表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おばさんクエスト~あるあるだらけの冒険記~  作者: ぱんちゅう
第六章 集合するおばさん編
161/361

あるある160 「エロスを最大限活かしがち」

間1日を空けて最終審査である水着審査が執り行われた。

出場するのは最終審査まで勝ち上がった10名の挑戦者。

おばさんをはじめ若い娘が参加するとあって会場は200%の客入りだった。

集まったのはほぼスケベおやじ達ばかりで鼻息を荒げながら今かと待ち構えている。


「よくもここまで客が入ったな」

「水着審査だからね。これも想定済みよ」

「それにしたって座れないじゃないか」

「いいのよ。スケベおやじ達は水着が目的だから立っていた方がいいのよ。言っておくけど今のは下ネタじゃないからね」


ひとりノリツッコミをしながら指折り金の勘定をしているアンナの笑顔は満面に変わっている。

客入りが200%ならば本来手に入る収入が倍になると言うことを意味するからだ。

ただ、アンナの計画はこれだけではない。

まだ、俺の知らぬ企画を織り込んでいるようだ。


「さあ、皆さまお待ちかねの最終審査がついにはじまります。最終審査はご存知の通り水着審査です。水着選びは挑戦者に一任されますが、より多くのポイントを稼いだ人が優勝となります。なので、ここでどんなアピールを出来るかがカギとなることでしょう」


ダニエルが悠長な口調で司会を進行はじめると会場のボルテージが上がりはじめる。

普段は中々お目にかかれない水着姿が拝めると言うことでスケベおやじ達の期待は高い。

挑戦者がどんな水着をチョイスするかで判定が分かれるからスケベおやじ達に寄せて行った方が無難だ。


「それでは審査の説明をします。各審査員4名が100ポイントずつ、それに加えてお客様の代表者400名に1ポイントずつ割り当てられています。その合計ポイントが高い人がオーディションの優勝者となります。なお、同率で一位となった方々は審査員の審議により判定をすることになっています。誰が勝ちあがるかは皆様の判断に委ねられているのです」


ダニエルの説明が終わると会場から歓声と拍手が巻き起こる。

雄たけびを上げるようにけたたましい咆哮をあげながらスケベおやじ達が色めき出す。

その姿はさながら豚小屋にエサを放り込んだ時の状況と重なって見えた。


肉食であるスケベおやじ達だからこそエロスに飢えている。

ただでさえ休日の楽しみが酒を飲むことしかないスケベおやじ達にとって、この水着審査は楽園のような存在なのだ。

これから目の前で繰り広げられる水着審査に期待を膨らませて下心をビンビンさせていた。


「おい、アンナ。あいつら大丈夫か?興奮し過ぎて会場に乗り込むんじゃないか?」

「大丈夫よ。その辺のことも考えてステージを設置させたから。客席からステージに辿り着ける人はいないわ」


平然としながら余裕気な素振りを見せて来るアンナには裏に策があるようだ。

万が一、客がステージに登るようなことがあればセリーヌの『プロテクション』で止める方法もある。

ただ、アンナの頭の奥に考えられてある対策はそんな穏やかなものではなかった。

力でねじ伏せると言う強行手段に出るものだった。

『無詠唱』で魔法を放てるアンナだからこそ考えついた対策なのだろう。


「それではお待たせしました。これより水着審査をはじめたいと思います。トップバッターはこの方!」


ダニエルが右腕をステージ奥の登場口に向けるとスポットライトがひとところに集まる。

そして効果音のドラムの音に合わせながらスモークが焚かれるとカスミ・サオトメが水着姿で現れた。

チョイスした水着は白のビキニでTバッグスタイルのセクシーなものだった。


黒髪のロングヘアーが漂わせる古風な雰囲気と相対しているビキニはよりエロスを彷彿させる。

水着から溢れんばかりのたわわなおっぱいが眩しくてスケベおやじ達の視線を釘付けにする。

後を振り向けば張りのある形のよいお尻がプリンと揺れて思わず生唾を飲み込むほどセクシーだ。


カスミは少しはにかみながらも堂々としたウォーキングでステージ上に上がる。

そしてポーズを決めながらスケベおやじ達と審査員にアピールをはじめた。


「さあ、カスミは清純さを感じさせる白のビキニで登場だ。後ろを振り返る度に揺れるたわわなおっぱいとプリンとしたお尻が何とも言えないエロスを醸し出している。これぞ大人の女性の魅力を思う存分投げかけて来た!」


