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アリス・アライズ ~ALICE・ARISE~  作者: アイザック・ゴーマ
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2-5:マツリグループ、カエデグループ

tips


*ミナコグループ(同制服組)


ミナコ:肩すぎまである明るい茶色の髪

    紺のワンピース型の制服


アンリ:パーマがかった金染めのショートヘア

    小柄だが自信のある風

    紺のワンピース型の制服 


ミハル:細見、黒い短髪

    背が高い

    紺のワンピース型の制服


タツコ:黒のショートカット

    どこにでもいる風

    紺のワンピース型の制服


ルキ:茶髪のショートヘア、弱弱しい印象を受ける茶の瞳

   紺のワンピース型の制服

   2-5:マツリグループ、カエデグループ




 村のどこにも時計のようなものは見当たらない。

 大雑把な時間で動いているのか、それとも【村長側】だけは時計を持っているのか。

 放送を聞いて、船木ふなき まつりは思った。

 マツリはボーイッシュな赤の短髪。

 鋭い目つきの特徴的な少女である。

 赤いワンピース型の制服が鮮やかであった。

 身長は低く、小柄ではある。

 何処か触れると危なそうな雰囲気がある。

 そんなマツリがいる第4のグループ。

 別々の学校の制服の少女たちが集まったグループであった。

 そのグループ構成は意図したものではなく、グループ構成時に他のグループが早々とできる中で残っていた者たちであった。

 なので、マツリのようにすぐにでも村を出ようと考えてるもの。

 また、他のグループに移りたいと思っている者もいるだろう。

 他の4人。


 神楽かぐら 華咲かざき

 カザキは明るい髪を肩まで伸ばし、更に両サイドでおさげを作っている。

 身長はマツリよりは高いが、それでも低いほうだろう。

 人懐っこい雰囲気で表情もくりくり変わる。

 白いセーラー服。


 雪乃ゆきの 沙羅さら

 サラはその明るい性格が形になったような少女で、はずむ金髪のポニーテールが躍動的でその一助となっていた。

 カザキとはこの短い時間でだいぶ仲良くなっていた。

 紺の制服。


 結城ゆうき 亜希あき

 アキは少し神経質なところあるのか、他の人とは距離をとっている節がある。

 相槌や愛想笑いはするが、進んで会話はしない。

 黒の、首ほどまであるショートボブ。

 優しそうな目をしている。

 このグループの中では背が一番高い。

 緑色の制服。


 坂口さかぐち 奏多かなた

 カナタは腰ほどまである暗めの髪を三つ編みにしている。

 あまり喋らないが、内に含むというのか、大志のあるような瞳をしている。

 桜色の明るい珍しい制服を着ていた。


 マツリはそんな4人を見渡し、



「始まるってさ、私行くけど。

 みんなどうする?」



 マツリの言葉に、まず反応したのがサラだった。



「あ、行く行くー!!

 って、今、他にやれることもないから暇だっしね!

 ザキちゃんもアキちゃんもナタちゃんもほら!

 立った立った!」



 それに呼応するように皆立ち上がった。

 サラは自分が行動するだけでなく、周りにも憎めない形で同行を促す力がある。

 もともと、皆、行く気はあったかもしれない。

 それでも、先に動き出し、促した事実は人間関係上では強い意味を持つとマツリは考える。

 それは、マツリにはない能力だ。

 もちろん、良いほうにも悪いほうにも傾く能力だがマツリには輝いて見えた。

 マツリは、生来のものなのか劣等感が強いという自覚があった。

 ほかの人の能力に妙に敏感な自分に気づいたのは、先の黒ウサギ戦の時だ。

 他の少女たちが率先して生き残るための策を講じる中、マツリは何もできずにいた。

 だから、早く村を出たかったのだ。

 マツリには、他の少女たちが眩しすぎる。

 劣等感に押し潰されそうな気持ちになる。

 そんな想いを抱えて、マツリは石の回収に向かった。

 早く、ここでの生き方を覚えて、村を出ていくために。



   *



 村の出入り口は一つだけ、来た時に通ったところだけだった。

 今、村にいる全員がそこに集まった。

 村の先輩方も全員集まるとは思ってなかったらしく驚いていた。

 集まると、より際立つのは第5のグループ。

 コスプレ衣装のような服を纏う少女たちであった。

 そのグループは4人。


 大滝おおたき 花楓かえで

 カエデは明るい色のポニーテールを胸あたりまで垂らし、その小麦色の肌によく映えていた。

 気の強そうな目つき。

 背は高く、細身ではあるが鍛えられた筋肉質な肌が見える。

 いわゆるメイド服というものを着ていた。

 

 黒川 すみれ(くろかわ すみれ)

