0003
今回は結構長めです
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
【名前】ジン・ニシムラ
【種族】人族
【称号】邪神の加護
【スキル】捕食
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
これが俺のステータスなんだけど…あれ? 勇者の称号がないな?しかも邪神って絶対魔王再度じゃん…しかも捕食って何ぞ?
俺の頭は疑問符だらけだ、すると…
「あ、あった あったよ!」
「私もあった!」
「お、俺もあった!」
…どうやらみなさんあったようだ ぬぅ、解せぬ
「迅はどうだったんだい?」
勇輝が聞いてくる
「……………無い」
「えっ」
ほんとうのことを言おうか相当迷ったが俺は正直に言うことにした
「そ、そんなはずはっ! ちょっとステータスを見せてくださいませ!!」
「あ はい」
「はんっ 日ごろの行いが悪いから女神さまに愛想つかされたんじゃないの?」
「くっ」
春風がここぞとばかりに茶化してくる、話を聞くとみんな○○の勇者・光の女神の加護があるらしい
「ないはずは無いと思うのですけど…こ、これはっ!!!」
姫さんが驚愕に目を見開いた、とんでもないものを発見した感じだ。そんなにやばいものはなかったと思うのだが…
「衛兵っ!すぐにこの方をとらえなさい!」
「は?」
「姫?いったいどうなされたのです?」
「いいから早く捕えなさい!この方には……この者には、邪神の加護がついています!」
「っ!!!」
「それとアレを持ってきなさい!」
「ハッ!」
「ななななんだってばよっ!?」
周りにいた騎士さんたちが血相を変えて俺を拘束する。
「じ 迅!? アーリアさん!なぜこのようなことをしているんですか、そんなに邪神の加護っていうのは危険なものなんですか?」
「えぇ ユウキさん、この者は大変危険です。…邪神の加護がついているものは邪神の眷属になったものとして昔から人族の敵として伝えられています 発見された場合は咎人の烙印を押し、迷宮に生贄にすることが決められています」
「そんな…」
勇輝は衝撃の事実に愕然とする、ほかの生徒もあまりの展開についていけないようだ。
「あーやっぱあれやばいもんだったか…」
「みすみす見せるとはあなたもとんだお馬鹿さんですわね」
「あほ言え姫さんが見せろって言ったんじゃねぇか」
「それもそうでしたわ」
「姫様 用意できました」
騎士が何やら長くて先端が丸くなっている棒のようなものを持ってきた
「?それで何すんだ…まさか」
俺はさっきの姫さんの言葉を思い出し冷や汗を流す
「先ほども言いました通りこれで咎人の烙印を押すのですわ」
「では衛兵、この者の上着を脱がしてくださいませ」
「うぉい!やめろ放せ!」
俺は必死に拘束を解こうとするが抵抗もむなしく上着を剥ぎとられてしまう。
「さてどこいがいいでしょうか?…やっぱりここは左胸ですわね」
「ぐっおい やめろ!」
姫さんはまるで聞こえていないかのように俺の左胸に棒を近づける
そしてだんだんと距離が縮まりついに棒が触れた瞬間、
「ッガァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」
想像を絶するほどの痛みが体中を駆け巡った。
「ハァ…ハァ…」
「ジンといいましたね、残念ですがあなたはこれから城の牢屋に入ってもらいますわ。こちらの勝手な都合で呼んでおいて心苦しいのですがこれも運命と思ってくださいませ」
「…その割……には言葉に心……苦しさが………こもって…ねぇぞ?」
痛みで意識が朦朧する。
「それは申し訳ございませんわ 衛兵!この者を牢へ」
「ハッ!」
俺は無駄にきれいなカーペットの上を引きずられていく途中で意識が途絶えた。
※勇輝side※
あまりの出来事に僕は呆然としていた。
さっきの迅の悲鳴が頭から取れない
「さてこれで神敵は片付きました ユウキさんどうかされたのですか?」
「あ…ごめんアーリアさん その…神敵ってことは僕らの敵になるんですか?」
もし敵なら迅と戦うことになるのだろうか…
「そうなりますわ ですが心配しなくても大丈夫ですわ、彼は迷宮の生贄にされるので直接戦うことはないかと思われますわ」
「そうなんだ」
それならそんなに心配しなくてもいいかもしれない
「ですから安心して魔王を討伐してくださいませ」
「はい」
「では食堂のほうで食事を用意していますのでこちらにどうぞ」
「ほんとうですか!ありがとございます!」
僕たちはこの時にはもう迅のことは意識しなくなってきていた。
いよいよ次くらいには主人公を深淵に落としたいです(笑)