イケメンおじさんであるダニエルにも刺さったようで興奮しながらコメントを添える。

すると、ポージングを決めているカスミに向かって水風船が投げられた。


「キャ!」


水風船はカスミにあたると弾けて白のビキニを濡らして行く。

それはひとつだけではなくいくつもの水風船が投げられてカスミを濡らしはじめる。

その度にカスミは小さな悲鳴を上げながらされるがままになっていた。


「おい、アンナ。客達が暴れ出したぞ。どうするんだ?」

「いいえ。あれは演出よ。見てみなさい、カスミの水着を」


アンナに言われたとおりカスミの水着に視線を向けると濡れて肌が透けて見えた。


びしょびしょに濡れたカスミの長い黒髪や水着は返ってエロスを増幅させていてスケベおやじ達のボルテージを上げる。

肝心なところはニップレスを張っているので見えないがそれでもたまらなくエロく見えるのは間違いない。

見えそうで見えないと言う男心をくすぐるような演出に誰もが魅了されていた。


「エグイ演出を考えたな。ズズズ」

「水風船は1個当たり銅貨1枚だから結構儲かるのよ」


滴り落ちる鼻血を啜りながらアンナの考えた演出にツッコミを入れている横でアンナは指折り金の勘定をしていた。


男のスケベ心を刺激しつつ金を儲けるなんてやり手過ぎるのにも程がある。

アンナにはずば抜けた商才が備わっているようだ。

ただ、そこには必ずエロスと言うキーワードがチラつくが。


ステージ上で濡れ鼠になってしまったカスミはハニカミながらも最後のポージングを決めるとステージの後方へ移動して行った。

会場からは割れんばかりの歓声と拍手とスケベおやじ達の雄たけびが鳴り響く。

そして最後まで演じきったカスミを称えるように拍手で送った。


「思わぬアンナさまの企画によりこの上ないほど色っぽくなってしまったカスミ。会場の反応を伺えば高得点が見込めるでしょう。さあ、審査員の皆さまポイントをつけてください」


ダニエルの説明に合わせて審査員達がカスミにポイントを振り分ける。

審査員である俺達は100ポイントのうちどれだけポイントを振り分けるかがカギになる。

観客の代表者達はそれぞれが持つポイントをつけるだけだ。


「結果は結果発表の場を持って執り行いたいと思います。では、次の方、ご登場ください!」


先ほどと同じようにドラムの音が鳴り響くと同時にスポットライトが登場口に集まる。

両脇からスモークが噴き出ると中からナッシュがフリルのついた水着を着て登場して来た。


さすがお子様だけあって露出は少なく可愛さで攻めた花柄のビキニを着ている。

幼児体系がうまく隠れていて見劣りはしないがエロスが全く感じられない。

ロリっ子好きのスケベおやじならビンビン感じちゃうのだろうけど俺は無理だ。


ナッシュは満面の笑みを浮かべながらランウェイを手を振りながら歩いて来る。

恥かしさはどこにも感じられず堂々としている姿は圧巻だ。


「ナッシュはフリル付きの花柄のビキニで登場だ。膨らみかけの小ぶりのおっぱいは男心を思う存分くすぐるぞ。エロスよりもロリっ子のあどけなさを全面的に押し出して来た!」


