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おばさんクエスト~あるあるだらけの冒険記~  作者: ぱんちゅう
第三章 帰郷するおばさん編
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あるある087 「運命を受け入れがち」

酒場での議論は膠着状態に陥った。

すぐにでもセレスティア王国を離れようと言い出すマシューとセリーヌを残してはいけないと言う俺の意見が真っ向からぶつかったからだ。

マシューからしてみれば俺達の身を案じてくれているのだけれど、セリーヌは大事な仲間だ。

受け入れられない結婚式が迫っているのに見捨てるなんてことは出来ないのだ。


「カイトさんはわかっていません。セレスティア王国の恐ろしさを。セレスティア王国が本気になれば僕達なんて簡単に殺されてしまうのですよ」

「マシューの心配はわかるが、セリーヌを見捨てることは出来ない。俺達は仲間なんだ」

「仲間って言ったってセリーヌさんの結婚は避けられないものなんでしょう?ならば僕達に出来ることはありませんよ」

「それはそうだが、このまま目を閉じることは出来ない」


これはリーダーとしての俺の決意なのだ。

仲間が助けの手を求めているのに見捨てるなんて非情なことは人間のすることではない。

たとえそれが微かな光であってもちゃんと照らしてあげなければならないのだ。


「カイトさんはセリーヌさんのことが好きなんでしょう。なら、ちゃんと見送ってあげるのが男としての役割ではないのですか?」

「それはセリーヌが結婚を受け入れていたらの話だ。セリーヌは結婚を受け入れてはいない」

「なら、カイトさんはセリーヌさんを浚うつもりでいるのですか?」

「それは……」


それが出来るのならばそうしたい。

しかし、それはゴーツォの顔に泥を塗ることになる。

セリーヌの幸せを誰よりも望んで来た父親だからこそちゃんとした式をあげようとしているのだ。

16年もの間、ひとり待ち続けていたのだ。

その思いは海よりも深いものだろう。

ただ、それがセリーヌの幸せに直結していることではない。

俺はリーダーとして、ひとりの男として決断しなければならないのだ。


「セリーヌは見捨てない」

「それじゃあ僕達は処罰されるのですよ。それでもいいのですか?」

「それもさせない。俺達が生き残らなければセリーヌも救えないのだ」

「カイトさんの言っていることがわかりません。僕達は3日以内にセレスティア王国を離れないと処刑されてしまうんですよ。わかっているんですか?」


俺に食いかかって来るように詰め寄るマシューを嗜めるようにエレンが呟いた。


「マシュー、諦めろ。男がこうと決めたことなんだ。カイトは私達も救うし、セリーヌも助ける。だろ、カイト?」

「そうだ。そのためにもあいつらの目を眩ますことが必要だ」


今も酒場の端っこで見張りの警備兵が睨みを利かせている。

こちらに何か変化があったらすぐに伝達出来るように3人で見張っている。


「けれども、目を眩ませると言ってもどうするつもりだ?」

「そこが問題なんだ。監視の目は厳しい。俺達がどこへ逃げようとも後を追って来るだろう」

「それならばセレスティア王国を離れるのが一番ではないのか。いったんセレスティア王国を出て私達が国外へ出たと思わせるんだ」

「だが、セレスティア王国を出たら二度と戻れないぞ」

「港からはな」

