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おばさんクエスト~あるあるだらけの冒険記~  作者: ぱんちゅう
第一章 邪魔するおばさん編
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あるある007 「占いで一喜一憂しがち」

次に向かったのは装飾品店。

服飾店の向かいにある高級そうな外観の店だ。

何でもアンナがドレスに合わせる装飾品が欲しいと言うことでやって来たのだ。


「こんな高そうな店に入って大丈夫なのか?」

「カイト、ビビッているのか?」

「お金ならちゃんとありますから大丈夫ですわよ」


そう言ってセリーヌがたんまりお金の入った袋を差し出す。

どう見ても数十枚ぐらいのお金が入っているようだ。

袋がお金の重みに負けてたわわにしなっている。

俺にすんなりとエレンのツケを払ったくらいだから相当なお金を持っているのだろう。

そんなことを考えているうちにエレン達はさっさと店に入って行った。


「おい、カイト行くぞ」

「お、おう」


店内は空間を広く使ったすっきりとした印象がある。

コの字型にガラスケースが設置されていて、その中に装飾品が並んでいる。

煌びやかな指輪にネックレス、ブローチに髪飾りに耳飾り。

ありとあらゆる装飾品で彩られていた。

エレン達おばさんは食い入るように装飾品を眺めている。

今にもかぶり着きそうな雰囲気だ。


「このピンク色の宝石があしらわれたネックレスが素敵だわ」

「どれどれ。ほう、いいじゃないか」

「アンナさんの緑のドレスに合う色ですわね」

「そのぐらいのサイズならば普段使いも出来そうだぞ」


エレン達が目の色を輝かせてネックレスを見ていると装飾品店の店員が声をかけて来た。


「そちらの商品はヴィレッタ王妃が誕生祭の時にグラン国王から贈られたピンクダイヤをあしらったものです。桜色のドレスと相まってとても華やかになられたようですよ」

「ピンクダイヤと言うのか」

「気に入ったわ。これ見せてもらえる?」

「もちろん」


店員はニコリと笑うと白い手袋をはめてガラスケースからピンクダイヤのネックレスを取り出す。


「本当、これ綺麗ね」


アンナはピンクダイヤのネックレスを手に取り光にあてて輝きを確かめる。


「本物なんだよな?」


エレンは疑るような目つきで店員に失礼な質問をする。

おいおい、エレン。

こんな高級な装飾品店で偽物を扱っている訳ないだろう。

儲かっているからこそこんな店構えなんだぞ。

店員は顔色ひとつ変えることなくさらりと答える。


「もちろんです。うちの店の商品は本物しか扱っていませんから」


さすがは高級な装飾品店の店員だ。

どんな客層にも柔軟に対応できる接客スキルを身につけているようだ。


「どう、似合ってる?」

「俺に言われてもわからないよ。ネックレスの良し悪しなんて」

「カイトはダメだな。こういう時は似合っていなくても似合っているよと言うものだ」

「何よ、エレン。このネックレスが私に似合わないとでも言うつもり?」

「アンナにピンク色はかわい過ぎる」

「ハッキリ言うわね、エレン。私にケンカでも売っているつもり?」


エレンに茶化されてアンナは鬼の形相で睨み返す。

今にも飛びかかりそうなエレンとアンナに店員もたじたじ。

こんな所でしょうもないケンカをするな。

店員さんが困っているじゃないか。

どうせどれを選んでもエレンはケチをつけるんだ。

アンナもアンナだ。

10年もエレンと付き合っているのだろう。

なら、エレンの性格ぐらい読めよ。

何で初心の俺がこんなことを考えているんだ。

すると、セリーヌが二人を引き離すように割り込んだ。


「それでおいくらなのでしょうか?」

「は、はい。そちらの商品は金貨3枚でございます」

「金貨3枚だって!そんなちっぽけなもので金貨3枚もとるのか?俺の装備より高いじゃないか」


あまりに高額な金額を提示され俺が目を丸くしているとミゼルがさらりと言った。


「宝石なんてみんなそんなものさ」


おばさん達はこんなちっぽけなものに大金を使い込んで何が嬉しいと言うんだ。

金貨3枚もあればもっと楽しいことが出来るじゃないか。

高級な宿を貸し切ったり、高級料理をたらふく食べたり、温泉旅行に出掛けることも出来る。

それにもっといい装備を買えるじゃないか。

おばさん達の思考回路はどうなっているんだ。

俺はガラスケースに両手をついてガックリと肩を落とした。


「カイトはすっかり逝っちゃているようだな」

「まあ、仕方ありませんわ。金貨3枚だなんて簡単には稼げませんしね」

