
ところで、今まで私のエッセイには殆ど登場していませんでしたが、私には「プッチン兄ぃ」と同じ歳の「ガチ兄貴」がいる事をご報告致しましょう。
彼は私など比べ物にならない程のプリン好きで、コンビニやスーパーのプリン新商品チェックは勿論、ハウス食品のプリンの素粉末である『プリンエル』を、1袋4個分を大きなボールやタッパーで1個にまとめあげ、そのままガシュガシュと食べるビースト紳士なのです。
一方の私は、勿論プリンも出されればジェントルに蓋までペロペロして完食しますが、自分でスイーツを選ぶなら甘酸っぱくてより弾力のあるゼリー、作るならハウス食品のゼリーの素粉末である『ゼリエース』派でした。
つまり、私がプッチン兄ぃを慕う理由は、プリンの美味しさとゼリーの様な弾力を兼ね備えているからであり、高級志向のプリンにある様な、「外側にカリッと焼目を付け、中はトロットロ」みたいなスタンスには全く興味がありません。
いや、それどころか、プッチン兄ぃのアイデンティティである『プッチン』にすら興味がないのですっ!!!
私はプッチン兄ぃを食べる時、プッチンしないで容器収納のまま食べるのがデフォルト。
幼い頃、初めてプッチン兄ぃを食べた時には勿論プッチンしましたが、その感動は私の脳と網膜に焼き付けておりますので、プッチンは1回で十分です。
自分のエッセイに迷惑な感想が来たとして、皆がプッチンは1回で十分だと思っているから、ブロックやミュートの話題が尽きない事と同じですね。
そして、例えば失恋してプルプルしていた頃の悲しみは10年も経てば皆が忘れますが、プッチン兄ぃがお皿の上でプルプルしている光景は一生忘れる事はありません。
これもつまり、人間の記憶力にとって弾力あるプリンが如何に重要かという事の証明ですね。
更に、個人的にプリンというものは、カラメルのかかっていない土台の部分の卵感(卵焼きとは勿論違う、茶碗蒸しともやっぱり違う)を味わうものだと考えていますので、カラメルは適当なタイミングで味わえばいいと思います。
カラメルもメーカーそれぞれのこだわりがあるのだと承知しておりますが、基本的にカラメルとは、様々な糖をローストしたもの。
言うまでもなくうまいに決まってんだよ!!!(←怒号)
……という訳で、私はプリンよりゼリー派でありました。
たまに無性に食べたくなる『ゼリエース』は勿論ですが、たらみの『どっさり みかんゼリー』は永遠に存在して欲しいと願っております。
しかし、私はプッチン兄ぃも慕っているのです。
それも、専売特許であるプッチンに興味がないにも関わらず、ほぼプリンは一択で慕っているのです。
ですからこれからも、決して高級志向や本格派に走ったりせずに、「なめらかな舌触りで贅沢な味わい」みたいなキャッチコピーは絶対に付けないで下さいね!