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厨二期のポエムその1

作者: やまとりさとよ

バクテリアの文字起こしだるいからとかそういう事じゃない。

人を殺したかった。

ただ人を殺したかった。


何十年間、生まれてから今日この瞬間まで生きて、殺して、食って、思考して。そんな事を繰り返してきた存在を自分の手でメチャクチャにしてやりたい。

人間という素晴らしい存在を形作り、動かしている中身はどんなものなのか見てみたい。

死んで、冷たくなって、何も無くなって、ただそこに有るだけの存在になる事を悟った人間がどんな顔面になるのか見てみたい。


意味なんてのは考えてみればいくらでも出てくる。


でも実際の所はこんな大仰な理由じゃない。


ただ殺したい。


ただただただただただた殺したい。


それだけだった。


こんな事をどうして考えるようになったのか、いつから考えるようになったのかなんて思い出せない。


日々を何気なく過ごしてたら、いつの間にかこうなっていた。


只想像するに、初めは何かしらの承認欲求から生まれたものだったのではなかろうか。


注目されたい。

何か他人と違う事をしたい。


天上天下唯我独尊に憧れて身勝手に他人を拒んで天邪鬼になる思春期の少年少女のような、そんな浅はかな考えだったのではなかろうか。


それとも、自分がそうなる事に気づいた結果、自らそうなる事を望んだのだろうか。


過去の自分はそこまで考えることができていたか?


わからない。


今となっては形骸化した殺戮衝動だけが虚しく胸の中で騒ぐだけだ。


異常なことはわかっている。


でもやめられない。


人を殺した時の想像だけで絶頂の真中に陥れる。

絶叫し、眼球をこぼれんばかりに見開いた人間の死顔を見ただけで恍惚感が全身を駆け抜ける。

ネクロフィリアのように死体を求め、鮮血を見る度に脳内麻薬が直接オルガズムの域に誘う。


こんな異常者の事を人はサイコパスと呼ぶのだろう。

だが私はそんなものではない。

この欲求が己に向く事をいつも恐れている私がそんな野蛮な存在で有るわけがない。


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