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特別編1 世中変化

その戦争は”人鬼戦争(じんきせんそう)”と呼ばれるようになった。人間とヴァンパイアによる戦争・・・もちろん戦争中は誰もこの戦争を人鬼戦争なんて呼んでいなかった。


その戦争を戦争と感じたものはどれだけいたのか分からない。大体の人はこの戦争を「単なるヴァンパイア退治」と思っていたようだ。


その戦争でヴァンパイアは負け、人間が勝った。それ以来ヴァンパイアは数を減らし、人里から離れて暮らすようになった。


その戦争後の技術進歩は素晴らしいものだった。ヴァンパイアを簡単に退治できるようになり、たとえヴァンパイアに噛まれたとしてもすぐにワクチンを打てばヴァンパイアになることは無くなった。


その戦争から早いもので2年の月日が経った・・・




キキ村・・・この村は戦後から急速に発展した村だ。もはや村というより街と呼んだほうがいいであろうこの場所にはレンガ作りの頑丈な家がいくつも建っている・・・そんないくつもある建物の一室に彼はいた。”ハル・プロテーク”は巷で人鬼戦争を終わられた英雄と呼ばれている。だけど英雄呼ばわりされている割に彼はあんまりな生活を送っていた。

「・・・・・・えぁああ」

おじさんが腰掛けるような声、だけどその持ち主はまだ19のハルだった。彼は自宅に帰ってくるなりベッドに潜り込んでいった。

「・・・・・」

そのまま無言、晩御飯は保安官の詰所で食べてきたのでもう眠るだけだ。

「・・・・・」

外から雨の音が聞こえてきた。帰る途中からポツポツと降り始めてきたのだ・・・本降りになる前に帰って来れてよかったと微かに思う。

「・・・・うむ」

ハルはひどく疲れていたが別に体を動かしていたわけではない、逆に体を動かしていなから疲れたのだ。2年前ならヴァンパイアで忙しかった保安官も今や街の揉め事や事件を処理する仕事・・・保安官の本来の仕事に戻ったわけだが“仕事をしに行くのに仕事が無い”は非常に体力が注がれる。


 “保安官”その名の通り街の安全を守る仕事・・・しかしヴァンパイアが出現するようになってからヴァンパイア退治の仕事に取って代わられた。人鬼戦争後、ヴァンパイアが人を避けるようになってからはまた元の仕事に戻っただけだ。しかし10年もの間ヴァンパイア退治を仕事にしてしまったため現在保安官全体に“怠け”が出てしまっている・・・ヴァンパイアがいたときに比べて人手も必要なかったのであちこちの詰所でなんの理由もなしに解雇される問題も起きている。加えて近年表面化している内部対立・・・現在の保安部は元から保安官をしている“首都派”と私設の対ヴァンパイア組織であった人たちからなる“ギルド派”に別れている・・・元々中の悪かった保安部とギルドだったが被害の増えるヴァンパイアに対抗するべく手を取り合った。しかし敵がいなくなると途端にまたいがみ合っている・・・人間は敵がいないとダメになる生き物のようだ。


ガンガンガン!


扉から風の打ち付ける音が鳴った・・・雨もどんどん強くなって来ている。今日はもうすることはない、もう眠ってしまおう・・・


ガンガンガン!


また扉から音が鳴った・・・しかし妙な音だ、風の音にしては強すぎるし音のテンポも一定だ。まさかノックの音だろうか?しかし時刻はもう夜だし客人が来るとは考えにくい。

まさかなと思いながらもハルはよっこら腰を上げてドアを開けた。

「・・・・・」

ドアを開けた途端に雨が部屋の中に吹き込んでくる・・・そして玄関の前にはハルよりも30cm程小さい人が立っていた。体格からして女性だろうか?全身真っ黒のクロークを羽織っていてフードまで被っているので誰かはわからない。

「久しぶりね・・・ハル」

彼女はフードを外した、ボサボサの長い髪が雨に打たれて萎びていく・・・顔はニキビの跡だらけ・・・しかしその声には聞き覚えがあった。

「まさか・・・まさかナナ!?」

「しー!声が大きいわ」


ナナネルズ・ポンシーエ・・・2年前、国立キショー大学の学生をしながら本来ギルドに渡るはずのない情報を横流しにしていたいわゆるスパイ・・・人鬼戦争時には人間でありながらヴァンパイア側につき、これまたスパイ活動や情報工作を行っていた。戦後は行方不明、今や重要参考人として手配書が出回っている。彼女に会うのは・・・2年ぶりだ。彼女は艶々の長い髪をポニーテールにまとめていたのを覚えている・・・それに比べると今は面影こそ残っているものだいぶ老けたように見えた。


