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アリス・アライズ ~ALICE・ARISE~  作者: アイザック・ゴーマ
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4-2:生活向上計画

   4-2:生活向上計画




 朝会は混乱した。

 シャワールームを作るという話に、ならばと色んな案が飛び交ったからである。

 食に関してもパン以外にも食べれるようにした方が良いというもの。

 せめて、全少女に心地よく眠れるよう良い布団をというもの。

 下着、着替え等の衣類etc、etc……。

 一度、収集がつかないような空気になったが、カガミが爆音を立てて収まった。

 赤い石を二つ。

 空中に一つ投げ、もう一つをそれにぶつけて爆発を起こしたのである。

 ドドーンと大きな音が鳴り響いた。

 ハナ達、村長側は少し協議した。

 結果、それぞれの計画において、リーダーを選出し、とりあえず計画を立ててもらうこととなった。

 その間はできるだけ石を回収し、保管しておく。

 そして、計画の作業時にはできるだけ一気に計画を進めることとした。

 そうして、計画のリーダーが村長側の協議によって選ばれた。

 シャワールーム計画リーダー・ミナコ。

 食事計画リーダー・アンリ。

 寝具計画リーダー・ヤヤ。

 衣類計画リーダー・アキ。

 更に、ハナの提案でナナルが計画の相談役として選ばれた。

 計画を村長側のみで吟味するより、一人少女を間にいれたほうが良いというチヅルの意見があったからだ。

 信頼して村の保管する石を任せることができそうな人物ということで選出された。

 推薦したのはカガミだった。

 理由はメガネで真面目そうだったからだというものだった。

 苦笑じながらもナナルはそれを承諾した。

 午前中は村長側と各計画リーダー、そして、ナナルで会議を開くこととなり、他の少女たちは石回収へと出向くこととなった。



   *



 村長側の家には時計があった。

 それは、かつていた【先輩】が残していったものらしいが、それ以上の言及はされなかった。

 しかし、多くの少女たちが別々に作業する上で、時間がわからないと困るということとなった。

 思案した結果。

 サラの電化製品の生成能力を試験的に使用してみた。

 腕時計を7つ。

 黄色い石を時計1つにつき5個ほど使った。

 青い石は1つにつき3個ほどであった。

 おおむね動作に問題のないシンプルな銀の時計が生み出された。

 稼働力。

 電池部分がどうなるか心配であったが、セットで生み出されたようだ。

 ただし、どの程度動き続けるのかは使ってみないとわからない。

 腕時計は各家の石回収班のリーダーに1つずつ。

 スズハ、エリナ、ミハル(ミナコの代理)、マツリ、カエデに渡された。

 計画班の相談役であるナナルに1つ。

 村長側のハナに1つ渡された。

 サラは体力的には大丈夫なようだった。

 4台のバギーは東と西の回収班でそれぞれ2台ずつ運用することとなり、ルキが村の石を用いて充電も行った。

 トランシーバーなども欲しいところだったが、今回は時間での集団行動をとってみるということで先送りされた。

 そうして、午前中の活動が開始された。



   *



 計画班の会議はすぐに1つの問題にぶつかった。

 水である。

 汲んで貯めておくか、直接ポンプで道を作るか。

 そういえばと、ナナルはハナに尋ねる。



「ここでは雨はどうですか?

 降りますか?

 降るなら、その水の性質は海と同じように真水でしょうか?」



 ハナが答える。



「少なくとも、私がここに来てから雨を見たことはありません。

 雲は……遠くの森のほうにずっと暗雲が立ち込めている場所がありますが。

 この辺りでは薄い雲くらいしか見ないですね」



「ありがとうございます。

 では、そう言った水の保存はできなさそうですね。

 安全策でいえば毎回、海まで汲みに行ってどこかに貯蔵する。

 欲を言えば、海までパイプを通していつでも引っ張れるようにする。

 そこですね。

 前者が望ましいですが、これだけ人数が多いとどうしても後者をなんとかしたいところですね」



 アンリが言う。



「ポンプもオレンジの石で守ればだめですか?」



 ナナルが応えた。



「実は、さっき確認したんですが、オレンジの石がそれをできるほどの量はないんです。

 貯蔵はたくさんあるんですが。

 この村に使用している外周を小さくするとできるかもしれません。

 そうすると今度は、シャワールームやキッチン等を作るスペースもなくなってしまうんです」



 そうですかとアンリが残念そうに言う。

 なにより、難しいのは通したパイプを黒ウサギが通れる可能性を排除できないことだ。

 では、とパイプを地下に通して口だけ村から海に繋げてはとミナコが述べた。

 現在、オレンジの石で守られている村だが、地下を掘って黒ウサギが来たことがない様子だ。

 それならば、海に出るパイプの口だけオレンジの石で守れば済む。

 確かにと、ナナルは頷く。

 アイデアとしては当然のようなものだが、それにかかる労力から思考から無意識に除外してしまっていたのだった。

 万が一のことを想定して村側のポンプ装置もオレンジの石で守って、と話は進んでいく。

 基本、どの計画にも水があるのとないのとでは計画設計が変わってくる。

 水の問題をまだ解消したわけではないが、方向性が決まったことでほかの計画も進められる。

 衣類や寝具は洗濯も視野に入れると、生産量が変わってくる。

 村長側は【ハートの城】を目指すためにも石を無制限に使用する許可が出せないこともある。

 そういった調整を含めて話し合いは進められていった。

アイザック・ゴーマの小説挑戦作だぜ。

誤字、脱字は随時修正していくぜ。

特に見ても面白いことはやりませんが、Twitter、チャンネル登録もよろしくだぜ。

リンク貼っていいかわからないので、興味がある方は検索してみてだぜ。

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