「カイトはほっておいて私はこのネックレスにするわ」

「じゃあ、私はこの髪飾りを頂こう」

「ありがとうございます」


ひとり灰色になっている俺をほっておいてエレン達はちゃっちゃと買い物を済ませる。

結局、エレン達はそれぞれのお気に入りの装飾品を買い金貨9枚も支払った。

エレンがラピスラズリの指輪、セリーヌがルビーの耳飾り、アンナがピンクダイヤのネックレスと宝石ざんまい。

それに比べミゼルは銀の髪飾りと控えめだ。

その訳はお土産店で大量にお土産を買うからと言うことだった。

それにしてもエレン達は金貨9枚がどれだけの価値を持っているのかわかっているのか。

ゴブリンを1000匹近く討伐しなくてはならないのだぞ。

それがどれほど大変なことなのかまったく自覚はしていない様子。

俺にもこれだけの思いっきりがあればもっと違った未来を選択できたはずだ。

今になって悔やまれる。


「おい、カイト。そんな所で灰になっていないで次へ行くぞ」


エレン達は商品を受け取るとさっさとお土産店へ足を向ける。

すでにドレスと装飾品で金貨10枚近く使っている。

これ以上何を買うつもりだ。

お金は使えばなくなるものなのだぞ。





お土産店は大通りから離れた駅舎の近くにあった。

旅行者をターゲットにしているらしくカモのいる駅舎に併設させたのだと言う。

駅舎には毎日のように旅行者や行商人達が行きかうので理に適っている。

同じことことを考える店主は多く、お土産店がひしめいていた。


「あそこの店が良さそうだな」

「そんな小さな店じゃなく隣の大きな店に行けばいいんじゃない?」

「お土産ってのは店の大きさで決まるものじゃない。どんな商品を扱っているかだ」


いつもは無口なミゼルの口調が饒舌に変わる。


「どんな商品がいいのよ?」

「私が探しているのはレアな商品だ。どこの店にも取り扱っていないようなレアな商品ほど価値がある」

「へ~、ミゼルにもこだわりがあるのね」


ミゼルは落とし物を探すように、くまなくお土産店のレア商品を漁る。

その姿はまるで餌を探している野良犬の様だ。

アンナは興味なさそうな様子で店の外で待っている。

自分の買い物がすんだのですっかり関心は外に向いているよう。


「おっ、この干物。酒の肴に良さそうだな」

「今夜も飲むのですか?」

「あたり前だろ。晩酌なしではやってられないからな」


エレンはもっと酒を自重するべきだ。

介抱するのは俺達なんだからな。


「これだ!これにしよう」

「何だよそれ?」

「サラマンダーの肝の酢漬けだ」

「げぇっ!そんなものを食べるつもりか?」

「お子様のカイトにはわからないだろうが、これは酒に合うんだ」


ここにも飲兵衛がひとり。

ゲテモノを食べて酒を飲んで。

おばさんとはことごとく自由な生き物なんだな。

その人生観が羨ましいよ、ほんと。


「おい、オヤジ。これを10個くれ」

「お客さん、通だね。それはあまり出ない代物だ」

「やはりな」


店主のオヤジの言葉にミゼルはしたり顔を浮かべる。


「はいよ。サラマンダーの酢漬け10個で銅貨3枚だ」

「そんなに安いのか?」

「珍味だけど相場はそんなものだよ」


予想もしていなかった金額に俺は驚きの声を上げる。

銅貨3枚と言ってもたらふく料理を食べられる価値がある。

これまでのおばさん達の大判振る舞いに金銭感覚がぼやけてしまったようだ。


「これは珍味だけどクセになりやすいから食べ過ぎは禁物だよ」

「心配するな。これでも私は通だから心得ている」

「それなら安心だ」


セリーヌが代金を支払いミゼル達が商品を受け取る。

結局、エレンも干物を5つ購入した。

今夜も宴会がはじまるのだろう。


「先が思いやられる」


ひとり大きなため息をついている俺にエレンが尋ねて来る。


「おい、カイト。行くぞ」

「次はどこへ行くんだよ?」

「次は占いをしに行きますわ」

「これがメインと言っても過言でないからな」


じゃあ、今までのは余興だったって言うつもりか?

金貨10枚も使って。

また、変な占い師に引っかかって開運グッズを売りつけられるのがオチだ。


「占いなんてあたるかもわからないものに頼ってどうするんだよ?」

「占いはあたるかあたらないかではありませんわ。迷った時に背中を押してくれるものですから」

「そんなの自分の意志さえはっきり持っていれば十分じゃないか」

「男のカイトとは違って、女はいろいろと迷う生き物なのよ。今日、どんな服を着て行こうか、どんなメイクにしようか。どんな選択をしたかによってその日のテンションも変わって来るの」