「お前・・・今までどこに」

「とりあえず中に入れてくれないかしら?この大雨だし何より人前は避けたいの」

ハルは無言になって・・・そしてナナを部屋の中に招き入れた。




 コトリと音が鳴って机にコーヒー入りのカップが置かれた。ナナは置かれるとすぐにコーヒーを飲み干した。この光景にはハルにもため息ものだ、仕方ないのでおかわりを用意した。

「それで、今までどこに行っていたんだよ・・・」

「あら?2年ぶりの再会なのにひどい言われようね」

「随分ひどい見た目になったな」

「はぁ・・・髪の毛も肌も手入れする時間も場所もないのよ」

見た目は変化があっても結局中身はナナのままだった。身長は・・・多少は伸びたか?初めて会ったときは身長のせいで年下に見えたものだ。実際は大学生で年上だと知ったときは結構驚いた。

「それで、どこに行っていた?今までどうしていた?」

このままだと話がそれてしまいそうだったのでハルは一番最初の質問をもう一度することにした。

「“保安官”であるあなたに言うことはできないわね」

「・・・・・」

“保安官”と言われても今はちっとも嬉しくなかった。ジョウォルの保安官学校に入学が決まった時はだいぶ喜んだものだが今はその気持ちなんてちっとも残っていなかった。

「まぁ場所は言えないケドどんな場所なのかは教えてあげる」

そこまでいってナナはカップに口をつけた、コーヒーの半分がナナの胃袋に消えた。

「デミから教わった“ある場所”、そこに住むことにしたの」

「ある場所?」

「2年前の人鬼戦争・・・あの“ヴァンパイアクイーン”の事を忘れたとは言わせないわ」

「・・・・・ルコ」

その少女の名をハルは久しぶりに声に出した。人でありながらヴァンパイアを従え、そして人の村や町をヴァンパイアに襲撃させていた張本人、そしてデミを狂わせた張本人でもある。


デミはあいつに2度も人生を狂わせた。

1度目はナーカの村、あそこにヴァンパイアを放ったのは彼女に違いない・・・

2度目は恐らくルル村、あそこで彼女は何かをデミに吹き込んだ。

ルコ・・・彼女さえいなければデミは・・・


「ハル!」

「・・・・・ごめん、ちょっと考え事をしていた」

気づかないうちにハルは頭の引き出しを引っ掻き回していた、おかげで思考がどこかに飛んでしまっていた・・・ナナに声を掛けてもらわなければずっと考え事をしていたかもしれない。

「あなたがルコをどう思ってんのかは知らないけれど・・・とにかく私は彼女出身の村に住むことにしたデミに聞いたのよ」

「デミに聞いた村?ルコの出身の村ってどこだよ」

「だから場所は教えないと言ったでしょ?」

確かにその通りだった。指名手配であるナナが保安官であるハルに潜伏場所を教えるなんてことはありえない話だ。

「まぁ本当に私しか知らない村・・・調べてみたけど首都ですら把握していなかった名も無き村だったの。それに数年前にその村はヴァンパイアタウンになってしまった・・・彼女はそこの生き残りってわけ」

なるほど、ナナの行方が2年間も掴めなかった理由がわかった。首都ですら把握していなかった村、しかもヴァンパイアに襲撃されてルコを残して全滅・・・その村の存在はルコ、デミ・・・そしてデミから場所を聞いたナナしか知らなかったわけだ。指名手配中のナナにとってそこは絶好の潜伏場所だった。

「それで潜伏中のナナがどうして僕のところに・・・ここは保安官ギルド側の本拠地だぞ?指名手配中の君が来るには危険すぎる」

「もちろんそれは承知だわ・・・だからこうして夜に来たわけだしフードで顔を隠してきた」

つまり危険を覚悟でハルを訪ねる理由があるということだった。

「あっそうだ!知ってるこのクローク!これはルコからのお下がりでねぇ・・・彼女の匂いが染み付いているから着ているとヴァンパイアに襲われないの!」

いつもの事ながらよく話の脱線するナナにハルは唸りながら頭を掻き毟るだけだった。

「話を逸らさないでくれ!こっちは仕事で疲れているんだ!」

「あら、ごめんあそばせ」

全く謝罪になっていない謝罪をしてナナはコホンと咳払いをした。

「とにかく、私が危険を承知でハルに伝えたいことがある・・・」

「・・・・・」

「私は“あの村”で生活しているわけだけど流石に孤立した村では生活は厳しいし外の情報も入ってこない・・・だからお母さんと密かに連絡を取り合っていたの」

ナナの母親は確か探偵だと聞いた。実際デミの出身地もナナの母親が協力してくれたこそ解ったものだ。親子ということもあって信頼関係もあり、ナナの潜伏中における情報収集にはこれ以上の適任者はいないというわけだ。

