四話~エルギメヌス王国への道~
今回はかなり短いです。
「その前にこの飛竜の死体はどうされますか?ここまで綺麗に残っているとどの部位も高値で売れると思います」
「そうですか。じゃあ、頑張って持って帰りますね。」
(とは言ったものの、どうしよう?ここまで大きな物をどうやって運ぼうかな、、、某青ダヌキの四次元〇ケットみたいなのがあれば、、、あ!そうだ)
「吹雪、ちょっとこのドラゴンを凍らせてくれる?」
「?分かった。でもなんで?」
「氷漬けにしといた方が鮮度が長持ちすると思ってね。」
「ああ!そういうことね!じゃあ、ちょっと下がっててくれる?」
「うん」
「『絶対零度』!!!」
吹雪が魔法創作を使い作り上げた魔法、絶対零度により、飛竜の体は瞬時に氷漬けになった。
「おぉ!この氷魔法は少なくとも軍級魔法と同等の強さを持っておられますね。それに、ここまでの強さを持った魔法を一節詠唱だけで発動させるなんて、、、」
と、感嘆の声を漏らすアルバート。
「この氷漬けの飛竜をどうなされるのですか?」
「それはですね、こうするんですよ!姫様!『空間操作』」
穂村がそう唱えると、氷漬けの飛竜が謎の黒い空間に飲み込まれていった。
(良かった、、、あんな大口を叩いておきながら失敗したら笑えないもんな)
「すごいです!今のは一体何なんですか!?」
「今のは《空間操作》っていうスキルで空間に物を出し入れ出来るんです。」
「さすがは召喚者様です!」
「あの、、、召喚者様っていう呼び方は止めてほしいな。出来れば穂村とでも呼んでもらえる?」
「そうですね、名前があるのにそんな呼び方じゃ失礼ですよね。では私のことは姫様ではなく、『エリュ』と呼んで下さいね。」
「姫!いくら召喚者様であってもそれは失礼過ぎます!」
「いいのです!私が許可したのですから。」
「ですが、、、」
「この話はもう終わりです。では、エルギメヌスへ帰りましょうか。穂村さん方もついてきて頂けますか?」
もともと行く場所なんて近くにある村ぐらいで情報も足りない今、エリュたちに付いていった方が得策だと判断した穂村たちは、二つ返事でOKした。