面倒くさいな、おばさんって生き物は。

服なんかどんなものでもいいじゃないか。

変な格好さえしてなければ誰にも迷惑をかけないんだし。

それにアンナ達はいつも同じ格好だろ。

占いなんてあてにしなくても済むじゃないか。


「おい、カイト。今、私達がいつも同じ格好をしているって考えていたよな?」


ギクリ。

なんて鋭いやつなんだ、ミゼルは。

只者でない雰囲気を纏っているとは思っていたが、ここまで鋭いなんて。

もしかして、ミゼルの特殊能力は”鋭い勘”なのか。


「何でそんなことがわかるんだよ?」

「女の勘だ」


ミゼルは半目で俺に対して疑いの眼差しを送る。

その視線に耐え切れなくなって俺はとっさに顔を背けた。


「着きましたわ。占いの館ミレーネに」

「有名なのか?」

「噂によるとセントルースの街では一番の占い師だと言うことです。あのマーカス王子とセリア姫の婚約を言い当てたくらいですから」


結局、当たるも八卦当たらぬも八卦じゃないか。

マーカス王子とセリア姫の婚約なんてちょっと考えればわかるものだ。

王族なんて政略結婚しか選択肢がないものだ。

自国を豊かにするためならば身でも捧げるのが常。

俺達のように自由な恋愛など微塵もないのだ。

それで幸せになれるか疑問だけど。





占いの館ミレーネはテントのような造りで出来ている。

いつでも移動できるように簡易型のテントで店を構えているようだ。

中に入ると薄暗く蝋燭の間接照明が辺りを照らしていた。


「いらっしゃい。今日はどんな御用で」


テントの奥にある椅子に腰かけた老婆が声をかけて来た。

見るからにザ占いのお婆さんといった雰囲気を醸し出している。

深い紫色のローブを纏い黒のレースで顔を隠している。

しわがれた手にはスターカードが握られていた。

セリーヌは導かれるようにミレーネの前に座る。


「何を占って欲しいのじゃ?」

「今後の運命を」

「女には様々な人生の機転があるものじゃ。お主の機転はいかがなものか」


ミレーネはスターカードをシャッフルするとテーブルの上に並べる。

スターカードと言うのは、この世界で用いられている高度な占いのひとつ。

王族や大臣などもこのスターカードで占いをすると言う。

やり方は正三角形の角に3枚ずつ置き、その後に逆三角形の角に3枚置く。

この6枚のカードで運命を占うのだ。

ミレーネ曰く、正三角形に置いたカードで表の運命を占い、逆三角形に置いたカードで裏の運命を占うと言う。

ミレーネは正三角形のスターカードを捲りながら説明をはじめた。


「ほう、お主にはこの先、運命を分ける機転に見舞われるようだ」

「機転と言いますと?」


ミレーネは正三角形の頂点に置いてあるスターカードを指さして説明をする。