「そのお母さんからとてつもない情報が来た・・・」

「なんだ?」

そこでナナはひと呼吸を置いて残りのコーヒーを飲み干した。これで2杯目になるわけだがそんなことはハルにとってどうでもいいことだった。


「先日、デミらしき生物が目撃された」


その瞬間、ハルの頭は真っ白になった。




 デミ・テール・・・彼女はハルの幼馴染だ。子供の頃はハルの手を引っ張られてよく連れ回されたものである。物心ついたときから一緒だった・・・ずっと一緒だったハルとデミだがハルは保安官の道を歩むことにした。保安官になるためにはジョウォルの学校に通わなければならない、ずっと一緒だった2人は初めて離れることになった。

ハルが村を旅立つ日、ナーカの保安官であるルメルさんがジョウォルまで付き添ってくれた・・・その日だ、ヴァンパイアの集団が故郷を襲ったのは・・・村はデミを残して全滅、残ったデミも中途半端なヴァンパイアとなった。そしてそのまま時が巡って・・・


「デミは・・・死んだはずだ」

「・・・・・あなたが殺したんでしょ」

「あぁ・・・間違いなく殺した」


ヴァンパイアクイーンであるルコに惑わされヴァンパイア側についたデミ、彼女はヴァンパイアのクイーンとしてヴァンパイアを引き連れ・・・そして人が生きるために死んだ。ハルの手によって・・・


「デミが目撃されたのは旧アキュス島周辺の海域・・・」

「海域?海だっていうのか?」

「ええ、素潜り漁の漁師が海底を歩く異型の人間を見たとの報告があるの」

「それがデミだっていうのか?」

「おそらくね、あなたも予想つくでしょ?」

デミが中途半端なヴァンパイアになった要因、それは体内で突然変異を遂げたヴァンパイアワームによるものだった。日に強く人間の意思で自由に動くワーム・・・デミはこれを利用して治癒能力を高めたり爪を鋭くするなどをしていた。

「だがヴァンパイアは水が苦手だ、海を泳げるわけがない」

実際ヴァンパイアになったデミが海に潜ったところまともに泳げずにもがいていたのを覚えている。

「タコのヴァンパイアの時?あの時のデミはまだワームを操れていなかったし、それに昔できないことが今できないとは限らないわよ」

デミが生きているかもしれない、自分でデミを殺しておきながらハルは心のどこかでデミが生きていて欲しいと願っていた。死体がまだ見つかっていない・・・そんな微かな光でさえ全身で浴びようとしていたくらいだ。

「それで・・・僕にどうしろと?」

「そんなの決まっているじゃない」

ナナは手を櫛の形にして髪を梳かしていた。手入れの行き届いていない髪はちょくちょく引っかかっていた。

「ハル、あなたがデミを迎えに行きなさい」

「僕が?デミを殺した僕が・・・」

「あなた以外にデミを救える人間はいない・・・」

ハルの視線はもはやナナではなく自分の太ももだった・・・デミはヴァンパイアになってからずっと自分のいる意味、そして居場所を探していた。ハルはそんなデミの支えになればと密かに思っていたが本当に密かに思っていしまっていたためデミを救い出すことは結局できなかった。

「それに事は急ぐわ、保安部首都派が既に動き始めている・・・デミを人鬼戦争の戦犯として裁くためにね」

「・・・・!」

保安部が動き始めている・・・初耳だった。それどころかデミが生きているかもしれないという情報すら今ナナから聞いたところだ。首都派とギルド派が対立しているというのもあるだろうがハルがどう出るかわからないというのもあったのだろう・・・

「ハル、あなたがこの街から自由に出ることができないのは知っている」

「はぁ・・・よくそこまでご存知で」

ハルは人鬼戦争を終わらせた英雄として世の中に祭り上げておきながら実際はデミを殺したと偽って匿った恐れがあるとして街中幽閉状態にあるのだ。

「もうすぐ夜中、別に夜通し警備しているわけではないし出られるわよ」

「だけど城壁はしまっているぞ、俺は鍵を持っていないし・・・」

「誰が普通に街を出るといったかしら?」

「へ?」




 現在、キキ村が中心となって“蒸気パイプライン計画”が進められている。熱を溜め込む性質のある太陽石を使い街中に蒸気のパイプラインを引こうという計画だ。同様の計画は昔にもあったのだがトンネル掘削における落盤事故の危険性、そしてヴァンパイアが住み着く恐れがあるとの事情から計画は凍結された。しかし現在は技術進歩とヴァンパイア問題の解決から再びこの計画が再燃したというわけだ。現在、この計画は試験的にるキキの街で行われている。

