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乱雑短編小説集:改  作者: Kaito3237
3/7

時計

俺は、渚。

俺は今日、自分への誕生日プレゼントに時計を買った。

そこは、お世話になっている店なのだが、店主に

「その時計は買うな。絶対にだ。」

と念を押された。

理由も言われなかったので、そのまま購入した。

その時計は中古品だが、「幸せを呼ぶ時計」と言われているものだった。

「さて、今日は…2010/12/31か…ま、今日誕生日だし分かってはいたけどね。今年も終わりかぁ…」



この時計を買って、数十年が経過した。

孫も立派に成長して、企業を立ち上げた。

一度目は失敗したのだが、二度目は成功して、あまり大きな会社では無いが、今では有名な会社になった。

その孫が、曾孫を連れてきた時にはどれ程嬉しかったか。

今でもその喜びは忘れず残っている。

今日は、俺の誕生日だ。

友人や家族を呼んで、色々な話をした。

買い忘れたものがあったりもしたが、体力の減少も筋力の衰えも感じていなかったので、俺が買いに行った。

「今日は…2110/12/31か…まぁ、分かってるけど。」



俺は、凪。

ある店の店長をしているのだが…今、ひどく後悔している。

売ってしまった。売ってはいけないものを売ってしまった。

「お父さん!大丈夫?」

その声で、意識が戻った気がした。

その声の主は、今この店で働いている娘だった。

私は、娘にその日起きた事を話した。


私は…それを売ってしまったのだ。

死を奪う、呪いの時計を。

忘却の時計を。

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