ダニエルもまんざらでもない様子でポーズを決めるナッシュにコメントをする。

しかし、今度は客席から水風船が投げ込まれずナッシュ推しのスケベおやじ達の声援が投げ込まれた。


「やっぱあの水着じゃ水風船は投げ込まないか。ぜんぜん透けが期待出来ないからな」

「まあ、お子様なんてあんなものよ。最初から期待はしていないわ」


金の心配をしているのだろうか残念そうな顔をしながらアンナがぼやく。

水風船1つで銅貨1枚だから水風船を投げる企画は結構稼げるイベントなのだ。


ナッシュはステージいっぱいを使ってポージングを決めて客にアピールする。

その度にナッシュ推しのスケベおやじ達から歓声と拍手が巻き起こる。

会場に響きわたるぐらいの声を張り上げながらナッシュコールを送っていた。


「ありがとう。みんなありがとうね」


さながらアイドル張りのファンの声援を受けながらナッシュは感謝の言葉を口にする。

その姿を見ていると本当にナッシュがアイドルのように見えて来るから恐ろしい。


「可愛さを全面的に押し出して来たアイドル張りのナッシュ。ファンの反応を見えれば高得点が見込めるでしょう。さあ、審査員のみなさまポイントをつけてください」


悠長なナレーションでダニエルは審査員に審査を促して来る。

各審査員は悩みながらも健闘したナッシュにポイントを振り分ける。

ナッシュはステージ奥にいるカスミの隣に移動して審査を待った。


「結果は結果発表の場を持って執り行いたいと思います。では、三人目の方、ご登場ください!」


登場音となるドラムを連打する音に合わせてスポットライトが登場口に集まる。

辺り一面を覆い隠すような大量のスモークに映し出されたシルエットはひと際大きい。


スモークが消え去るとそこにはふくよかさを通り越してデブやかな巨漢のおばさんが立っていた。

セリーヌの倍もありそうな超巨乳をぶら下げて、それよりも目立つ太鼓のような大きな腹を抱え。

体の贅肉を縛り付けるようなビキニを身に着けていて贅肉を揺らせながらランウェイを歩いて来る。


「おい、何だよ!ドスコイじゃねえか!しかも横綱クラス。何であんなのが残っているんだ!」

「彼女も順当に勝ち進んで来たからね。当然の権利よ」


驚愕の顔を浮かべている俺をよそにアンナは飄々とした顔でさらりと答える。

確かにルール上では体系の制限はないから誰でも参加できるのはわかる。

ただ、だからと言ってドスコイのようなエロスも色気も皆無のおばさんを登場させるなんて問題外だ。

これじゃあ会場が盛り上がるよりもテンションが下がってしまうだろう。


「どの世界にもマニアがいるものよ。見なさい、会場を」


アンナに言われた通り会場に視線を向けるとドスコイ推しのスケベおやじ達が少数いた。

いわゆるデブ専ってやつなんだろうが、俺には全く理解できない。

布面積の小さいビキニを身に着けているがたんまりと贅肉が乗っていてまるでハムのようになっている。

その姿のどこにエロスを感じるのかデブ専の人達の気が知れない。


「だけど、さすがに水風船は飛ばないな」

「水風船は使わなくても十分ファンには受け入れられているからね」


ドスコイはさながらモデルにでもなったかのようにポージングを決めてアピールする。

しかし、それはどこからどう見ても横綱の土俵入りのようにしか見えなくて逆にウケてしまう。

会場からもクスクスと小さな笑い声が聞えて来て小波のようにステージまで押し寄せて来た。


それでもドスコイは怯むこともなくポージングを決めて客にアピールを続ける。

そのメンタルの強さはさすがおばさんと言ったところだろうか図太い神経だ。


「さあ、見事な土俵入りを決め込んで来たドスコイこと緑山。マニアを魅了するほどの肉体美は他の追従を許さない。審査員の皆さまポイントをつけてください」


ダニエルも自分の言った台詞にウケながらも笑いを堪えて審査を促して来る。

ただ、審査と言っても1ポイントも入れたくない場合はどうすればいいのだろうか。

緑山は俺には全然刺さらなかったから迷わず0ポイントだ。

まあ、ウケたことでお恵みの1ポイントを振り分けてもいいが。


アンナ達は迷うことなく厳正な審査をしてポイントを振り分けている。

会場の審査員達も悩みながらもポイントをつけていた。


「結果は結果発表の場を持って執り行いたいと思います。では、四人目の方、ご登場ください!」


ドスコイの登場によって場が荒れてしまったから次の挑戦者をお口直しにしたい。

焚かれたスモークに移るシルエットの背丈は小さく華奢な体つきが目にとれる。

スポットライトが集まる中、登場して来たのはちびっ子のエマだった。


ロリっ子の幼児体系を全面的に活かす究極のアイテムであるスクール水着を着ている。

しかも白スクと言う透け感を期待出来るような装いでスケベおやじ達の心を掌握していた。


エマは堂々とした足取りでランウェイを歩いて来る。

少しもスクール水着に恥ずかしさを覚えておらずあえてチョイスして来たかのようだ。