「これは剣と盾のカードじゃ。このカードは運命の人と出会う意味を表している」

「運命の人?」

「そうじゃ。お主の人生を変える相手じゃ」

「それって結婚をする相手じゃない?」


ミレーネの説明にひとり興奮するアンナ。

目を輝かせながらミレーネに食いつく。


「そう言うことじゃ。しかし、このカードは対立の意味も表している。つまりケンカをするってことじゃな」

「運命の人と出会ってケンカをするって言うこと。そんなのあんまりじゃない」

「そう慌てるでない。そなたの行動次第で運命は変えられるはずじゃ」

「つまり、ケンカにならないように振る舞えばいいことですわね」

「そう言うことじゃ」


アンナはホッとため息をついて肩の力を抜いた。

何でアンナが興奮しているんだ。

これはセリーヌの占いだぞ。

すると、ミゼルがミレーネに催促する。


「なら、このカードはどんな意味があるんだ?」

「そう、急ぐでない。このカードは赤ん坊のカードじゃ。結びを意味している」

「結びって、結婚のことよね!凄いじゃないセリーヌ!」


再びアンナが顔色を変えて興奮しはじめる。


「結ばれれば子宝にも恵まれるぞ」

「いやー!エレンに続いてセリーヌにも先を越されるって言うの!置いて行かないでよセリーヌ!」


10歳も若返ったようなリアクションをするアンナ。

ひとり興奮しながらセリーヌの肩を叩いていた。


「って、エレンに続いてだと?」

「カイトさんは知りませんでしたわね。エレンさんはバツイチでお子様もいらっしゃるのですわ」

「エレンが子持ちのおばさんだと!」

「おばさんは余計だ」


驚愕の表情を浮かべている俺の頭をエレンは小突く。

なんてことだ。

大酒飲みのエレンに子供がいたなんて。

スタイルをひとつ見ても子供を産んだなんて思えないほどスリム。

あれだけ大酒を飲むのに無駄なお肉がついてないのは奇跡と言える。

それにバツイチってことは離婚をしたと言うこと。

これは俺の予想だが、おそらくエレンが酒ばかり飲んでいるから、それが離婚の原因になったのだろう。

子供はおそらく父親が引き取ったはずだ。

でなければ自由に冒険など続けていられない。

セリーヌより先にエレンが結婚していたなんて運命の悪戯にもほどがある。


「3枚目のカードは何を意味しているのでしょうか?」

「これはロープのカードじゃ。解放の意味を持っている。つまりそなたを縛っているものから解放されると言うことじゃ」

「私を縛っていること……」


セリーヌは急に顔色を変えて俯く。


「心あたりがあるようじゃな。まあ、まとめて言えばそなたの運命は好調に恵まれていることじゃ。その先でそなたがどんな選択をするかによって運命はいかようにも変わる。後悔をしない選択をすることじゃ」