「密入国するつもりか?」


シーボルトの質問に深く頷いて応える、マリーナ。

確かに密入国をすればセレスティア王国に戻れる。

だが、確実に罪を重ねることになるのだ。

捕まったら今度こそ処刑は免れない。

俺の判断次第でカイト軍団の存亡が分かれる。

セリーヌを救うために危ない橋を渡るか、みんなの命を助けるためにセレスティア王国を離れるか。

答えは自ずと決まっている。


「よし、いったんセレスティア王国を離れて後で密入国をしよう。セリーヌを救うのはそれからだ」

「はぁー。僕の運命も終わったな……」


マシューはガックリ項垂れてテーブルに突っ伏した。


「それはそれでいいとして、どうやってセリーヌを連れ出すつもりだ?俺達じゃクリスタ家に近づけないだろう」

「そこなんだよ。恐らくだがレオナルドも警備を強化しているだろうからな」

「手紙を出すのはどうだ?」


マリーナが思わぬ提案をして来る。

手紙ならばセリーヌに近づかなくてもこちらの考えを伝えられる。

セリーヌに海岸まで来てもらえれば後はそのまま脱出だ。

しかし、今のセリーヌの周りには傍付きが着いていて自由が効かないだろう。

結婚を控えている身だから仕方ないのだが。

すると、シーボルトが注意を促して来た。


「手紙は止めた方がいいな。レオナルドのチェックを受けることになるだろうからな」


確かにそれは言えている。

レオナルドのことだからセリーヌの手に渡るものには全てチェックをしているだろう。

無事に結婚式を終えるまではセリーヌは監視されたままだ。

結婚式を挙げた後は余計にレオナルドの干渉が多くなるだろう。

どの道、セリーヌには逃げられない足枷をつけられているのも同然だ。


「打つ手がなくなったな」

「ちくしょう。何とかしてセリーヌを救い出したいのだけど」

「やっぱりこれは無謀な作戦なんですよ。ここはきっぱりと諦めてセリーヌさんの門出をお祝いしましょう」

「それだ!」


マシューの言葉に反応してエレンが思わず立ち上がる。


「何だよ、急に?」

「私達も結婚式に参加するんだよ。式場まで潜り込めればセリーヌに近づける。そしたらセリーヌを掻っ攫ってとんずらするんだよ」

「だが、警備が厳重だろう。式場に入る前に捕まるのがオチだ。なんて言ったって俺達は犯罪者なんだからな」


エレンの提案は度肝を抜いていたが現実的でない。

シーボルトが指摘するように式場へ入る前に捕まってしまうだろう。

式にはセレスティア王国の国王も参加するのだ。

予想以上に厳戒態勢を敷いているはずだ。


「なら、変装をすればいいんだよ。どこかの貴族を拉致して成りすますんだ。そうすればチェックを通り抜けられる」

「確かに遠縁の貴族ならば顔が知られていることもない。警備をくぐり抜けられる可能性があるな」

「しかし、そんな方法でうまく行くのか?」

「うまく行くも行かないも俺達にはやるしかないんだ。エレンのアイデアに乗っかろう」


これで俺達の方針は決まった。

まずはセレスティア王国を離れてレオナルド達の目を眩ませる。

その後で再度上陸してどこぞの貴族を拉致する。

結婚式の当日にどこぞの貴族に扮して式場へ潜り込む。

そしてセリーヌを連れ去るのだ。

レオナルドもまさか俺達がそんな大胆な方法で来るとは考えていないだろう。

裏を掻けるはずだ。


後は配置決めだな。

マシューとマリーナには脱出のため船で待機してもらう。

シーボルトには貴族の領主役をやってもらい、エレンは夫人役だ。