「白スクで登場のエマ。スケベおやじの下心をくすぐるような究極のアイテムを持って来た。ビキニよりもエロスを感じさせるロリっ子スタイルは強烈だ!」


どことなしかダニエルの顔もすっかり緩んでいてスケベ顔を浮かべている。

ロリっ子と白スクと言う組み合わせにすっかりノックアウトさせられているようだ。


エマの胸はナッシュよりも小さくほぼ洗濯板だ。

膨らみという膨らみは見えず胸に乳首がついている状態。

身長も低いし、貧乳でロリっ子と言う名が相応しい風貌をしている。


だから、そのコンプレックスを最大限活かせる白スクと言うアイテムを選んできたのだ。


「あいつ確信犯だな」

「いいんじゃない。自分のコンプレックスを最大限に活かしたんだから。それに白スクなんて期待出来るわよ」


アンナがニヤリと笑みを浮かべていやらしい顔をしていると会場から水風船が投げられた。

水風船はエマの体を捉えると弾けて白スクを濡らして行く。

その度に白スクの布が透けてエマの肌が露出しはじめる。


布が二枚重なっている部分は隠れているがそれ以外は肌が透けて見えて返ってエロスを醸し出している。

見えそうで見えないと言う男心を見事に捉えていてスケベおやじ達の興奮を誘っていた。

ただ、エマはカスミと違って恥じらいを見せず堂々としているからエロスも半減してしまっている。

それでもマニアにはウケていて惜しみもなく水風船の洗礼を受けていた。


「ロリっ子のくせに、あいつ結構エロいな」

「カイトにもハマった?やっぱりスケベ男はみんなロリっ子好きなのね」


カスミの時ほどではないが俺の下心もエマの姿を見てビンビンと感じている。

白スクと言う究極のアイテムを持ち出されて来たから否応なく視線が釘づけになってしまう。

おまけに水風船と言う洗礼つきなのだから興奮も冷めやらない。

認めたくはないが白スクのエマに逝ってしまいそうになった。


「自信のコンプレックスを逆手にとって白スクで攻めて来たエマ。会場にいるスケベおやじ達の下心を鷲掴みにした。さて、審査員のみなさま厳正な審査をお願いします」


さすがのダニエルもエマの白スクにやられていて鼻血を拭いながら進行をしている。


かくいう俺もエマのエロスにハマっていてどうポイントを振り分けていいか迷っていた。

100ポイント振りかけたいところだが、カスミと比べるとどうしても見劣りしてしまう。

ただエマにはカスミとは違った別の路線からのエロスが溢れ出ているから判断に迷う。

ロリっ子、白スク、透け、エロスの言葉が頭の中を行ったり来たりしていて混乱してしまった。


「結果は結果発表の場を持って執り行いたいと思います。では、五人目の方、ご登場ください!」


登場音のドラムの音を背景に受けながらスモークに映し出されたシルエットは艶やか。

滑らかな曲線から見えるくびれたウエスト、大きなお尻、それに負けじとたわたなバスト。

どれをとってもその後ろにいるのが確かな美貌を持った女性であることが見て取れる。


そしてスモークが煙りとなって消え去ると中からハイレグ水着を来たライレイが姿を現した。

ハイレグもただのハイレグではなく30度ぐらいのきわどいハイレグ水着で振り返るとプリリンとしたお尻が丸出しになっている。

遠目に見れはそれは水着と言うよりも紐と言った状態でその艶やかな肉体美を惜しみもなく出していた。


「白のハイレグ水着で攻めて来たライレイ。それは水着と言うよりも紐と言う言葉が相応しいだろう。惜しみもなく男の下心をくすぐるその姿はまさに神だ!」


やっぱり水着はこれと言わんばかりの満足気な顔を浮かべてるダニエルの鼻の下も伸びている。

予想通りライレイがランウェイを歩いていると観客席から水風船が投げられた。


水風船が弾ける度にライレイの白ハイレグ水着が透けて行く。

横から見るとたわわなおっぱいがはみ出そうでスケベおやじ達の視線も釘づけだ。

水風船を投げているスケベおやじ達の狙いもポロリで胸を目掛けて投げていた。


「悩殺だ。これは半端なくエロい。横から見ると裸で歩いているように見える」

「カスミがTバッグで攻めたから対抗するためにハイレグ水着にしたのね。これはいい勝負ね」


おばさん達の裸にはそれなりに耐性があるが俺の下心もビンビンだ。

大事なところはちゃんと隠れているが水着からはみ出ている生乳がエロい。

それに惜しみもなく出ているお尻は丸出し状態でかろうじて紐がかかっている程度だ。

これは裸よりもエロい状態で見るも者目をくぎ付けにさせていた。


観客席からはスケベおやじ達の鼻息と雄たけびが会場を埋め尽くしている。

興奮を抑えきれずにステージに乗り込もうとする輩もいたが警備スタッフに制止されていた。


「カスミに対抗するようにハイレグ水着で攻めて来たライレイ。水着から溢れているたわわなおっぱいに観客達の視線も釘づけだ。ライレイはどこまでカスミに近づけるか、審査員の方、審査をお願いします」


