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乱雑短編小説集:改  作者: Kaito3237
4/7

本日のワード:風船と金槌(カナヅチ)

僕はカエデ。

小学校の作文コンクールで賞を取ったので、そのお祝いに家族みんなで出かけることにした。

今日は、お父さんとお母さんと一緒に遊園地に来た。

僕の一番好きだった場所だ。

その日、僕はジェットコースターに乗ったり観覧車に乗ったりした。

他にも、遊園地の中にあるレストランで沢山美味しいものを食べた。

一番楽しかったのは、お化け屋敷だ。

僕よりもお父さんの方が怖がってて、お母さんも笑ってて、すごく面白そうだった。

勿論、僕も十分怖がってたけど。

夕方になって、明日も早いから、と帰ることになった。


僕のパパは、この遊園地から帰るときに必ず1つ風船を買ってくれる。

今日も、パパは風船を持ってやってきた。

今日は、パパは風船を2つも買ってくれた。

そして、パパは風船を手渡してくれる。

今日もパパの手は大きく、そして温かい。

でも、その風船を貰ったとき、その風船は割れてしまった。



鈍い音が響き渡る。

赤い液体や、小さな柔らかい欠片が四散する。

輝いていたきれいで小さな目は、肉塊と共に地に落ちた。

白くてまだ少し柔らかい小さな頭蓋は、粉々に砕け散った。

首と頭だったもののつなぎ目からは、赤い液体が大量に吹き出している。

色々と起きすぎて、既にパンクしている頭がまたパンクしそうだと考えながら、その小さな体は芝生に体を沈めた。

その後複数の悲鳴があがり、異変に気づいた職員が現場に急行。

すぐに園内に放送が流れ、全員その場から動かないようにし、警察の到着を待つことになった。

20m超えの金槌の自由落下により、一つの命が失われた。

その金槌の近くには、3つのゴムの結び目が転がった。


【解説】

お父さんは、遊園地に来ると必ず風船を買ってくれる。

その理由って何でしょう?

子供を喜ばせたいから?遊園地の思い出を一つでも増やしたいから?

・・・いいえ、違います。

お父さんは、自分の子供を殺害するタイミングを見つけようとしていただけだったんです。

基本、遊園地の風船に入っているのはヘリウムガスです。

ヘリウム入りの風船を使えば、人間だって椅子とともに飛ぶことは可能です。

作者が使っている金槌は、200と数十グラムしかありません。

そう考えれば、金槌を飛ばすなんて、造作もないでしょう。

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