俺はシーボルトに仕えている使用人役をする予定でいる。

使用人がひとりだなんて少し心もとないが遠縁の貴族ならば問題ないだろう。

裕福でない設定にすればいいだけだ。


「――作戦はこんな感じで行く。何か質問はあるか?」

「異議なし」

「私も同じだ」

「尽力をそえよう」

「……」


みんなの視線がマシューに集まる。


「わかってますよ。僕も賛成です」

「よし、そうなったらさっそく準備に取りかかろう」

「俺とマシューは脱出のための準備をする」

「なら、私は参加する貴族の情報を集める」

「そんなことが出来るのか、マリーナ」

「私の情報網を持ってすればたやすいことだ」


マリーナがそこまで言うのなら任せよう。

俺達がどうあがいても貴族の情報なんて収集出来ないからな。

俺とエレンは式場まで足を運んで事前調査をすませておくことにした。

セレスティア王国を離れるまではあと2日ある。

それまでに準備と調査をすませておくのだ。





翌朝、俺達が泊まっていた宿にセリーヌからの手紙が届いた。

見張りをしていた警備兵がわざわざ手紙をよこして来た。

差し出し人はセリーヌで直筆のサインが書かれていた。

手紙の封にはクリスタ家の家紋が入っている。

俺は封を切って中に入っていた手紙を確かめた。


手紙にはこう記してあった――。




カイトさん、ご無事でしょうか。

事情はレオナルドから聞きました。

私のことでカイトさん達に迷惑をおかけしてしまったことを心苦しく思います。


私はレオナルドのことを心より愛しています。

だから、9日後の結婚式は楽しみでしかたありません。

これは幼い頃より決められていたことです。

カイトさんに黙っていて申訳ありませんでした。


カイトさんの気持ちは嬉しかったです。

ですが、その気持ちには応えられません。

プシュムル家に嫁いで行く私を祝福してください。

カイトさんが喜んでくれないと私も悲しいです。


カイトさん達といっしょに旅が出来てよかったです。

たくさんの楽しい想い出をありがとう。

あと、エレンさんにもよろしくとお伝えください。


カイト軍団のプリ―スト、セリーヌより。





「セリーヌ……」

「カイト、私にも見せろ」


ガックリと項垂れている俺の手から手紙をはぎ取る、エレン。

手紙を読むなり悔しそうに声を上げる。


「あの野郎、ひとりで何でも背負いやがって」


手紙に書かれていた内容にショックを受けたのはエレンだけでない。

その場にいた誰もが拳を握りしめ悔しそうな表情を浮かべた。

これはセリーヌの本音ではなくレオナルドのことを意識した文章だったからだ。

俺達に迷惑がかからないように最大限の言葉で文章を書いている。

そんなセリーヌの配慮に誰もが苦痛を覚えたのだ。


「カイト。こうなったら何としてでもセリーヌを連れ去るぞ」

「そうだな……」

「どうした、カイト?」

「いや、なに。何でもない」


この文章がセリーヌの本音でないことはわかる。

ただ、”レオナルドのことを心より愛しています”と言う言葉は嘘ではない気がする。

幼い頃からずっといっしょに過ごして来た幼馴染なのだ。

俺が想像する以上の時間を過ごして来た。

だから気持ちがレオナルドに向かうことは自然なこと。

セリーヌも本気で結婚を拒んでいるのではないだろう。

ただ、決められたレールの上を歩くことに反発しているだけだ。

