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野球った!

 ピッチャー投げる…


 打った! 


 サヨナラホームラン、優勝は日本選抜チームクラブ!!



 スポーツはいつの時代も人気がある。文化が進むにつれどんどん進化していくが野球は一際輝いて見えていた。野球を極めた者は力を手に入れ試合を盛り上げてきた。 


 クラブ事態は誰でも作れる。人を集めて大会に出て優勝できる。つまり、誰にでも可能性がある。


 

 僕の名前は葛彩拓人(かさいたくと)。平凡な高校に通う学生だ。今世界では野球が流行っている。その理由として挙げられるのが超人的なパワーだ。超能力と言う人もいるがにわかに信じられない。


 テレビに出ている人たちは野球を極めていたら手に入れていた…等と意味わからない事を言う。今の日本は頭がおかしいのか。


 僕が住んでいる近所にも新しくクラブができるそうだ。老若男女構わないとあるが、結果的に見れば若い選手が1番欲しいだろう。



「君もクラブイズミに入らないか?」


 明らかに人手が足りないと言うか、チームの人数すら集まってなさそうな雰囲気だった。同じ学校の制服を着た子が見てた。


「拓人じゃん、貴方もイズミに入るの?」


 五十嵐麗華(いがらしれいか)、クラスメイトの1人で僕とは幼なじみでもある。彼女は昔からスポーツが大好きで学校ではドッジボールで彼女に勝てる人はいない。


 僕は少し通りかかっただけだよ。それに、人全然集まってないじゃん。寄せ集めにしか見えないような人たちばかり。クラブは勝つことが目的ではないからな。楽しむことだけを生き甲斐にするチームもあるくらいだし。


「とりあえず今いるのは6人で拓人も入れると7人になるからね。」


 参加する訳でもないのに勝手にクラブ体験をすることになった。田舎ということもあってかグラウンドまるまる1個がクラブ専用になっていた。


「まずは自己紹介でもしようよ。じゃあ、まずは私から。」


 私の名前は五十嵐麗華。すぐ近くの鹿乃高校に通ってて、スポーツ全般大好き。ポジションは何でもいいかな。


 わ…私の名前は、美枝紬(みえだつむぎ)。五十嵐先輩と同じ鹿乃高校に通ってます。入学したばかりで知り合った五十嵐先輩について行っただけで…わ…私は運動とか…苦手で…。


 僕は井上友久(いのうえともひさ)。鹿乃高校で農業について勉強しています。実家が米農家なので休みの日は練習に来れます。体力は自信があります。


 俺は前澄野成三風(ぜんすむやじょうみつかぜ)。三風って呼んでもらえればいい。


 僕は田中隆治勝(たなかりゅうじ)。マッサージを8年くらい営んでるおっちゃんさ。野球をするにも体調管理は必須だからね、サポートはするつもりだよ。


 僕は葛彩拓人(かさいたくと)。鹿乃高校に通う2年生です。運動とかあまりしてこなかったんですけど、木登りとか釣りが趣味です。よくお祖父ちゃんと一緒に猪狩りに行きます。


 僕は…下大迫史也(しもおおさこふみや)です。仕事を転々とやってたんですが今は自宅警備員してます。就職決まるまでは毎日参加できます。



 僕を含めた学生は4人でマッサージ師とニートとよく分からない人がいる感じか。僕が言うのもなんだけど癖ありすぎるな。確かに年齢問わないけど限度があるんじゃ…。


「最初は走り込みしよう!とりあえずグラウンド10周!!」


 うへぇ…いきなり10周とか無理でしょ。なの紬って子大丈夫かな?五十嵐が面倒見ると思うから気にしないでおくか。


 まぁこの走り込みで大体の身体能力が分かるからポジション決めとかも出来そうだしね。流石に5周は行けると思うけど。


「拓人とやら」


 君は…三風君だっけ、どうしたの?


「早くも追いつけてない奴がいるぞ。」


 あぁ…史也さんね。家に引きこもってるから暑さでやられたんじゃないの?汗も滝のようにたれてるし、走り方も段々ゾンビみたいになってるし。


「ま…まっ…てぇ…」


「若いのにおっちゃんよりも体力ないのか!どれ、持久力が付くツボを押したるわ。」


 ああいう人がいると楽だね。少しでも怪我とかしない為にはあの人は必要だし、マッサージ師をしてるから人の動きの癖とか大体把握してそう。

 

「はい、終了!皆10周走れたし休憩!」


 相変わらず体力バカだな五十嵐。10周走ってピンピンしてるのはお前と三風くらいだぜ。


「毎日運動してればこんなの楽勝だよ!」


 そういえば人数的にあと2人足りないけどあてがあるの?