目がハートマークになっているダニエルの顔はすっかり緩んでしまっている。


ロリっ子路線で攻めて来たエマとは逆を行くセクシー路線で攻めて来たライレイとのギャップは激しい。

エマの次に登場したからこそそれは強調されていて審査員の心象に深く刻んだ。


俺は間違いなく100ポイント振り分けるつもりでいるが、そうするとおばさん推しになってしまう。

俺のオーディションの狙いはカイト軍団の若返りを果たすことだからライレイに100ポイント振り分けるとマズい状況になる。

アンナ達がどう言う采配をするのかわからない状況では先が読めないから、ここはちょっと抑えていた方がいい。

だけど下心だけで言えば間違いなく100ポイントだ。


「結果は結果発表の場を持って執り行いたいと思います。では、六人目の方、ご登場ください!」


ここまで色物が並んで来たから次も否応なく期待をしてしまう。

カスミ、ナッシュ、エマ、ライレイに続くキレイどころを用意してもらいたい。

まだ、メリルが登場していないから次はメリルかもしれない。

ただ、スモークに映し出されたシルエットは丸い団子状の姿だった。


スモークが消え去ると目もあてられない格好をした大根おばさんが立っていた。

何の演出なのかわからないが手には買い物かごをぶら下げて大根を持っている。

体形を隠すため色気のない補正水着を着ていてかろうじてシルエットだけはそれなりになっていた。


「こ、これは……何というのでしょう。これから競泳でもはじめそうな水着から覗く姿に色気は感じない。だだ、これがおばさんが出来る限界であることは間違いないだろう!」


さすがのダニエルもどう紹介していいのか迷い拙い言葉を並べて誤魔化していた。


会場からもブーイングが巻き起こり帰れコールが鳴り響く。

しかし、大根おばさんは怯むことなくランウェイを堂々と歩いて行く。


さすがはおばさんと言ったところだろうか。

周りを敵に囲まれていても逆風を追い風に変えて自分が主役になったつもりでいる。

それはおばさんんならではの神経の図太さと傲慢さが生み出せる所業だ。


「悪夢だ。夢に出て来そうで怖い。あまり見ないでおこう」

「まあ、彼女みたいな女性がいることで他の女性が惹き立つから問題ないわ」


俺はテーブルに顔を伏せて視線を大根おばさんから外す。

その横で満足そうな顔を浮かべながらアンナがランウェイを眺めていた。


アンナははじめから大根おばさんを噛ませ犬にするためジャンケン大会やクイズ大会を企画したのだ。

水着審査にも流れが大事なそうで観客の気分を上げたり下げたりするような演出が肝だと言う。

観客のボルテージが最高潮だけをキープしていてもそれ以上にはなれないので下げることも必要なのだ。

それはあくまで水着審査を盛り上げるための演出であってより金を落とさせるための策なのだ。


すっかり主役になり切っている大根おばさんはステージ上をいっぱいに使ってポージングをしてアピールする。

その度に会場からブーイングが湧き起り、ステージ上にゴミまで投げられる状態になっていた。


さすがに大根おばさんを支持するマニアックな者はひとりもおらず会場のスケベおやじ達の目は死んでいた。


「会場から溢れんばかりのブーイングを勝ちとった大根おばさん。シンボルの大根を下げアピールする姿に思わず涙が溢れて来る。この涙は喜びではなく憐みだ。審査員の皆さま厳正なる審査を」


ダニエルもすっかり諦めて大根おばさんをフォローすることなく正直な感想を述べる。

どこをどうフォローしたところで大根おばさんがポイントを稼ぐことなどないのだから投げたのだ。

客席にいる審査員達も顔を伏せてステージを見ようとはしていない。

ただ、ダニエルの問いかけに沈黙で応えてその回答を示していた。


もちろんそれは俺も同じだ。

大根おばさんには1ポイントもいれずに流した。


「結果は結果発表の場を持って執り行いたいと思います。では、七人目の方、ご登場ください!」


噛ませ犬が登場して来ただけに次へ掛ける期待は大きいものとなった。

お口直しではないがそれなりの女性が登場しないと会場からブーイングが巻き起こるだろう。

その心配を払拭するようにスモークに映し出されたシルエットは滑らかな曲線の女性だった。


ウエストはくびれているが胸やお尻はそれほど大きくなく幼さを感じさせる姿。

スポットライトを一身に浴びて出て来たのは紐ビキニを着たメリルだった。

布の面積はこれでもかと言うぐらいに小さくて大事なところだけが隠れている状態だ。

横にズレれた見えてしまいそうなぐらい際どくてスケベおやじ達の視線を釘付けにした。


「こ、これは何と!これまでにないギリギリの路線で攻めて来たメリルは紐ビキニだ!どこに視線を向ければいいのか迷ってしまうほど際どい。おばさん達のエロスにはないエロスがそこにある!」