これまで一緒に冒険をして来た仲間としてどうするのが正しいのか。

同じセリーヌを想う者としてどうすればいいのか。

全ては俺の判断に委ねられている。


「またカイトの悪い癖が出ているようだな。こう言うのは考えるものじゃない。心のままに行動すればいいんだ。カイトの気持ちは固まっているのだろう」


そうだ、俺の気持ちは固まっている。

もちろんセリーヌを助けに行く。

望まぬ結婚をさせられようとしている仲間をほっておく訳にはいかない。

俺はカイト軍団のリーダーなのだ。


「セリーヌは助ける。必ずな」

「そうと決まればさっそく準備だ」

「俺はマシューといっしょに食料と水の買い足しと燃料の確保に行って来る」

「私は独自のルートを使って貴族の情報を集めに行く」

「私とカイトは式場の下見に行って来る」

「なら、準備が整ったらここへ集合だ」


俺達は円陣を組んでお互いの役割を確認する。

そして手を重ねて意志を統一するとそれぞれの準備に取りかかった。





会場となる式場はセレスティア城の敷地にある広い中庭。

出席者が多いから警備しやすい場所を選んだようだ。

中庭は石畳が敷かれ幾何学模様に植え込みが整えられている。

国の安定をを意識しているらしく左右対称になっているのが特徴だ。

中央には大きな噴水があって噴水を囲うように白いバラが群生していた。


「これだけ広いなら侵入も簡単だな」

「それは逆だ。広いから警備も厳しくなるはずだ」


中庭にはまだ式の準備がされておらずメイン会場の場所がわからない。

変わりに執事や侍女達が慌ただしく出入りしていた。


「あいつらのいる場所が会場かな」

「中庭の様子からみても開けた場所をメイン会場にするだろう」


中庭の造りから想像するにメイン会場となる広場は噴水の東側にある広場だろう。

西側にも同じ大きさの広場はあるが西は終わりの方角として認知されている。

対照的に東側ははじまりを意味して縁起がいい。

なので縁起のよい東側をメイン会場にするはずだ。


「あそこで式が行われるとしたら、どこから逃げるつもりだ?」


警備の目を盗んで逃亡を企てられることはない。

実際の会場ではネズミ一匹侵入出来ないほど警備が敷かれるだろうから。

爆弾を仕掛けて注意を惹く作戦を考えたところで事前のチェックで見つかってしまうだろうからな。

それは返って警備を厳戒にさせるだけに終わってしまう。

ならば姑息な手段はとらずに堂々と表通りから逃げればいいのだ。


「正面突破だ」


セリーヌがいっしょにいれば警備兵とて迂闊に手が出せないだろう。

神父を人質にとれば何も問題はない。

確実にセレスティア王国から出るためには手段は選んでいられないのだ。

問題はセリーヌの意志だ。

逃亡をすればまたゴーツォを裏切ることになってしまう。

ゴーツォの病気は重い。

もしかしたら長くないのかもしれない。

ここでセリーヌがまた裏切ってしまったら取り返しがつかなくなるだろう。

そんな決断をセリーヌがするのかだ。


「エレン。俺達は正しいことをしているんだよな?」

「どうした、急に」

「いやなに。またセリーヌに辛い思いをさせるのかと思ってな」


俺がひとり暗い顔をしているとエレンが迷いを払うように言った。


「親ってのはな、子供より先に死ぬものなんだ。それはあのおっさんが一番分かっていることだろう。それに子供が望まない道を進もうとしているならば止めたいのが親心ってもんだ。あのおっさんも心の中で悩んでいるのさ」