 スミレは黒のツインテールを肩ほどまでおろし、悪だくみの好きそうな顔をしている。 

 小柄な体躯に、いわゆるバニーガールの衣装に身を包んでいた。


 エミリー・アーカイブス(えみりー あーかいぶす)。

 エミリーはウェーブかかった金髪を腰ほどまでのばし、その表情からは温和な性格がにじみ出ている。

 かと思えば、その衣装は迷彩柄の兵隊のようなものであった。

 その相反する姿に更に身長が低めなのが強いギャップを醸し出していた。


 葛城 カナメ(くずき かなめ)。

 カナメは茶色の髪をしばってひとつおさげにしている。

 釣り目でありながらアンニュイな表情をしている。

 今は家に置いてきて来ていないが、当初は鎧のようなものを着ていた。

 今はその下に来ていたドレスのような洋服姿である。


 4人は記憶はないにしても、他の少女たちとの差異が大きすぎるがために不思議な連帯感が生まれていた。

 とはいっても、現在、村にいる少女たちは皆、おそらく10~20歳までの少女しかいないと思われる。

 カエデの目にはそう映っていた。

 一体、何がどうなるとこういうことになるのか。

 それは皆思うことだろうが、カエデは改めて考えた。

 しかし、カエデはおそらく考えるのが得意な質ではない。

 何度も頭には疑問が浮かぶが、そのまま別のことを考え出してしまう。

 カエデのグループはどうしても浮いてしまうが、気にしてるのはカナメくらいなもので、カエデもスミレもエミリーも気にはならない様子であった。

 


   *



 村長のハナがまず説明をした。



「お集まりいただきありがとうございます。

 それでは、これから、石を皆で拾いにいきます。

 では、注意事項をはじめに。

 ……先に言ったように、昼間の日光の下で黒ウサギは活動できません。

 日光に当たると体が朽ち果ててしまうからです。

 ですが、いなくなったわけではありません。

 森の中には、黒ウサギが今もたくさん存在しています。

 なので、森の中、あるいはそれに準じる暗い場所は絶対に入らないでください。

 それさえ気をつければ、石回収は難しいことはありません。

 村から海側を便宜上の北として、西と東の二手に分かれて石拾いにいきます。

 カガミとミユナが引率する西側。

 私、ハナとレネ、チヅルが引率する東側。

 それぞれの家の代表者の方は前に出てください。

 どちらにそれぞれ行くかじゃんけんで決めます。

 どちらが良いということもありませんが……」



 代表者として、スズハ、エリナ、ミナコ、マツリ、カエデがそれぞれ出た。

 スズハはナナルをはじめグループのみんなに任され、戸惑いつつも引き受けた。

 エリナは「私が行くわね」とグループの意思を確認、反対もなかったので、代表になった。

 ミナコはグループに意見を聞いた後、誰も代表者になりたがらないことを確認し、仕方なしにと代表者になった。

 マツリは「私、やっとくよ」と他の意見を特に求めず、それに特に反対もなかった。サラやカザキなどは頼もしいと賛辞を送っていた。

 カエデはグループの意見を聞き、「じゃあ、俺がやるけど、なんかあったら助けてくれ。そんなに頭はいいほうじゃないからさ」と言って引き受けた。

 分け方はじゃんけんが行われた。

 そうして、西側カガミ・ミユナの方にスズハグループとカエデグループ。

 東側ハナ・レネ・チヅルの方にエリナグループ、ミナコグループ、マツリグループが行くことになった。

 


(村全体で行うということは、他の危険の可能性はないのだろうか?)



 と、ナナルは思った。

 例えば、この村を維持するためにオレンジの石もそうだが、他にもたくさんの石があるはずである。

 それを奪おうとする者。

 少なくともそれに類する危険、そういうものは考える必要がないのかもしれない。

 村長たちはそれほど抜けているとも思えない。



(そもそも、ハナさんが説明会の時に言っていた、ハナさんたちよりも先にいたという先輩たちはどうなったのだろう。

 皆、黒ウサギにやられたというのだろうか。

 それはいつごろからで、どのくらいを今まで5人で過ごし、この村を維持してきたのだろう)



 ナナルはそんなことをぼーっと考えながら、スズハにまとわりつくララミィと、それを楽し気に見るサクラコとミランを眺めていた。

 カガミが大きな声で言った。



「さぁ、グループから石を回収する係と台車で運搬する係を分けて!

 早めに片付いたら、皆で石使って能力開発やるよ!!」

 

アイザック・ゴーマの小説挑戦作だぜ。

誤字、脱字は随時修正していくぜ。

特に見ても面白いことはやりませんが、Twitter、チャンネル登録もよろしくだぜ。

リンク貼っていいかわからないので、興味がある方は検索してみてだぜ。

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