「勿論いるよ、元軍人の月島さんと戸川道場師範の左ノ助さんが一応このクラブの創設者だよ。」


 ギリギリ人数は揃ってるみたいだね。けどクラブ設立しても試合とかってどうするの?他のクラブチームとかの練習試合的なことでもするの?


「試合はまだかな、このクラブ事態オープンは明日だからね。まだまだ人が来ると思うし、マネージャーも欲しい。」


 確かに、マネージャーは必須だね。でもさ水分補給所とかトイレとかこのグラウンドにないような気がするんだけど…そこはなんとかするのかい?


「えっと…そこは…試合で勝ったら貰える賞金でなんとかする感じかなぁ…あはは…」


 つまりそれまでは持参プラス少し遠い公園のトイレまで歩いていくってことでいいのね。はぁ…下準備もないのに設立してやっていけるのか不安になるよ。


 次の日…


 とりあえず部活とか入ってないし暇だからクラブに入ることになったけど…思ったより人いないね。オープン初日だけど昨日の人達と設立者の人と数人ってとこか。


「昨日よりか人来てるみたいだしもしかしたら練習試合もできるかもね。」


 そうだといいけども。昨日もしたけど自己紹介をした。五十嵐が話してた道場の左ノ助は剣道八段所有者で以前バッティングセンターにいったところ150kmのボールを簡単に打てたそう。これが達人の領域ってか、因みに戸川道場って名前だけど苗字は五十嵐で麗華のお祖父ちゃんらしい。


 月島さんは元軍隊に所属していてレンジャー部隊だったそう。この中じゃ断トツで体力はあるし筋肉ムキムキで身長高いって、神はこの人に何物与えてるんだろう。


 船津丸さん。うちの住む田舎の数少ない漁師の方だ。左ノ助さんとは旧友らしく共に化け物らしい。


 マネージャー希望で2人入ってきて、鹿乃高校の副生徒会長の早苗祥子さんとパーソナルトレーナーの今村圭介さん。共に運動はできるみたいだし、もしもの時の交代ででれるらしい。

 

「早速練習試合してくれるとこないか連絡するから100本ノックとかしてて」


 麗華は行動が早いな。けどあいつの良いとこでもあるけど。寄せ集めでも1ヶ月くらい経てば少しはマシになるかもしれない。


 「皆!!大変だよ、思い切って話したところ練習試合組んでくれるらしい。」


 思い切りって…そんな焦ってるし、一体どこに電話かけたの?


呀豪(がごう)クラブってとこ、前の鹿児島県で1位だったクラブだよ。」



 はぁ?何してくれてんの、野球未経験の人たちばかりなのにそんな強豪と試合って無理あるでしょ。大体ルールすら分からない人達もいるのに。


「ん?拓人はこれが普通の野球だと思ってたの?今の野球ってこんな感じだよ。」


 

 野球ルール

 ・基本的なアウトとかは変わらない

 ・服装は自由

 ・武器使用あり 

  ただし故意に相手を傷つけたり

  するのはNG

 ・各々の能力を発揮せよ

 

「こんな感じかな、人によってはバットとかも他の武器とかで代用する人もいるみたいだし、ウチもそうするつもり。」  



 これならワンチャン勝てるとか考えてたけど…武器ってなに?紳士的スポーツはどこ行ったの?これが今の野球ってか。


 1ヶ月後…


 とうとうこの日が来たか。一通りの準備はできたしポジションも決まった。


 投手 拓人    捕手 隆治

 一塁 左ノ助   二塁 麗華

 三塁 オリヴィア 遊撃 友久

 右翼 船津丸   中堅 三風

 左翼 月島


 史也さんとオープンで入った杉田さんはベンチにいる。マネージャーさん達も準備万端だ。


 1台のバスが来る


 はぇ…県1位ともなると専用のバスがあるのか。バスから降りてくるなり強いというか面構えがダンチで違う。ほのぼのした空気かと思ったけど、獣と対峙してるような感覚になってしまう。


 これが県1位か…少し気が引けるけどやる気も上がる不思議な気持ちだ。


「ハハハッ…イズミクラブの皆さんこんにちは、呀豪クラブの責任者の獅子王です。今日の試合が両者共にいい経験になる事を願っています!!」


 投手 獅子王   捕手 海斗

 一塁 有坂    二塁 瓦

 三塁 天羅    遊撃 美月 

 右翼 ロゼ    中堅 九条

 左翼 冬樹


 

 試合の始まりだ… 


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