「面倒臭いんだな」


クリスタ家のためを考えれば結婚は避けられない選択だ。

だけどそれはセリーヌの気持ちを押し殺すことを意味している。

ゴーツォにとってもセリーヌにとっても結婚は良いことではないのだ。

けれど現実は結婚をする方向で物事が進んでいる。

それは間違いなくレオナルドの意志なのだ。


「私達は私達に出来ることをするだけだ。余計なことは考えるな」

「……そうだな」


何が正解であるのか今はわからない。

それは時が過ぎ去ってみて初めてわかるものなのだろう。

ならば今は自分達に出来る最大限のことをするだけだ。

たとえセリーヌが涙することになっても俺達は信じた道を行くのだ。


「よし、エレン。宿屋へ戻って作戦会議だ」


俺とエレンは会場をくまなく調べてから宿屋へ戻った。





その頃、マリーナは裏路地で男達と密会していた。

裏路地は人通りが全くなくひっそりとしている。

時折、野良猫がゴミを漁るぐらいだ。


「何か動きはあったか?」

「9日後の結婚式でセリーナを浚う予定だ」

「結婚式を襲撃するつもりか!」

「大胆な行動に出たな」


マリーナの言葉を聞いて男達は驚愕の顔を浮かべる。

厳戒態勢の敷かれる結婚式場に乗り込むなんて地獄に足を踏み入れるようなもの。

だからこそ相手の裏をかけるのも事実なのだが。

カイトは思っている以上に策士なのかもしれない。


「で、やつらはどうやって会場に入り込むつもりでいるんだ?」

「遠縁の貴族に扮する予定だ」

「考えたな。遠縁の貴族ならば顔は知られていない。だから貴族に扮せば気づかれずに会場に入れるって訳か」

「良い情報が得られたな。帰って報告だ」


男達は満足そうな笑みを浮かべる。


「ちょっと待て。遠縁の貴族の情報が欲しい」

「わかった。だが、調べる時間が必要だ。追って連絡する」

「任せたからな」


男達は暗闇に姿を眩ませると足早に立ち去って行った。

その背中を見送りながらマリーナは一抹の不安を覚えた。

ここまでカイト達に寄り添うことで信頼は勝ち得て来た。

だから、疑われる心配はない。

ただ、奴らからはカイトの暗殺を頼まれている。

結婚式を襲撃する情報を伝えたことで奴らは厳戒態勢を敷いて来るだろう。

そうなれば間違いなくカイト達の作戦は失敗する。

身柄を拘束されれば、また監獄行きだ。

今度は二度と出られることはないだろう。

カイトを確実に処刑出来ればマリーナの出番はない。

そうなった時、奴らは間違いなくしっぽ切りをして来るだろう。

何といったって奴らとは金だけの繋がりでしかないのだから。


「潮時を見極めて引かせてもらおう」


それが懸命な選択だと考える。

暗殺に命をかけるほど愚かなことはない。

場合によっては自分の命が危険にさらされるのだから。

金を稼ぎたいのなら他にたくさん方法がある。

もっと安全な道を行けばいいのだ。

マリーナは裏路地を後にすると宿屋へ急いだ。





宿屋で集合した俺達はセリーナを浚うための最終確認をしていた。

まずはセレスティア王国を離れてレオナルドの目を眩ませる。

その後、密入国をしてセレスティア王国へ戻る。

ここまでが第一段階だ。

密入国をする場所は港から離れた海岸を選んでいる。

人目はなく船も停泊しない場所だから問題なく密入国できるだろう。


結婚式3日前にもなればセレスティア王国の各地から貴族達がやって来る。

その中の遠縁の貴族を拉致して身柄を拘束する。

俺達は遠縁の貴族に扮して結婚式に参加する。

ここまでが第二段階だ。

遠縁の貴族はイシュタル家と言う貴族を拉致する予定だ。

セレスティア王国の辺境の地で居を構えている貧しい貴族らしい。

まあ、貧しくても結婚式に呼ばれるぐらいだから何も問題はない。

帰って貧しい方が俺達には合っていると言うものだ。


会場に入ったら式がはじまるまで何もしない。

セリーヌを浚うタイミングはレオナルドと二人きりになった時だ。

誓いのキスをする時がちょうどいいだろう。

神父を人質にしてセリーヌを浚う予定でいる。

そして港まで直行してセレスティア王国を脱出するのだ。

ここまでが第三段階。

逃亡には馬車を使う予定でいる。

俺は運転出来ないからシーボルトに任せる。

エレンには神父を人質に取ってもらい俺がセリーヌを浚う手はずだ。

人質をとればレオナルドとて安易に手が出せないだろうからな。


「――以上がセリーヌ奪還作戦の概要だ。質問のある奴はいるか?」

「作戦はわかりましたけれど、本当にうまく行くんですか?」

「うまく行くんじゃない。うまく行かせるんだ」

「セリーヌの未来は俺達の手にかかっているんだ。必ず成功させるぞ」


俺が力強く決意を表すとエレン達もそれに応えた。

もうこの中に作戦に反対する者はいない。

誰もが自分の役割を最大限にこなすだけだ。

マシューには難しい役割を与えてない。

脱出のために船で待機してもらうだけだ。

マリーナもいることだし問題ないだろう

俺達は円陣を組んでお互いの顔を確認する。

そして右手を前に出して重ねて行った。


「すべてはセリーヌために」

「「セリーヌのために」」


意志を統一させて誓いを立てた。

これはカイト軍団はじまっていらいの危険な作戦だ。

必ず成功させてセリーヌを救い出すのだ。

失敗は許されない。


「よし、作戦を開始する!」


俺達は荷物を持って宿屋を後にした。


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