入学式のあと倒れてる少女を見つけた
入学式はごく普通の入学式だった。理事長が40ぐらいの人だったのは驚いたけど、あと生徒会長も理事長と同じ名字だったのは気のせいなのかな?
桜が散る体育館から教室へと続く道を私は一人歩いていた。するとそこには朝みた美少女が倒れていて私は彼女に駆け寄る。
「あなた大丈夫なの!?」
「うーはっはい少し熱を出して歩けないようです。」
「待って!今保健室連れて行くから」
「いいんですよ」
「いいから捕まって!」
私は彼女をおんぶする。おんぶをしたら一瞬彼女が泣いて何かをつぶやいていた気がした「彩音」となんだろうなとその時は全く気にしなかった。
それに弥生は異常なまで軽かったしそれになんだか胸もつるぺただった。
中学時代男子に「まな板」と罵られた私よりもつるぺた。まるで男みたい。そんなわけあるはずないよね。
保健室に連れて行くと言ったが私は全くこの学園のことをわからなかった。
「ねえ、君」
「はい。なんでしょう」
「保健室ってどこ?」
「保健室なら、この廊下をまっくず行って突き当たりのところにあります」
「ありがとう。詳しいのね」
「いえ、私は中等部からの持ち上がりですしそれに、高等部には放課後お姉様の所に連れて行ってもらってましたから」
「ふーん名前は?」
「姫島弥生といいます」
「弥生かーいい名前だね」
「そっそう言ってもっらえると…ありがたいです…」
彼女は一瞬声が固まった気がしたのは気のせいか。
弥生を保健室に連れて行くと保険医が顔を出す。若くてメガネをかけた保険医だ。
「 あら、弥生ちゃん。またきたのね」
「はい。ちょっと歩くのに疲れて熱を出してしまって」
「もーほら、そこに寝て あっ君は弥生ちゃんを寝かせるの手伝ってあげて」
私は保険医の命令を聞き弥生をベットに寝かせ制服のリボンを取り第一ボタンを開ける。
「そのくらい私にもできます。」
「いいからいいから遠慮しないで」
「はっはい」
弥生はベットに寝そべったまま私の顔を見ていた。うっすらと涙が浮かんでいるようだった。
じゃあ私もういくねと保健室をでていき自分の教室へと行く。
「あなた柊さん?」
「はい。」
「おそかったじゃないどうしたの?」
「女子生徒を保健室に送っていました」
「あら、ここはみんな女子生徒よ。座って」
「はい。」
自分の席に座ると一つ前の席が空いていたことにその時の私はなにも気にしなかった。