「はぁ・・・キキに来るときにもこのパイプラインを使ったけど流石に暑いわね・・・」

本来涼しいはずの夜に2人して汗をかきながら歩いていた。トンネルは人がやっと一人通れる程の大きさで道がわかるナナがランプを持って先導していた。

「このトンネル、どこに向かっているんだ?」

「私たちが向かっているのはキショーの方角よ、他にもジョウォルに繋がっているけどねぇ・・・」

流石に保安官学校があるジョゥオルにはむかわないようだった。それにキショーにはナナのお父さんが船乗りをしている、海路でデミのもとに行くことも可能だ。

「やっぱり暑い、蒸し暑い・・・」

ナナは襟元をパタパタとしていた。

「しょうがないだろ蒸気パイプラインなんだから・・・」

「サウナと思えばいいかもしれないけれど服が汗でぐっしょりよ・・・」

これもまたここが蒸気のパイプラインだと考えればしょうがないことだった。現在ハルもナナも事情があって隠れながら移動しなければならない、ハルは自由にキキを出ることはできないしナナは手配中の身なのだ。

「でももうそろそろ・・・もうそろそろ・・・」

喉が渇いてきた、長旅になる可能性もあったので水筒を持ってきていたのだが既に中身は空っぽになってしまった。

「風が吹いてきた・・・」

「やったぁ、やっと外に出れたぁ!」

今は夜、残念ながら光を見ることはできなかったがその代わりに夜の涼しい風が汗だらけの肌にぶち当たって汗だけを吹き飛ばしていった。

「さあ、港でパパが待っているわ!早く行きましょ!」

案の定、ナナは父親に連絡済みだったようだった。




 ナナの父親であるヤーンに会うのはこれまた2年ぶりだった。2年経った今でも見た目はそれほど変化はなくむしろ向こうが「だいぶ大人っぽくなったな」と言われるくらいだった。

「この船に乗るときは絶対に何かしら隠している気がする」

「前はデミを隠しながら乗ったんだよね~」

夜に船を出すのは危険が伴う、2人は船内に潜伏して1夜を過ごすことになった。といっても今はほとんど夜明けに近い、あまり休むことはできそうになかった。

「明日の朝一に出航するわよ」

「行き先はデミのところか?」

「あなた・・・デミの場所が分かるの?デミが目撃されたのは海底、今どこにいるのかなんて分かりっこない・・・」

「う・・・」

確かに状況から見てデミは移動中を目撃された。旧アキュス付近には小さな無人島がいくつか点在しており恐らくその無人島のどこかにいると思われるが・・・

「デミを捜索するにあたって拠点が必要よ」

「拠点つったって何処に・・・」

2人は目立った行動ができない、拠点にする以上は物流や情報が入ってくる場所が望ましいがそんなところにいたら捕まる可能性も高い。

「ふふ・・・」

ナナは暗い船内でも分かるくらいにハッキリと嗤っていた。彼女のことだ、どこかに宛があるのだろう。




 旧アキュス、この近辺の島では最も大きく50年ほど前の戦争では重要拠点として機能した。島には鉄板が卵上に打ち付けられておりその様子から“水上要塞”の異名が付けられている。しかしそれも昔のこと、2年前にルコが盗んだ大型船によりヴァンパイアが大量に押し寄せてきてあっという間に島を制圧してしまった。現在は水棲のヴァンパイアも目撃されているとは言え基本的にヴァンパイアは水が苦手だ。そのため人鬼戦争の後もヴァンパイアは島であるここを退くことをしなかった・・・できなかったのだ。

「ふむ、ヴァンパイアの数・・・以前の調査の時より減っているような気がしますが・・・」

ある大型船のブリッジの上で渇いた会話が聞こえてくる・・・とても若い声だった。ブリッジの上では望遠鏡のレンズが月明かりに反射してチカチカと光っている。

「人間も動物も近寄っていませんからね・・・減るしかないのでしょう」

ヴァンパイアアイランドと化したここに立ち寄る船などない、しかし現在は一隻の大型船が旧アキュスの沖合にあった。港には4隻の大型船が難破しているので大型船の停泊はできない、そのため沖合で待機している状態だった。

「多少危険が伴いますが上陸しましょう、無論日の出の後です」

司令官らしき男・・・いや、少年というべきだろうか?司令官にしてはとても若いもので横にいる部下のほうがよっぽど年上なくらいだ。

「了解しました、太陽太刀の準備をしておきます」

「ああ、頼む・・・それに上陸には小型船が必要になので、それも用意しておいてください」

「はい、クレミー司令」

足音とともに部下は去って行った。月明かりに照らされた広いブリッジにただ一人、クレミーと呼ばれた少年だけが取り残されている。


「この島に半人半鬼がいればいいのですが・・・」

人気のない水上要塞を見つめながら彼はそう呟いた。

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