それ、セクハラですよ?
皆さんに見ていただく初めの物語です。彼女の秘密、探っていきましょう!
今から向かうはヴィンドウ川。
昔は湖だった所を干拓によって陸地化した土地らしい。
何もないらしい。...らしい。
まあ、全部聞いた話だけどね~。
なんせ泥炭地らしく、農業や泥炭採掘が目的で居住者が少ない。
ほとんどの人が泥炭採掘のために雇われた人だったり、奴隷だったり……やなこと聞いた。
労働者がほとんど。
観光客なんてまずいないだろう。
でも、なんか面白そうだから行く。
とりあえず私も泥炭採掘でもしようかな。
なんちゃって。
まあ、やることはあるんだけどね。
仕事仕事〜。
さ~て、どこか船を止められそうなところは...。
あの湖がいいかな。
ソリュミャー湖っていうのか。
メモメモ。
思ったより遠いな…。
箒に乗って行こう。
それにしても何もない。
この国がこのままなのはやはりもったいない。
ワクワク。
楽しみだ!
草原がどこまでも続き、陸地の真ん中は大きな川が流れていてここを二つに分けている。
泥炭採掘をしている人がひらほらといる。
奴隷の人もいるのだろうか……考えないでおこう。
やっぱり、後で泥炭採掘やろう!
もしかしたら何かに使えるかも。
さて、川に糸でもたらそうかな。
今夜は焼き魚かな?なんて…。
おっ、きたきた。
魚じゃないけどお目当ての人が来た。
魚釣れなかったな…。
私才能ないのかな。
川の上流のほうから小舟が一隻おりてくる。
男が二人と犬が一匹乗っている。
可愛いわんこだ。
「よし、今日はここで一泊するか」
「わかりゃした」
この二人はどういう関係だろう?
髭の人が上司かな?もしくは親分?
話し方的に。
オーバーオールの男の方が下なのはわかる。
まっ、今はどうでもいいけど。
「ちょっとあなたたち?かわいい犬を連れてるね。触っても?」
話し方が変?こうやって喋らないと逆に変なんだよ?
この辺りではね、
「ああ、いいとも」
髭の男とオーバーオールの男。
ふむふむ。
「よーし、よしよし。かわいいね~」
ゴールデンレトリバーみたいだけどなんかちょっと違う。
雑種かな?
「嬢ちゃん、こんなところで何してるんだ?泥炭採掘か?それとも…」
「………いいえ、私はちょっと…仕事!」
「へ~、そうかい、なら良かった」
「優しいのね」
うんうん。犬、かわいい。
「泊っていくの?」
「ああ、俺たちゃ旅人なもんでな」
「奇遇ね、私もよ」
そのあとも私は犬をかわいがりながら、お二人……ほとんど髭さんだが、と、談笑した。
相手とのコミュニケーションは大事!
ふっふっふ。
次の日。
朝一、朝日、最高。
眠い( ´・ω⊂ヽ゛。
仕事しなきゃ。
「あっ!昨日のお二人さん、おはようございます」
「おっ!昨日の嬢ちゃんじゃないか。今から飯にするところだが嬢ちゃんもどうだ?いいのが釣れたぞ!」
そうですね~、あっ!ワンちゃん!行こう。
いや、ワンちゃんいなくても行くけどね。
「はい!いいんですか?」
「もちろん大歓迎だ!こんなに可愛い子と食事できるなんてな!」
「それ、セクハラですよ?」
「?」
あ〜、意味伝わらないか……
いかがでしょうか?まだまだ謎が深い……。
次話、できるだけ早く上げます。待っててください。