ダニエルもノックアウトされたようで鼻息を荒げながらエロい目線で舐め回すようにメリルを見やる。

両鼻から鼻血があぶれ出ていて顔はだるーんと締まりなく緩んでいた。


さすがにこの姿のメリルには水風船は投げられずにスケベおやじ達も手を止めていた。

もし、水風船でもぶつけようものなら水着がズレてあらぬところが丸出しになってしまうからだ。

スケベおやじ達のせめてもの情けだろう。

スケベおやじ達もただのスケベではないのだ。

そのスケベにも筋があり必要以上のスケベは求めないのだ。


見えそうで見えないところにエロスを求めていてそれ以上は求めない。

それがスケベおやじ達の中に共通している暗黙のルールなのだ。


「メリルのやつ。ロリっ子のくせに大胆に攻めて来たな。あれじゃあほぼ裸じゃないか」

「若いっていいわね。惜しみもなく肌を晒せるのだから。私なんか敵わないわ」


メリルを羨むような視線を送りながらメリルを褒める、アンナ。

俺から言わせればアンナだって惜しみもなく肌を晒すじゃないかとツッコミを入れたくなる。

この世の沙汰も金次第じゃないがアンナに金をチラつかせればいつでも脱ぐおばさんなのだ。


自分の体に絶対的な自信を持っているから躊躇することもない。

金を積み上げれば積み上げるほどこちらの要求を呑んでくれるだろう。


メリルは頬を赤らませて恥ずかしそうにしながらランウェイを歩いて行く。

そのハニカミ加減も返ってスケベおやじ達の下心を刺激して興奮状態に陥らせている。

ロリっ子だから堂々としているよりも恥ずかしがっている方が初初しくてスケベおやじ達に刺さるのだ。


「これは間違いなくメリルの優勝だ。俺は100ポイントつけるぞ」

「あの子、確信犯よ。スケベおやじ達のポイントを稼ぐためにあえてギリギリを攻めたのよ。侮れない相手だわ」


アンナはひとり冷静に分析しながらメリルの狙いを紐解いて行く。

ロリっ子の癖に紐ビキニで攻めて、かつ、恥ずかしがることで追い打ちをかける。

そのシュミレーションは間違いなくスケベおやじ達の下心を鷲掴みにする戦略なのだ。


「何だっていいさ。メリルが勝ちに行ったってことだろう」

「そのようね。ただ、結果発表を待つまで結果はわからないけどね」


ステージ上で一通りポージングをしてアピールするとメリルはステージの奥へ移動して行く。


「ロリっ子にも関わらず度肝を抜くような紐ビキニで攻めて来たメリル。すっかりスケベおやじ達の下心を鷲掴みにして優勝候補に踊り出た。審査員のみなさま厳正なる審査をお願いします」


メリルの登場はセンセーショナルなものになった。

それまでのカスミやライレイ推しの雰囲気を一掃してメリル推しに変えてしまった。

俺は間違いなくメリルに100ポイントを振り分ける。

いや、100ポイントと言わず1000ポイント入れたい気分だ。

メリルはそれだけのことをやってのけたのだからぜひともカイト軍団に歓迎したい。

そして若返りを果たすのだ。


「結果は結果発表の場を持って執り行いたいと思います。では、八人目の方、ご登場ください!」


こう言う具合に八人目、九人目、十人目と続き水着審査が行われた。

後に出て来たのはとりわけこれと言った特徴もないおばさん達だった。

大根おばさんほどのブーイングは巻き起こらなかったがそれでも会場は冷めていた。


メリルショックが大きかったから後から出て来たおばさん達の影が薄くなったのだ。

おばさん達がどんなに攻めた水着を着て来ようがメリルには敵わないだろう。

ロリっ子、紐ビキニ、はにかみの前にはおばさん達に勝ち目はない。


まあ、カスミやライレイぐらいの美貌を持っていれば話は別になるのだが。


水着審査は無事に終了し結果発表へと続く。

その前に振り分けられたポイントを集計して優勝者を決める作業に移る。

その間はステージ上で踊り子達のダンスSHOWが行われていて客を楽しませていた。


挑戦者達は一旦控室に戻り結果発表を待つことになった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