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ダンジョン創世記0005

さて、腹拵えも済んだことだし…ダンジョン構築にでも手を出して…いや、まてよ。

水源部屋は一晩に10万ダヌという破格な力を生み出してくれている。


これを鑑みるに、水源部屋を増やしてダヌを増やすと言うのはどうだろうか?

水源部屋を作り出すのに必要なダヌは9千ダヌだから11部屋は作り出すことが可能だろう。


残りが昨日の千ダヌと余った千ダヌとで2千ダヌとなってしまうが…なに、直ぐに補充されるさ。

そう考えた俺はダンジョン作成を後回しにして、第1水源部屋を基点に隣接する11部屋を縦3列で横3列になるように配置。

上から見たら1辺が3部屋の正方形となる部屋の塊に見えることだろう。


この作業は昨日と同様の作業なので時間は掛からなかったのだが…この構築にて新たに面白いことがな分かったんだよ。

既存の部屋へと隣接する部屋は元の部屋よりも基部を下げて建築できるみたいなんだ。

これにより第1水源部屋へと隣接する部屋は俺の腰近くまで下がって創られることに。

そして、その部屋へと隣接する部屋は更に低くだな。


一番低い場所はコアルームを基点に考えると俺が水没する位には低くなっている。

無論出入り口は水没しており、扉などは存在しない状態だ。

これにより、浅瀬以外の水生動植物を生み出せるようになってしまうと言う嬉しい誤算がな。


呼び出すのではなく作り出すって言うのが素晴らしいってことで…海洋生物が淡水にて生息可能として作り出せるみたいなんだよっ!

そして重要なのは、生み出した生き物は決してダンジョンマスターに仇名すことはないらしいってことだね。

うん、良いことだ、これは…


っとは言え、創り出せる動植物や魔物には制限が掛かっていて、まだ自由に創り出すことはできないんだけどな。


ただ…小規模とは言え生物が住まうコロニーが形成されている現在、生き物の生き死には確実に発生してはいる。

こちらはダンジョンとしての経験値として蓄積されているようで、これが一定値を超えるとレベルが上がるとのこと。


暫くは、この侭で進めてみるのも面白いかもしれないな。

どうせ食生活を含む生活環境の向上は厳しい現在、ダヌを多く増やす事に暫くは専念しますかね。


ヤケクソ気味に方針を決めた俺は、10日という日数を水源部屋増築へと費やした訳だが…


「んっ?確か…結合した部屋の拡張は行えなかった筈では?」


コアを確認していると、どうやら制限の一部が取り攫われていることに気付いた。

調べてみると、どうやらダンジョンレベルが上がっており、階層も1階層増やせるようにな。


早速、上層に水源部屋を構築。

この部屋を現在部屋が完全に水没した部屋と繋げることにした。

その部屋を中心に、水源部屋を基部を上げつつ建築して行き、最初の部屋が完全に水没するようにしてみた。


これでコアルームへと到るには水の中を長時間潜って移動する必要が出て来た訳だ。

完璧ではないが、水という壁が俺と外とを隔ててくれるだろう。


そんな感じで次々と水源部屋を増築している間にだ、水生動植物とスライムの進化が進んでいたようで…一部の水生動植物は魔物と化してもいるみたいだったよ、うん。

未だに1体とて創り出してない魔物が既に存在する不思議…なんでぇ?


そんな魔物っと言うか魚と言うか、動物っというのか…鮫やシャチは魔物枠なのでしょうか?あれぇ~?


その他にも人でさえ捕食するイソギンチャクにヒトデなども…色んな危険水生動植物が放たれているようでぇ…探索者さぁ~んっ!逃げてぇ、超逃げてぇ!状態ですね、分かります。

何時の間に、こうなったし?

ま、放置で。


そんな感じで懲りずに水源部屋を増やしまくった俺のダンジョンは既に5層っとなっていた。

浅瀬を境に繋がる何部屋もの水没部屋の1つが上層と繋がり、最上層では巨大空間が広がっていた。


こちらは地下洞窟風の巨大な1部屋となっている。

最近開放された拡張機能だが…消費ダヌがハンパなかったとだけ告げておこう、orz。


この部屋の奥に地下水脈のような湖が存在する訳だが、当然の如く地下への入口は水没している。

そして、部屋自体は洞窟風に環境を整備してあり、魔樹と呼ばれる木々や魔草なども配してある。

これらが発する魔力は環境を整え動植物が過ごし易い環境となるそうだ。


此処へ薬草類や珍しい果物などを実らせる植物などを配した。

それに草食動物などもだな。


湖にも珍しい水生動植物も設置した後…此処で巨大なトラップをば、な。

スライムが進化しつつ増殖したお陰で創り出せるようになった究極のスライム【ツィーイック・ツィーツェ】

コイツを湖へと放つことにな。


なにせコイツは物理攻撃は、ほぼ無効で0.5mmの核以外は水分と同じらしい。

しかも雷系の攻撃と氷結系以外の魔術は吸収してしまうのだとか。

まぁ…火系の魔術の場合はダメージを負うらしいが、湖の中へ居る限りは問題あるまい。


そして様々な物へと擬態も果すことが可能となるらしく、地上に蜘蛛の巣のように巣を張り離れた場所においても獲物を捕食するようになるそうだ。

なによりも凄いのは(かぐ)しき芳香をフェロモンの如く放ち生き物を呼び寄せる力だろう。


これでダンジョン内へと生き物を誘い出し【ツィーイック・ツィーツェ】にて屠ればダヌは堪り放題と言える。

なにせ溶解吸収という能力にて生き物を捕らえ屠る能力から逃れるのは至難と思えるからな。


ただ…レベルが低いのと…この【ツィーイック・ツィーツェ】の溶解能力にて鱗を清めるというドラゴンを呼び寄せるっと言う記述が…

ドラゴンかぁ…ロマンっと言えばロマンだが、本当に来られたら堪らんだろうな。

まぁ、(ちまた)に溢れた存在でもあるまい、気にする程ではない筈だ、よな?

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