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Ciel Aventure(シエル アボンチオ)  作者: 白井音
プロローグ
3/5

私、杖。好きなので

今回主人公の名が明かされます。

ワーイ\(^-^)/

実は最近、歯車(はぐるま)の調子が悪いと思ってたんだよね~。

音がうるさい。

まあ、ギアには(ほとん)ど魔法を使ってないからね。

点検(てんけん)整備(せいび)をするのもいいよね。

手間(てま)がかかるほど愛情深くなるものさ。

変と言われるかもだけどね。

そうだ、点検に行く前にあれとってこなくちゃ。

「ちょっと物置(ものおき)行ってくる」

「僕も行くよ」



物置は物がごちゃごちゃしていてどこに何があるかはわからない。

けどこの部屋にあることだけは絶対だ!

「本当にどこに何があるか分からない部屋だね。片付けるなって言われたから触ってないけどきちんと片付けてほしいな」

「あああ~、ああ。聞こえません」

いいじゃん!

この綺麗(きれい)好きめ!

まあその綺麗好きなおかげでこのサイズの船がたった二人で清潔(せいけつ)にできてるんだけどね。

感謝感謝。

「はぁ~」

まあ私が心の中で勝手に感謝してるだけだからため息つかれてるけどね。

出来ればあまり触ってほしくないんだよね、この部屋のもの。

危険なものもあるからさ。

「あっ!あったあった」

そんなことを考えているうちにお目当(めあ)てのものが見つかった。

「よくみつけられるね」

もちろん!私の物置だからね。エッヘン!()めよ!

「そこ威張(いば)るところじゃないよ」

「まあまあ、設計図が見つかったんだしいいじゃん!」

「いいのかな?」

ほんとに几帳面(きちょうめん)なんだから。もてないぞ!

グゥォン、グゥォン、プシュー

沢山の大きな歯車の回る部屋。

まるでここだけが別世界のような、いつもそんな感覚に襲われる。

あと、錆び臭い。いや、鉄臭い?木製にするべきだろうか?

空気を吸っただけで口の中に血のような味が広がる。

うえ~、まず~。

「ウブア、設計図見て。そこのE-34のところをみてきてほしいんだけど...」

「了解」

「ありがと~」



さて、ウブアも行ったし私も自分の仕事をしますか。

何もない空間から杖を出す、そしてその杖を上から下に振る!

私の杖から光が出て周りを包む。

すると、歯車が見る見るうちにきれいになっていく...とかは別にない。

でもこうやって定期的に魔法をかけると物持ちがよくなるとかならないとか。

オイル指してるみたいなものかな。

ウブアが、“こんなしょぼい魔法しかかけてないから整備がいるんだ。”なんて言うようなやつじゃなくて良かったな。


「ネジが緩まってたよ」

やっぱりね~。

「おかえり、ありがと」

小さいと融通(ゆうずう)が利いていいですな~。

「まだ杖なんか使ってるの?流行らないよ」

おっと、先の発言は取り消すべきか?

「いいの!私はこっちのほうが好きなの!」


この世界で杖を使っている人なんてほとんどいない。

古典的な方法で、魔力を細い杖に流し込んで打つなどという繊細でめんどくさいことみんなしない。

集中力も問われるからね。

それでいて、たいして強さも変わらない。

それに私の使ってるみたいに魔石も使っていなければ、小さくて細いのなんて誰も使わない。

魔力操作をミスって杖をボロボロにしちゃう人もいるからね。

そんなわけで杖は流行らない。高いし。そもそもこのサイズの大きさのものは売ってない。

と、言うかこのサイズだから集中力がいる。

「杖なんかなくてもシエルは魔法使えるでしょ?」

「もちろん!でも私はこの杖が好きなの!」


魔法初心者は杖を使ったりする。

魔力操作をある程度まで鍛えるためにね。

「まあ別にいいんだけどさ」

今日の仕事終わり~。

「さて、今日は何するかな~」

暇人である。

実はこの小説の題名と同じだったんですね。

意味はあります。

調べてみてください

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