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ダンジョン創世記0006

ダンジョンへと拉致られて来てから1ヶ月にて【ツィーイック・ツィーツェ】を擁する洞窟施設を儲けることができたのは、でき過ぎの部類と言えるのでは?

そんな風に自画自賛しつつも、俺は【ツィーイック・ツィーツェ】の扱いに考え(あぐ)ねていた。


確かに一見は強そうに見えるが…生み出されたばかりのコイツは弱いとも言える。

魔物は屠った獲物の魔力や気力に精力を取り込み強化されるのだとか。


まぁ、全ての力を屠った相手より得られる訳ではなく、その一部らしいのだが…

その取り込めなかった力は全てダンジョンが得てダヌへと。

っとは言っても【ツィーイック・ツィーツェ】の捕食は溶解吸収であるため、普通の生き物よりは吸収率が高いそうだが…防衛手段としては優秀であろう。


この【ツィーイック・ツィーツェ】の弱点属性なのだが、育だつと耐性を得られるとのこと。

早く育てたいのだが、現在は隔離された状況となっているのだから侭ならない。


とは言え【ツィーイック・ツィーツェ】を育てるためにダンジョン開放などは有り得ないと言えよう。

なにせ俺は外の状況など知る術はないのだ、だから備えに備える必要があるだろうからな。


現在はコアルームへと隣接する形で幾つもの部屋を創り出し畑やら牧場などを作成している。

雑務は創り出したゴブリンやコボルトなどに任せてはいるが…コヤツらが、またバカで使えん!

作物を食い荒らすバカは即座に水生生物の餌としてやったことから従順となり勤勉な固体のみが残ることに。


多少は摘み食いしているようだが…取り敢えずは良しとしている現状だ。


未だに生活空間向上のサポート以外にてダンジョン用に生み出したのが【ツィーイック・ツィーツェ】だけと言う現状を早く打破すべきとは、考えてはいるんだけどねぇ…


そんな唯一の守り手と言える【ツィーイック・ツィーツェ】の強化は急務と言えるだろう。

しかし…どうやって?って、んっ?


確か…バカなゴブリンやコボルトを処分するために水生生物へと与えた際、与えられた水生生物が強化されたような…

気になりコアにて確認すると、確かに強化されていたようだ。


これ、使えないか?

ゴブリンよりも作成ダヌが少ないコボルトを大量に創り出し【ツィーイック・ツィーツェ】へと与えれば…容易く強化可能と思われるんだが…

ものは試しだ、ダヌには余裕はあるから、いっそのこと大量に与えてみますかね。


そんなことを考え、コボルトを【ツィーイック・ツィーツェ】の内部へと作り出す。

生み出されると同時に捕食溶解吸収されるコボルト達。

仰天して足掻く姿は憐憫(れんびん)を誘う…ヨークシャー・テリアの子犬が二本立ちした獣人のような外見を持つコボルトに対する自分の仕打ちに罪悪感が…


いや、これは必要なことなんだ、俺が生き抜くためには必要な犠牲を…正直、心が折れそうです、orz


その甲斐?があってか、無事に【ツィーイック・ツィーツェ】の強化は成されたようで…雷撃無効と氷結無効、炎撃無効も得て…っか、状態異常無効と魔撃無効ってぇ…強過ぎませんかねぇ?

0.5mmの核の核に直接的な物理攻撃以外は不可能らしいのだが…核を覆うように何重ものゼリー状の皮膜が覆っていてね簡単にはダメージを通さないらしい。


しかもダミーの核が無数に漂っているため、本物の核を見極めるのは困難だろう。

なにせ、地底湖クラス規模の【ツィーイック・ツィーツェ】内に存在する0.5mmの核を見極める必要っと言うだけで無理ゲーなのに無数のダミーって…


【ツィーイック・ツィーツェ】………恐ろしい、()っ!


いや…追加にて得られた能力を見た瞬間、余りの恐ろしさに慄然としたよ、俺はね。

なにせ…その馥郁(ふくいく)たる芳醇(ほうじゅん)芳香(ほうこう)にて陶然とした数多(あまた)の龍を魅惑し引き寄せるであろう、って記述が…

そんな追記には続きも…その艶やかたる身にて包まれたる龍へ至上たる喜びを与え悦楽の園へと誘わん、龍、(こぞ)って(つど)(きょう)すであろう、だってさ。


いや、【ツィーイック・ツィーツェ】君?君ぃ…ドラゴンを集めちゃう気?

まぁ…普通に考えてドラゴンって稀少種だよね、そんなに容易く集まって来る存在じゃない筈だよね?、そうだよね、ねっ!!


あまりのことに、少々取り乱しました、済みませんねぇ…


しかし…【ツィーイック・ツィーツェ】に頼り切りっと言うのも拙いだろうなぁ~

しかし現在、創り出せるのは動植物とゴブリンにコボルトとスケルトンだけ。


いや、スライムもか…溶解能力が高いタイプならば強いだろうけど、そこまで強いスライムは作り出せない。

せいぜい肌がピリピリするって感じ位で成人前の子供ならば楽に倒せる程度の弱い魔物だ。

まぁ…アメーバーみたいなコイツは某ゲームのマスコットみたいに愛嬌など存在しないタイプだけどな。


っと言うか…魔物に愛嬌を求めても、なぁ…うん、コボルトの件で絶対に不要だと確信したよ、俺はね。


さて、呼び出せる魔物には制限が…って、あれ?制限?って…何処へ?

何時の間にか選べる種類が大量に増えているんですけど…どゆこと?


選択肢が増えたのは有り難いが、何故増えたのかが分から…あっ!もしかしてぇ…

そう、先程のコボルト大虐殺!あの件が絡んでいるとしたら…これは、試してみるべきかな。

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