「後悔をしない選択……」


すると、アンナがテンションを上げながらセリーヌを励ます。


「よかったじゃないセリーヌ!運命の人に出会えて結婚まで出来るのよ。羨ましいわ!」


よせよアンナ。

セリーヌが戸惑っているじゃないか。

よほど占いの結果に衝撃を受けたのだろう。

セリーヌは半分ふ抜けた状態でアンナに席を譲った。


「じゃあ、次は私の番ね!」


アンナに急かされながらミレーネはスターカードをシャッフルする。

そして先ほどのようにスターカードを配置するとアンナの運命を占った。

結果はいたたまれないものに。

セリーヌとは逆で、この先トラブルに見舞われると言うものだった。

何でも身近な者と対立をして離れ離れになるらしい。

それはおそらくエレンのことであろうことは俺にもわかった。

次いでミゼルが占ってもらい、エレンへと繋いだ。

ミゼルもエレンも可もなく不可もなくの運命だった。

エレンは結果に不満を漏らしていたがこれも運命だ。

そして俺の番に来る。


「俺はいいよ。占いなんて」

「せっかくだし占ってもらえ」

「そうよ。私達の占いの結果を知っただけで済ませようなんて都合のいい話は通らないわよ」


アンナ、変なところでツッコミを入れるな。

俺は占いなんて信じない派なんだ。

自分の運命は自分で決める。

それが男の生きざまなのだ。

そんなことを考えている間に占いがスタートする。

ミレーネはスターカードを捲るとうんうん唸りながら溜める。


「ほう、これは」

「何だよ。ひとりで納得していないで説明をしてくれよ」

「少女のカードが出ておる。このカードは女難に見舞われる意味がある。つまり、女性に振り回されることじゃな」


そんなこともうわかっているよ!

すでにおばさん達に振り回されて来たからな。

もっと他のことを占ってくれよ。


「2枚目のカードは何だ?」

「十字架のカードじゃ。このカードは束縛を意味している」

「それはつまるところの女性に束縛されるってことか」


俺の占いの結果に今度はミゼルが食いついて来る。


「早い話が、そう言うことじゃ。じゃが十字架のカードには別の意味もある。それは運命に抗うことじゃ。運命に抗えば別の選択肢も掴めると言うことじゃ」


抗ってやろうじゃないか。

女難の運命を変えられるならば何でもやってやる。

これ以上、おばさん達に翻弄されるのは嫌だからな。


「3枚目のカードは何だ?」

「商才のカードじゃ。稼ぐ意味を持っている。つまり、この先、大金を掴む可能性があることじゃ」


ここへ来てまともな結果が出た。

直接、勇者には繋がらないが大金をつかめるのならば満足だ。

あの勇者ゲリオダスだってモンスターを倒して大金を稼いでいたのだ。

俺だって大金を掴んで豪勢な生活を送ってやる。


「まとめるとそなたは女性に振り回される運命を送ると言うことじゃな。大金を掴んでも全て取り上げられるじゃろう」

「何だよ、そのまとめ方は。大金を掴むのは俺だろう。何で取り上げられなければならないんだ!」

「カイト。占いを信じていなかったんじゃないのか?」


ミゼルの思わぬツッコミに動揺する俺。

慌てふためきながらボソリと誤魔化す。


「も、もちろん信じてなんかいないよ。けどよ、あまりの結果に驚いていただけだ」

「なんだかんだ言ってもカイトも占いにハマっているようだな。まあ、大金を掴んだら私が全部もらってやる」

「大金は俺のモノだ。何でエレンに渡さなければならないんだ!」

「カイトもまだまだだな」


エレンに食らいつく俺を見てミゼルが本音を零した。

結局、良い結果が出たのはセリーヌだけ。

しかし、セリーヌにとっては良い結果ではないようで戸惑っていた。

まあ、結婚だけが幸せと言うことでもない。

一生独身で過ごす選択肢もあるのだ。

けれど、一度くらいは経験していても悪くはないと思う。

俺はこの先、女難に見舞われるようだから気をつけよう。

変なのにでも捕まったら一生を台無しにさせられそうだからな。

占い料金はしめて5人分で銀貨1枚もとられてしまった。

この対価に見合うだけの占いであったのかは誰にもわからないのだった。


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