気遣いで付き合わないで
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
幸い、まだ続いています。
喚かない女が〜。の二人。
失恋の痛み。というのは新しい恋で忘れれば良いというのは鉄板である。今のままじゃ何も変わらないし、せめて前を向く為に必要だとも思っている。けれども私は――。
「別れよう」
此処は近所のファミレスのテーブル席。周りには食事をしに来たファミリー層の会話で盛り上がっている。けれども私が放った一言というのは、余りにも冷徹なものだった。
「なんで? 前も話したけど『未練タラタラだから別れる』っつーのは言い訳にならないから」
「其れも一つだけどさ……」
ただいま想い人に恋人が出来て失恋中である。其れも自分から発破掛けて引き摺るという中々の未練がましさ。其れを憂いてか幼馴染の彼は気を使って私を恋人にしてくれた。
今でも彼の事を引き摺っているのも勿論そう。今まで友人として過ごして来たのに、突然付き合う事になった気が動転してるのもそう。でもそれ以上に幼馴染という立場を利用して縋るのも、気を使われるのも嫌なんだ。
「あの時は……勢い余って泣き縋ってしまったけれども、その……なんて言うか……気遣いで恋人にしてもらうのも……なんと言うか……申し訳ない……」
私が好きになる人は皆軒並み良い人だ。悪い人はいない。だから全員幸せになって欲しい。勿論彼もその中の一人。幼馴染という間柄、やや強引に事を進める癖はあるけれど、同情で付き合わせるのは倫理に反する。だから――。
「あ゛?」
こう言えば分かってくれると思った。理解して『じゃあ別れよう』という話に持っていくかと思った。けれども彼の顔が、視線が全くもってその方向には行かせなかった。
怒りに満ちた末恐ろしい顔。長らく付き合って来たけれど、あの顔を見たのは幼い頃以来だと思う。
「……お前、あの時の話泣きじゃくるばかりで聞いてなかったろ。もう一度言うから耳の穴かっぽじってよく聞け。
『相手が幸せに出来ないなら、此方が幸せにすれば良い。未練タラタラなら、あらゆる手段で忘れさせれば良い』。だから、『気遣いで付き合う』なんて言ってねぇよ。
むしろお前の方が気遣いで付き合ってる状態だろうが。それが苦しくて別れようって言ってんじゃねーか」
……そうかも知れない。多分、恋人としての感情がないままに彼と一緒にいるのが苦しいんだと思う。其れを……私は彼に責任転換してしまっている……。
最近は専ら、彼に助けられてばかりである。
「……何時も有難う。助けてくれて」
「少しでも有難い思っているなら、俺と付き合え。無理やり俺が付き合いたいって言ってんだから、お前はとやかく気にするな」
そう言って話はお開きになった。食事は合意の上、割り勘で支払った。付き合ってもずっときっとこの関係。だから……恋愛感情は芽生えないと思うよ。
長編を書くための新たな試み。
とりあえず思い付くままに起承転結を意識した短編を投げる。
とりあえず物語の終わりまで書く。
流れ的に膨らませたいところ、省くところを考える。
再構成を行って、起承転結を意識した上で、再読書き直す。
なお、どれか一つでも欠けたら長編にしません。
故に作者は楽しんでるというより、( '-' )な顔して書いてます。
やり遂げられる気がしないから。長編怖いよ( '-' )
なので余りに期待をせずに宜しくお願いします。
この話の好きなところ。
罪悪感を感じるべきは彼なのに、彼女が感じている点。
そしてその罪悪感から逃れる為に、別れ話を切り出しているところ。
結構、起承転結、オチが分かりやすいところも気に入ってます。