戦国武将とJK
以前書いた『戦国武将・小峠依道、恥ずかしながら帰って参りましたッ‼︎』の続きです。https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/1961243/
縛りワード 女子高生 Wi-Fi 唯一無二
戦国武将、小峠依道は
関ヶ原の合戦で命を落としたとされていたがその2年後、
まさかの帰還。
依道は以前のもやしのような容姿とはまるで別人の
金剛力士像のようなムキムキの肉体に仕上がっており、
甲冑を必要としないほどまでに鍛え上げられた
唯一無二の肉体から”真頂侍”と
呼び恐れられるようになり、その腕っぷしで足軽から
武将の座へとあっという間に出世した。
『2年間どこに行っておったのか?』と問われれば、
『地下に我々が住むこの世界よりより遥か先に進んだ
文明の國があり、そこで修行を詰んでいた』と説明し、
俄には信じがたいその話から里の仲間から
”ほらふき侍”とも呼ばれていた。
里に戻り、数年が経った頃、
筋肉のなまりを感じた依道は地下の徒隷忍愚器械
が恋しくなり、居ても立っても居られなくなっていた。
そして再びすってんころりんして地下へと戻る。
急ぎ足で徒隷忍愚室に向かったところ、
扉の前に立ち塞がるうら若きおなごがいた。
お主は?と聞くと
JK『はぁ?何その訊き方うけるぅー♪
私は藤栄ケイコ(ふじえいけいこ)。
JKっていうかー女子高生みたいな?』
依道 -なんなのだこのおなご、自衛警と
名乗っているが、この徒隷忍愚室の宿直ということか?
こんな女子供が?それにこのふしだらな格好……
袴?にしては今にも土手があらわになりそうなほどに
短すぎる履物を履いておるし、
さらには奇抜な獅子舞のような髪の色に
長すぎるまつ毛、奇妙なまでに大きく身開かれた目…
こんな婆娑羅な、歌舞いた生き物はついぞ見たことがない……。–
JK『お兄さんさぁ、その頭ちょーうけるんだけど。
チョンマゲってやつー?今時なくない?てか逆張りってやつ?
まじ卍乙ー』
依道-な、なにを申しておるのか全くわからん…
こやつ渡来人か?-
JK『てかさージムだったら今日休みだよ。空いてない。
アタシも間違えてきちゃってさー。超ついてない』
JK『それよりここWi-Fi環境ないのかなー
全然スマホでネットみれないし』
依道 -わ、猥輩?とは一体…
この女子のような猥褻極まりない輩のことだろうか…?-
『てかお兄さんさー、髪型は超ダサだけど
カラダは仕上がってていい感じじゃない?
アタシ好みかもー♡』
といいながら上目遣いで女豹のように擦り寄ってくるJK。
『や、やはりッ‼︎猥輩とはこのおなごのような
ふしだらな者のことッ‼︎いたわしや……ッ!(ゴクリ)』
その後依道は地上に戻り”猥輩”という言葉を
流行らそうとしたが、一切流行らなかった。