10:Ⅰ・エピローグ
10:Ⅰ・エピローグ
暗い暗い闇の中でひときわ輝くものがある。
巨大な白い結晶がそれであった。
その結晶の中に人の形がうかがい知れる。
人は少女の形をしている。
金色の、水の流れるような髪を長くしていた。
少女は瞳をとじ、眠っているのか死んでいるのかは見た目からはわからない。
その少女を1mほどの距離をあけて、光悦のまなざしで見ている者がいた。
シャムである。
シャムはその結晶に向かいひざまずいていた。
「アリス。
気づいているかい?
どうやら見つかりそうだよ。
アレはなかなかな才能だ。
……少なくとも。
少なくとも、この城まで少女たちがたどり着く可能性がある。
え?
ふふ。
そうだね。
だけど、この世界は守らなきゃね。
醜く、おぞましい、こんな世界だけれども。
それでも、守らなきゃ、ね。
だって……
私の君のいる場所だもの」
結晶の少女は何も応えない、返さない。
アリス・アライズⅠ END
アイザック・ゴーマの小説挑戦作だぜ。
誤字、脱字は随時修正していくぜ。
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リンク貼っていいかわからないので、興味がある方は検索してみてだぜ。